2005年07月14日
”日経バイオテク”というバイオ関連の情報紙があります。毎年の功績や実績等々を吟味して、日本にある企業を相撲の番付風に評価しているのですが、2005年の1月17日号によると”トヨタ自動車”は東の関脇にランクされています。
同じ東の関脇には、住友化学や山之内製薬、田辺製薬といった会社が並び、一方西の関脇には武田薬品工業や日本製紙といったバイオの分野では良く知られた企業が並んで挙げられています。
因みに東の横綱は中外製薬と協和発酵グループ、西の横綱はタカラバイオと味の素でした。
果たしてトヨタはなぜそんな高い所にランクされているのか?
実際バイオの情報紙で、”トヨタ自動車”や”トヨタ車体”、あるいは共同研究の成果に関する記事を珠に目にします。
実は前号でも見ました。内容は”バイオプラスチック(生分解プラスチック)に関するものでした。トヨタはいち早くこの分野に自社研究として参入していたようです。
関連事項を遡ってみると、2001年10月「インドネシアにおけるウイルスフリーサツマイモ栽培の開始」、2001年11月「生分解プラスチックの用途開発、自動車用部品へ」、2002年6月「生分解プラスチック合成事業を島津より買収」、2003年5月「「生分解プラスチック素材の内装部品を世界で始めて市販車に搭載」。そして今月は「乳酸(生分解プラスチック原料)生産の効率化・加速化へ10社と共同研究」というもの。
サツマイモ澱粉で微生物を培養し、高品質の乳酸を多く作らせ、それを用いてプラスチックを合成させる。一連の流れを全て自ら行おうと言うわけです。
他にも生育の早いユーカリを見出して豪州に植林したり、車とは関係ないものの中国の泥炭を利用して緑化を進める事業を進めたりと、世界各地で基礎研究を手広く行っているようです。
個人的になぜか好きになれないトヨタなんですが、その底力は一般の人の目には触れにくい所で養われているようです。そして確実に、世界の中では”車の会社”と限らずいろんな分野で好印象の目を持って認知されているようですね。
因みにこの新聞では、日産やホンダ、マツダ等のほかの自動車メーカーの名は見覚えありません。ミツビシに関して言えば、三菱化学などその分野の関連会社は良く見ます。が、自動車に関する事にどれだけ寄与しているかは判断つきません。
もちろん紙面に全ての情報が出ているとは思いませんが、明らかにトヨタの底辺は広そうです。
Posted at 2005/07/14 11:56:52 | |
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