
アイザックアシモフと言えば、最近映画にもなった「われはロボット」が有名だが、実はノンフィクションの方が多く刊行されている。
そしてノンフィクションの方が面白い。
アシモフ先生のメイン分野は化学だが、そのほか天文、物理、数学、生物、地学などの理数系を網羅しつつ、歴史、地理、宗教などなど、「アホか!」と突っ込みたくなるほど物知りである。
そんな物知り博士の独自の視点で記述されている科学エッセイは、実に面白く、一級の知的興奮が味わえるのである。
しかも文章が上手い。
対象物を効果的に擬人化したり、自分の素直な感想を組み込むタイミングは憎いほどにキレがいい。
そして一級のエンターテイナーでもあるので「あんたいくつや!」と突っ込みたくなるほどお茶目な表現を使う。
この本が日本で発行されたのは1970年代。そしてアシモフ先生はもうこの世にはいない。
既に陳腐化した部分もあるが、そんなことはどうでもいい。
このシリーズは「物事を科学的に考える」ことの面白さを教えてくれたのだ。
もう少し早く出会えていたら・・・。
思うに、ガッコの教科書もこんな風に面白おかしくエキサイティングかつ起承転結に書くべきなのだよ。
オレはこの本で「アラタ体ってすげーーーー!!!!」って思ったもん。
勉強の基本は知的好奇心。それを励起しなきゃ。
まじこれ配った方がいいんじゃね?
惜しむらくは、アシモフ先生はアメリカ人なのでアングロサクソン単位が頻出している点にある。
ストレートに大脳にイメージが湧かないのがツライ。
・・・だが安心してほしい。このシリーズには「単位」を科学的に論じたエッセイもあるのだ。
だから家族や友人に安心して勧めるとよい。
↑アシモフ風
Posted at 2006/04/20 02:23:01 | |
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