
今日は7月7日七夕。マリーンズにおいては伝説の日なんです。そう、あの悪夢の18連敗の17敗目、”黒木の悲劇の敗戦”。
でも考えるに、この日を期に選手とファンの結びつきはさらに強まり、その経験とその屈辱を跳ね返す意地が今のマリーンズを支えているのかもしれません。
時は1998年、バレンタインが辞任して帰国したあとの近藤政権の2年目でした。
16連敗でタイ記録になったとき、球場を後にする選手のバスをファンが取り囲みました。阪神や南海では負けが込んだときは生卵が投げつけられたことも有りました。そういえばダイエーの頃の王さんでさえも・・・。不安がる選手をよそにマリーンズファンはみんなで作った応援歌「俺達の誇り」を大合唱しました。
「俺達の誇り 千葉マリーンズ
どんなときも 俺達がついてるぜ
つっぱしれ 勝利のために
さあいこうぜ 千葉マリーンズ ラララ・・」
それを聞いた監督をはじめ選手達は涙を流したとか。そして誰よりも強く、意気に感じたのが翌日先発する黒木投手。
オリックス戦。M3-1BWの9回裏、ここまで許した安打はたった2本。2アウトでプリアムを2-1まで追い込み、誰もが勝ったとおもった瞬間、白球はレフトへスタンドへ。同点ホームラン・・。
「倒れても良い」とばかりに、最初から飛ばしに飛ばしていた黒木はその瞬間、精も根も尽き果ててマウンドで立ち上がれなくなります。選手はもとよりコーチ・監督も全員集まり、歩くこともままならない涙の黒木は肩を抱かれてベンチに戻ります。
結局、延長12回にサヨナラホームランを浴びて17連敗。しかし試合中も試合終了後も、ライトスタンドは「俺達の誇り」の大合唱と「俺達がついてるぜ」の横断幕。もちろんこれは歌詞を大きく書き出したもの。
翌日も負けて18連敗。前々日に敗戦投手になったばかりの黒木は連敗を止めるべく、志願して先発します。そして見事勝利!
連敗中にもかかわらず、ファンの人数は減るどころか日に日に増えていきました。そしてそのときのファンが今のマリサポの中核。そして心を通あわせた黒木の絶大なる人気。
2002年、そういう一連の真摯な応援に対して「毎日スポーツ人賞(かな?)」という賞が与えられました。応援団がそういう賞をもらうのはきわめて珍しいこと。ファンは「ライトスタンドを覆うくらいのフラッグを作ろう!」ということで賞金全額を使ってビッグフラッグを作りました。
今もライトスタンドで響く「俺達の誇り」の歌声や数々の横断幕やビッグフラッグはその当時から続くマリーンズファンの魂のようなもの。
そんなこんな考えると、いろんな意味で「今は昔」ですが・・・・
Posted at 2006/07/07 16:34:25 | |
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