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かたむ~のブログ一覧

2016年04月30日 イイね!

ステアリングさばきの話(改訂版?)



だいたい1年位前にもこの話題で記事を上げましたが。
このたびコメントを頂いたついでに最近の考えをひとつ。



リンク先の記事では,ステア操作方法は必要に応じ使い分けよ,と書いた。
ただその時には判断基準を「必要舵角」と「上体の支えやすさ」としていた。

よくよく考えたら違ったかな~ということで現在は以下4つだと考えている。
①適切なスピードで転舵できるか
②いかに少ない持ち替え回数で最大まで切れるか
③最大舵角時(旋回中)に体に無理がないか
④切りきったところからスムーズに切り戻せるか


①適切なスピードで転舵できるか
私の実感だが,中谷明彦式はどうも左折時には使いづらいような気がしていた。
車速・旋回角度問わず右折は違和感ないのに左折はどうも違和感がある。

原因はおそらく「中谷式では転舵が追いつかない」ことだと思う。
直角の右左折なら,右より左の方がRがキツくなるのは理解できるだろう。
そうなれば当然,右より左の方がステアリングを多く切らなければならない。
ならないし,操舵開始から最大舵角に達するまでにかけられる時間も左の方が少ない。
結果せかせかと操作が忙しくなって「やりづらい」になるわけである。

キモは,最大舵角と操作時間を瞬時に予測して,転舵速度を正しく計算できるか。
ゆっくりでいいなら中谷式,それでは間に合わないと判断したらクロス,などなど。
とりあえずスピードだけ見れば,間に合えばなんでもいいと思う。

②いかに少ない持ち替え回数で最大まで切れるか
当たり前のことだが,ステアリングの持ち替え回数なんて少ない方がいいに決まっている。
持ち替えで片手を離しているときはインフォメーションが希薄になりがちであるし,
さらに,これは①とも関係するが,持ち替え中は転舵が止まるないし遅くなってしまう。

必要な舵角に対しどの操作法なら何回持ち替えがいるのかは常に考えておくべきだ。
基本的には持ち替えないのがベストだし,意外と持ち替えないでも曲がれる場所は多い。
駐車する時以外は持ち替え1回以内で曲がれると理想だと思う。

なお,回数が少ないとしても,最大舵角の直前で持ち替えがいるようなら操作法を改めるべきだ。
持ち替える必要があるということはそのままでは体勢が辛いということの現れであり,
そんな姿勢で横G最大に耐えようなどとするものではない。
必要に応じ早めに持ち替えるなどの対処が必要であると覚えておくべし。

③最大舵角時(旋回中)に体に無理がないか
まぁ,直前にほぼ書いちゃったので省略してもいいんだけど。

例えばクロスなら,右手がステアリング左端に,左手が右端に行っているような状態,
中谷式なら,両手ともにステアリング上端または下端にいるような状態。
1つ目はともかく2つ目は体がほとんど安定しない。

そのような状態になるからといって操舵方法が不適切かというと必ずしもそうではないが,
他に操作方法があるなら変えた方がいいとは思う。
ないなら持ち替えタイミングを早めて体を安定させるよう努めたい。

④切りきったところからスムーズに切り戻せるか
SATでスムーズに戻っていくならなんだっていいんだけどねぇ。
手を離しても戻らなかったり,逆にとんでもない勢いで戻っていったり。
そういうクルマの場合は,残念ながら戻し操作というものが必要になってくる。

まぁとはいえ,①~③をしっかり守って切り込んでいったなら,まず問題は生じない。
切った時と同じ操作で戻せば混乱も生じないだろう。



ついでに,手元の話ではないが旋回操作に関わることなので一緒に書いてしまうと,
フットレスト,みなさんは適切に活用できているだろうか。
フットのレストだと侮って雑に使ったり,そもそも足を置いてすらいないとしたらもったいない。

旋回中に体を支えるのは,実はフットレストに置いた左足の仕事である。
バケットシートにフルハーネス装備ならともかく,市販車ではこれ以上の手段はない。
体が左に傾く右旋回ならともかく,左旋回は?と私も昔は思っていた。
思いつつ試しに左足でフットレストを強く踏みしめてみると,右も左もなく妙に安定する。
左足の反力で腰がシートに押し付けられ,突っ張り棒となって横ずれを防止してくれるのだ。

先回の記事も含め,上までに述べた内容は全てフットレストを使ったうえでの話である。
ご参考までに。








ていうことを考えながら,昨夜久しぶりに夜の峠を走ってきました。
やっぱ峠は夜だね,誰も居ないから独りになれるし。
眠れないからって出掛けたけど、帰ってきたら程よく疲れてすぐ寝れました。

ただ,ついでに気づいた。
俺,目悪くなってるわorz
視力数値は問題ないけど夜が辛い……ビタミンA不足かな。

2015年11月10日 イイね!

副変速機付CVTの変速ルール

今日の退社中,ふと気になって概算してみた。

副変速機の切り替えタイミングはどう決まっているのか。
(乗ったことある人はわかるでしょう,あのゥウ~ンってなるアレです)



以前の記事で効率的な発進加速の方法について書きましたが,
副変速機付CVTは加速し切るまでギアを切り替えない方が効率がいいようで。
(副変速機の切り替え中はロックアップが外れるため伝達効率が徹底的に悪くなります)

ただ,だいたいこんなもんだろうでアクセルを踏んで発進加速をすると,
意図せず変速してしまうか,アクセルを抜いた瞬間に急変速するかのどちらかになりがち。
どちらも加速時にエネルギーを無駄遣いする結果となります。

目標速度に対して副変速機が切り替わらないギリギリのエンジン回転数を算出できないか,
ということで,帰り道に加速回転数と変速タイミングの相関を調査してみました。



まずは変速ルールがどうなっているのか調査。

これはもう観察・計算結果が全て。
結論から言えば,Lowでプーリーを使いきったら切り替える,という感じでした。
(現時点では「少なくともミラージュは」ですが,多分大体そうでしょう)



次に計算方法。

必要なデータは以下のとおりです。
モーターファン別冊ニューモデル速報を漁れば多分全部揃うと思います。

・タイヤ周長[m]      →Cl
・最終減速比       →Rfd
・副変速機(Low)減速比 →Rst
・プーリー最高変速比  →Rph

プーリー最高変速比は,諸元表の変速比の一番小さい数字がそれです。
まぁよく分からなくても,JATCOのCVTはRst×Rphが基本的に1.000になるようになってますがね。



で,最適な加速回転数は,目標速度をVc[km/h]として

RPM=Vc×Rfd×Rst×Rph×1000÷(Cl×60)
   ≒Vc×Rfd×1000÷(Cl×60)


この式を元にうちのクルマで概算すると,

 40km/h→1400rpm
 50km/h→1750rpm
 60km/h→2100rpm

となり,本日帰宅中の観察結果とだいたい一致しました。
厳密には観察結果の方がやや高めで,プーリーを使い切る寸前で切り替えていると思われます。
まぁラストのシフトアップ中の惰性加速分を考えれば,上記式どおりでいいと思いますが。


効率的な加速に興味のある方は,一度計算してみてはいかがでしょう。



以上,以前の記事の補足(と若干訂正)も兼ねてでした。
2015年10月31日 イイね!

謙虚な心で勉強中

国政久郎氏をご存知でしょうか。


……国政ですよ,国政
国沢じゃねぇから安心してくれ。
国沢だと思ってブラウザバックしようとした人,とりあえず戻っておいで。








サスペンション関係を本気で考え始めると,必ず最後に行き当たるのがこの人。

ダート・グラベルの名手であり,サスペンションチューンの大御所。
神奈川県の圏央道近くにあるチューニングショップ「オリジナルボックス」主宰。
大手自動車メーカーのアドバイザーやドライバー教育などその活動は多岐にわたる。
人呼んで「サスペンションの神様」。



そのサスペンションの神様が書いた(or監修した)本があったので,買ってみました。


運転が上手くなりたいという方は,ぜひ左のNEWTON BRAKEを。
個人的には目からウロコというほどではありませんが,色々反省させられます。
「そんなの知ってるよ」ではなく,真摯な心で読むことをオススメ。
「自分はちゃんと出来てるよ」と驕ると金の無駄になります。

現在,コレの内容を参考としたトレーニングメニューを試行中。
某豆腐屋の息子がいかに難しいことをしているのか分かります。



もう1冊,右の本は,国政氏が現代の自動車社会に蔓延する問題について厳しく指摘。
日本の自動車業界の関係者は,正座して背筋を正して一読するべきかと。

もちろん,本書は一般ドライバーの目線を正すためにも書かれているので,
クルマに少しでも興味があれば楽しく読めると思います。




一般書店に並んでいるかは確認してない……というか並んでなさそうな気がするので,
購入はamazonからするのがオススメ。
2冊合わせて\3,000くらいです。











ちなみに,この2冊を読んで,ブレーキチューニングについて真面目に考え中。

とりあえずパッド選びから見直してます。
つっても結局はプロμに落ち着きそうな気がしてますが。
でも「買うならHC+かな」と思っていたのは再考しました。

あとは,ブレーキブースターのホースを抜いてみようか思案中。
……ノンサーボも興味はあるけど,ぶっ壊れても嫌だなぁ。
2015年08月21日 イイね!

【何が正解? 運転操作】 発進加速編

免税じゃないとはいえ一応エコカーに乗っている身分ではありますが,
実を言うと燃費というものにそれほどこだわりも興味もないんですよね。

あえて燃費を意識する場面を挙げれば長距離高速移動の時くらいですが,
それとて「途中で給油が面倒くさい」という理由がほぼ全て。
距離的にどうせ無理だと思えば給油前提で燃費無視し始めますからね。



とはいえ,気にしていないわけではないんですよ。

ある時突然身に覚えもなく燃費が悪くなったら,故障の可能性もありますし。
あとはOBDの燃費数字と照らし合わせて計器の精度を確認するとか。

そういう用途のためには,一応給油の度に燃費は確認しています。









で,

その中で考えたのが今回のお題。

「もっとも効率のいい発進加速とはどのようなものか」
え? 結局燃費気にしてるじゃんって? 聞こえんなぁ。








……まさか,「ふんわりアクセル」なんてヨタを信じている人はいないと思いますが。











え? 信じて? え?











もはや関係各所で言われ続けていることですが,今日日ふんわりアクセルは間違いですからね。
交通社会の全体最適という視点から言えば,推奨どころかむしろ害悪ですよ。





まず1つ目の理由として,この頃のエンジンの制御技術の著しい向上。

ふんわりアクセルが本当に有効だったのは,それこそ燃料噴射をキャブでやっていた時代。
あとは,EFIと堂々と車体に書いて走っていた時代までがせいぜいでしょうか。
あの頃は,アクセル開度の2乗比例くらいで燃料消費が増えたとか増えないとか。

昨今のエンジンはもはや隅から隅まで電子制御の塊みたいなもので,
簡潔に言ってしまえば,ドライバーが踏んだアクセルの量に対してエンジンが
「あ~こんぐらいの加速っすね。じゃあスロットルはこのぐらい開いてカム位相は……」
と瞬時に判断して,勝手に色々最適化して動いてくれます。

要は,よっぽど床までアクセルを踏んづけたり雑なアクセル操作をしたりしない限り,
(CVT車で例えるなら)1500rpmで加速しようが3000rpmで加速しようが,
加速中の瞬間燃費はあまり差がないのです。

だったら,さっさと加速してさっさと巡航態勢に移った方が効率がいいんじゃないかって話。
加速している時より巡航中の方が瞬間燃費はいいに決まってますから。

これは,前のFTOの頃からうすうす感づいてはいたのですが,
A05Aに乗り換え,OBDで加速時の瞬間燃費をモニターして確認した次第です。




2つ目の理由として,上でチラッと言った「交通社会の全体最適」の件。

加速中の燃費はそれほど変わらないとは言いましたが,変わることは変わるんですよ。
まぁ微々たるもんですけど,発進を繰り返せば,塵も積もればってことです。
普通に走らせたらモード燃費に達しないことを考えればこれは理解できるでしょう。

このことからすると,ふんわりアクセルは確かに燃費を良くする効果はあるんですが,
問題は自車の燃料だけ節約できりゃいいのかって話。

交差点で待っているとしましょう。
先頭の奴が,青になってからのたくたのたくた発進をする。
その結果,あなたはその信号を突破できませんでした。後ろも同様です。
……どうです,こういう目にあったことはありませんか?

つまり,前の方の奴が自分の財布大事さに(あるいはエコロジスト気取って)チンタラ発進すると,
後ろの方の人は,そいつがさっさと行けば抜けられた信号でまた待つハメになるのです。
その結果,アイドリングで余計な燃料を燃やし排ガスを垂れ流すことになると。
おそらくそこで燃やされる燃料の総量は,ノロマが節約した燃料よりも間違いなく多いでしょう。

同じことは,中谷明彦氏(当該記事はもう見れませんが)や清水和夫氏も言っています。
どっちも武蔵工業大学出身ですね。ちなみに私もなんとか工業大学出身です。
どうでもいいですね。




3つ目の理由,一部車種のみではありますが,ふんわりアクセルが適さない車種がある。

それは,最近流行り(?)の副変速機付きCVTを搭載した車種。
具体的には最近のスズキ・日産・三菱のコンパクトや軽の多くが該当します。

副変速機付きCVTの機構・思想についての詳細は調べてもらうことにして。
これがなぜふんわりアクセルと相性が良くないのか。

副変速機付きCVTに乗ったことがある人でよく観察している人なら気づいたと思いますが,
このミッション,加速中に副変速機がローからハイに切り替わると「もたつく」んですよね。

この「もたつき」の間は,副変速機を切り替えるためトルコンのロックアップが外れる,
つまりものすごく伝達効率が悪いんですよ。ざっと効率は60%以下だったかな?

副変速機付きCVTでふんわりアクセルをすると何が良くないのかといえば,
加速している真っ最中に変速する確率が通常加速に比べ増えること。

これも実際に自分のクルマで試してみて確認済みですが,
60km/hまで,普通に2500~3000rpmぐらいで加速する時と,1500rpmぐらいで加速する時,
前者は速度到達してアクセルを戻すまで絶対に副変速機が切り替わらないのに対し,
後者はほぼ100%の確率で副変速機の切り替えが発生します。
その間は加速しないくせに燃料だけは食う,加速としてはただ無駄ですな。








まぁそんなこんななわけで,
ふんわりアクセルはやめましょう,やるだけ無駄です



さて,じゃあ効率のいい発進加速って結局何よ?という話をしましょう。

ここでは発進加速だけでなく,巡航から減速し停車するまでを考えます。
また,一部説明で必要なので,AT・CVTを前提に説明します。
(その一部説明はMTには関係ないので,そう思って読んでください)


①発進
散々チンタラ加速をこき下ろしてきた手前で恐縮ですが,
動き始めだけはゆっくり丁寧にアクセルを操作しましょう。

なぜか。

今どきのAT・CVTには必ずトルコンのロックアップ機構が搭載されています。
トルコンの中で入力と出力を機械的に結合する機構ですね。
これにより,流体だけで伝達するのに比べて効率が格段に上がるのです。

で,出だしでラフにアクセルを踏むと,このロックアップがなかなか働かないんですよ。
……ミラージュだけ? 違うよね? 沖縄でスイフト乗ったけどどうだったかな?
とりあえずそういうことにしましょう。

ラフに踏んで,ロックアップが働かず,効率が悪いということは加速も悪い。
加速しないからとアクセルを踏み足す,するとますますロックアップできない。
見事な悪循環にハマります。

というわけで,動き始めからロックアップするまではアクセルを軽く踏む程度にしましょう。
車種と発進時の勾配にもよるけど,だいたい10km/hぐらいまで,1.5秒くらいかな。
多分意識していればロックアップは感じ取れると思います。

ちなみに,AT・CVTで説明した理由はここ。これだけ。
MTで半クラッチのままアクセル踏みこむ人はいないでしょ。


②加速
ロックアップを確認したら,アクセルを踏み足しましょう。

さすがに勢い良く踏みつけるのは論外ですが,常識の範囲内なら問題無いです。

意識としては,上の方で少し出ましたが,2500rpm~3000rpm上限ぐらいで加速していくように。
NAであればだいたいどのエンジンもこの辺りが効率がいいように思います。

MTもそのぐらい回してシフトアップした方が,スムーズさという点でもいいと思います,NA・ターボとも。
よく2000rpm未満でシフトアップする人がいますが,だいたいガクつきが酷いです。

ただ,ターボエンジンのAT・CVTだとこれは少し回し過ぎかも。
最大トルク発生回転の500~1000rpm手前くらいで加速するのがいいかと。


③巡航
巡航速度に近づいたらアクセルを大きく戻しましょう。

パッと離すんじゃありませんよ,戻すんですよ。
この速度で巡航するにはこのくらいの踏み具合,というところまで戻してください。

あとはその速度を維持して巡航するだけ。

まぁ,周りの流れもあるんでうまくいかないこともありますけどね。


④減速~停止
さて,ここからが一番難しいところ。

前方の信号が赤,重体の車列,エトセトラエトセトラ。
とにかく止まらなきゃいけない状況を前方に確認したとしましょう。

ここでまずは「自分は多分あの辺に停車するんだろうな」という位置をイメージします。

そして,その位置までアクセルを踏み直さずに惰性でたどり着くことが出来る距離に来たら,
アクセルを完全に離してエンジンブレーキでじわじわ減速を開始します。
(アクセルオフ中はフューエルカットされる,ということを知らない人はこれを期に覚えてください)

あとは,最終減速と停止をフットブレーキでやるだけ。


では何が難しいか。

まずは目測でしょうか。
多分あの辺,と距離の目算をつけるのはやはり練習がいります。
そして目算がついても,前走車の動きによっては必ず思い通りになりません,てか大体なりません。
「なんでそんな手前で止まんだよ。そして止まってからチョロチョロ前進すんなクソが」って感じ。

この対策としては,前との距離を少し広めに取ることでしょうかね。
自車が接近するまでに前走車が完全に停車してくれるぐらいに距離を取ればいいでしょう。


次に難しいのが後ろとの距離,および車速差。

惰性で飛ばすのは可能な限り遠くからやりたいところではありますが,
あまり無造作に減速を開始すると後続が詰まってしまいますからね。

意図と違う位置で減速させられるとストレスになりますし,ブレーキ操作も増えます。
そして更なる後続にブレーキが連鎖し,渋滞や事故の原因になると。

こればっかりは「ミラーで状況を見て」としか言えません。
距離と車速差を読み取り,このぐらいからなら文句はないだろうという距離から減速を開始。
詰まったと思ったら,諦めてアクセルを軽く踏んでください。
ちょっと踏むくらいならそんな大したロスにはなりませんので,お構いなく。













とまぁ,私の考える効率的な発進加速~停車のプロセスとしてはこんな感じ。


長くなったので簡潔にまとめると,

目標速度を決めてさっさとそこまで加速し,
定速巡航する距離をできるだけ長く取り,
停車するときはなるべく遠くからエンジンブレーキを使う。

そして後続の流れを乱すべからず。







はい,今回はここまで。


では。
2015年05月29日 イイね!

【何が正解? 運転操作】 ステアリング編

運転操作。

よく「自分のこれって正しいの?」「正しい操作って何?」ということが気になると思います。

今日日はインターネットだのなんだのと便利なものがあるわけで,
ちょちょいとワードを入れて検索すれば答えが出そうな気がしてしまいますが,


……みんな言うことマチマチなんよね~。
これは運転操作だけでなくチューニングパーツの類でも同様のことが言えますが。


しかも見てると「もうちょっと頭使ってみたら?」と思う意見があるのも確か。
あまり理論的・メカニズム的な面から考えている人は少ない気がします。







というわけで,そんなよくある疑問に(聞かれてないけど)答えてみるシリーズ。

今後ペダル操作なんかについても書いてみようかと思っていますが,まずはステアリング操作から。



正しいステアリング操作ってなんだろう?

ここではステアリングの動かし方に絞り,持ち方は問わないことにする。
正直なんだっていいからだ。
(ちなみに私は,大きく切ったり確実に保持しなければならない状況以外,片手操作である)


ステアリング操作には,流派が実にたくさんある。
しかも名前が安定していないので,相手によっては意図が伝わらないこともある。

なので,ここでは以下のように呼称することにする。
予備動作は,ステアリングを切る前に持ち替えがあるかないか,
初期動作は,アウト側の手を押し上げる押し手,イン側の手を引き下ろす引き手のどちらか,
守備範囲は,手が何時から何時まで動くかを表す。
伝わらなかったら,書いてあるプロドライバーの名前で検索してください。

①クロスハンドル
・予備動作:なし
・初期動作:押し手
いわゆる教習所式。誰もが一度はやっただろう,そして多分もっともメジャーだろうスタイル。
ステアリングの上半分で両手が交差して行ったり来たりする。

②GTスタイル
・予備動作:なし
・初期動作:押し手&引き手
9:15で握った位置から一切手を離さない,F1・GT・カートなどのイメージ。
180度以上の舵角は取れないため,基本的にモータースポーツ専用。
すべての運転がこれだけで完結できないので分類するか迷ったが,
後々の説明のために必要な気がしたので挙げておく。

③中谷スタイル
・予備動作:旋回方向の手を12時へ
・初期動作:引き手
中谷明彦氏が常々推奨している操作方法。
曲がりたい方向の手を12時位置に持って行き,引き下ろす(反対の手は鏡面対称で滑り下ろす)。
更に切りたすときは滑り下ろした反対の手で下から押し上げる。以降繰り返し。
ちなみに戻しはSAT(セルフアライニングトルク)を積極利用する。
左右の手がステアリングの半分ずつを受け持つため,上体が左右にブレにくい。
中谷明彦ファン以外にはイマイチ浸透してない気がする。

④織戸スタイル
・予備動作:なし
・初期動作:押し手
織戸学氏がビデオで実践していた方法。
120度くらいの舵角まで押し手のみで切り込み,足りなければもう一方の手で引き下ろす。
押し手基本であること,持ち替える軸が中央でないこと以外は中谷スタイルと同様。
D1ドライバーゆえに生み出されたと思われる点がいくつかある。

⑤山野式ハンドル
・予備動作:押し手を引き手の対角位置へ/引き手を押し手の隣へ
・初期動作:押し手/引き手
山野哲也氏がブリヂストンのサイトで紹介していた方法。
初期動作は引き手・押し手両方あるが,どちらの場合も予備動作を取る。
そして予備動作分の距離を切り終えたらGTスタイルに移行するイメージ。
かなりの距離を持ち替えずに切れるメリットが有る。




とまぁ,プロレーサーの操作法メインでもこれだけ出てきた。


一般的に教習所等で禁止され,ユーザーの中でも否定派の多い送りハンドルだが,
こうしてみるとプロドライバーではむしろ使用している人が多い。
そして,その送りハンドルの中でも更に流派が分かれる。


で,同じプロレーサーでも,黒澤琢也選手の場合は「持ち替えは厳禁」と言っている。

しかも,特に中谷さんだが,意外と上記の通りの操作をしていない時も多い。
普通にGTスタイルでかっ飛ばしている動画がたまに見られるのだ。







わ け が わ か ら な い よ



と言いたくなるのはごもっともだ。
喧々囂々になるのも当然だろう。




しかし,結論を言ってしまえば,どれが正解でどれが間違っているということはないのだ。

所詮この手の質問は,視野の狭い人たちの水掛け論でしかない。
「(自分が好きな)プロドライバーの○○がこう言っていた」
「いやいや××さんは,こっちのほうが正しいって言ってた」
↑だいたい○○と××の選手のカテゴリーはF1とジムカーナくらい違う。


そう,上記の各スタイルは,各人が自分のカテゴリーにおける正解を話しているにすぎない。
要は「モータースポーツ内での話」である。

そもそも山野選手のスタイルを引用してきた元記事を読めば分かることだが,
山野選手は同じページでクロスハンドルも紹介し,「状況に応じて使い分けろ」と言っている。
複数カテゴリーに参戦し結果を残している山野選手のこの言葉が,今回の結論だろう。




ただ,それで終わってはこのコーナーを書いた意味がない。

「適宜使い分けろ」の丸投げではなく,使い分けの指針を示してこそ意味がある。



まず①のクロスハンドル
これは短時間でステアリングを大量に回さなければならない状況に最適である。
ジムカーナのスラローム,突然リアがブレイクした時のカウンターなどが好例だ。
もっとも,訓練していなければこんな使い方はできないわけだが,
実際クロスハンドルを教わる教習所ではチンタラ切りしか教えてくれない。

逆に,街中である程度速度が出ている時の旋回にはクロスハンドルはお勧めできない。
体軸がブレやすく視界が定まらないため,歩行者などをロストする可能性がある。
(とはいえちゃんとした運転姿勢を取っていればよほどないことだが)

このスタイルは私は殆ど使わない。車庫入れ時に中谷スタイルの中にたまに混じるくらい。
腕を交差しているとなんか頭がこんがらがってくるのだ。

次に②のGTスタイル
実際のところ,街中・サーキットとも大概のコーナーは180度以内の舵角で曲がれる。
ステアリングに近めの運転姿勢を取っていれば上体がブレることもないだろう。
問題は「180度以内で曲がれるか否かの見極め」である。
曲がれると思って入って曲がれなかった場合,このスタイルでは持ち替えが困難だ。
ゆえに「基本はこれ,ただ曲がれなそうな場合は別のスタイルで行く」という心構えが必要。
ちなみに私はステア操作の6~7割くらいはこれで済ませている。
道幅の中で180度で曲がれるラインを考えれば意外とこんなもんである。

③の中谷スタイル
モータースポーツにのめり込んでいくとハマるのがこのスタイル。
サンデー草レーサーぐらいのレベルには中谷さんはカリスマ的人気がある。キャーナカヤサーン
意外とあらゆるシチュエーションに対応できそうに思えてしまうのがこのスタイルのミソで,
やってみると思っていたより上体が安定しないのもこのスタイルのミソ。

このスタイルの難点は,ステアリングに重みがなくステアリングインフォメーションが乏しいと操作難度が上がること。
片手で引き下げる動作は余計な力がこもりやすく,ステア量・速度過大ということになりやすい(んで上体がブレる)。
あと,SATが少なくステアリングの戻りが悪い場合も要注意。戻しに独自策が要る。
私もFTO時代はもっぱらこのスタイルだったが,A05A乗り換え以降はあまり使わないようにしている。
ステアリングの軽さとインフォメーションは慣れたが,戻りの悪さが……。
とはいえ,体に染み付いてしまっているうえクロスハンドルよりは使いやすいので,使用頻度は高め。
上記のような難点のないクルマに乗っている人は練習の価値あり。確かにこれだけで事が足りてくる。

④の織戸スタイル
これも中谷スタイルと同様,戻りの悪い車では注意が必要。
ただこのスタイルの利点は,180度以内の舵角なら握りっぱなしで旋回できること。
中谷スタイルは舵角によらず切って戻すまでに持ち替えがいるが,これは180度以内なら不要。

以前から中谷スタイルとケースバイケースで使い分けいたような気が今になればする。
使用頻度も中谷スタイルと同じく,不便さを感じつつも相変わらず普通に使っている。
どうも左旋回がこっち,右旋回が中谷スタイルになってる気がしなくもない。

⑤の山野スタイル
これの引き手バージョンは,モータースポーツをやる人なら試してほしい。
12時に引き手を持っていく→3時or9時まで引き下げる→一瞬止める→GTスタイルで切りたす。
これは谷口信輝選手のステアリングの切り込み方を聞いてから考えた二段階ステアで,
1段目で荷重を移し,2段目でスリップアングルをつけるとスムースに曲がれるという教えを元にしたものだ。
旋回時間の長いコーナーや高速コーナーなどで威力を発揮する。

とはいえ,モータースポーツ以外でこのやり方をする必然性は特にない。
走り屋以外は覚える必要もないだろう。
ただ,旋回中の操縦性は抜群にいいことは付け加えておく。




とまぁだいたいこんなところでいかがだろうか。


上記の通り,私の場合は自覚があるだけでも4スタイルを状況によって使い分けている。

別にコレを正解として布教する気は毛頭ない。

肝心なのは「必要舵角」と「上体の支えやすさ」をコーナーなり交差点なりに応じて予め判断することだ。
その上で最適なステアリング操作方法を実行すること。

以上を意識すれば,きっと運転がスムーズになるはず。


今日はこんなところで。

暑い!!

プロフィール

「ノーブレーキどころかフル加速で信号無視して側突はさすがに草も生えない。どこを見ていたというのか。」
何シテル?   08/28 21:29
人生うまく行かないことばかり。 エコカーで非エコ運動して鬱憤発散。 GANREFはじめました https://ganref.jp/m/h-kata_l...
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