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2015年08月28日 イイね!

今週の助言~減衰調整のお話~

先日,友人と喋っていた時に車高調の話になった。

曰く,同じ車種に乗ってる友人がクルマを手放すにあたり,
ヤフオク流しになりそうだった車高調を譲ってもらったんだと。
(まぁこの辺は随分前の話,譲ってもらった時に聞いた)

で,最近なんとなくで,その車高調の減衰調整をフルハードにしてみたらしい。
そして「めちゃくちゃ跳ねる!」といってなんか喜んでいた。




……ただでさえ超かったいLARGUSの車高調だぞ。
よく一般道でフルハードにしようと思ったもんだ。
てか以前に最大戻しでも硬いって言ってたくせに。

ちなみに,この「最大戻しでも硬い」を聞いて,A05AにLARGUSを入れるのをやめた経緯がある。
(今にして思うと「硬い」のではなく「乗り心地が悪い」だったのかもしれない。後述)

大体,ギャップでぴょこぴょこ,衝撃ガツガツの足をスポーティなどと有難がっているうちは二流だ。
バネレートは乗り心地の言い訳にはならないし,ストリートでは無闇に上げりゃいいものではない。
乗り心地を犠牲にしないスポーツ,そういう足は存在するし作れる。
それは得てして高いが,そこをケチって安い車高調に飛びつくくらいなら,いっそノーマルでいいだろう。






閑話休題。

ともかく,一応その時には助言として,
「一般道では出来る限り柔らかくしておいた方がヘタリは少ないぞ」
と言っておいた。

これは,減衰調整機能付きサスペンションにおける一種定説のようなものだが,
今回はこのことについて考えてみたいと思う。





まず,ハード設定で一般道を走ることのリスクについて。


跳ねて危ない?
そういう話ではなくて……いやそれはそうなんだけど。


一般的な自動車用ダンパーが減衰力を発生する仕組みはご存知だろうか。

ざっくりいえば,筒内に封入されたオイルの中をピストンが移動する,
その時にオイルからピストンが受ける抵抗が減衰力である。

この減衰力によってピストンの移動=サスペンションのストロークを減速させるわけだが,
では,ここで減速させられた分のサスペンションの運動エネルギーはどこへ行くのか。
……運動エネルギーの常だが,これは基本的に熱に変換される。

要は,ダンパーが減衰をすればするほど,ダンパーオイルは加熱していくというわけだ。
そしてオイルと呼ばれるものはほぼ例外なく,熱を入れれば入れるほど劣化していく。

これが「一般道では出来る限り柔らかくしておいた方がヘタリは少ない」理由である。
減衰調整を硬くすればするほど,路面のギャップを律儀に減衰し熱を溜めていく。
その結果,ソフトで乗るよりもオイルの劣化が早くなるのである。




では逆に,柔らかい方はいくらでも柔らかくしていいのか。
減衰調整を最大まで戻してしまえばいいのか。


これは一概にはいえない。
それでいいものもあれば,よくないものもあると思う。
一番弱い状態がどのくらいの減衰力なのか,ものによって違うからだ。
だから「出来る限り」柔らかくするという表現を使っているわけだ。

柔らかすぎてしまうと何が起きるかというと,車高調=バネレートアップという前提では,
逆に乗り心地が悪くなり,場合によっては「硬い」という印象になることがあるのだ,不思議なことに。
上述の「LARGUSフルソフトでも硬い問題」は,あるいは振動の収まりの悪さが原因かもしれない。

純正であれば,ダンパーがヘタって柔らかくなるとフワフワして乗り心地がよく感じることが多いが,
バネレートがアップしている場合,ダンパーが働かないと高周波で揺すられることになる。
その周波数に人間の体が追従できないと,シートに打ち付けられ「硬い」と感じるのだろう。
多分(推測入ってます,間違ってたらゴメンナサイ)


で,減衰調整機能付き車高調に話を戻して,ツマミをどこまで戻していいかだが,
あくまで個人的なイメージだが,5段とか8段調整ぐらいなら最大まで戻してもいい気はする。
12段くらいだとまぁまぁ多分,16段超えてくるとやめた方がいいんじゃないかなという感じ。

減衰力の設計基準値を調整幅の中間において制作していると仮定した上で,
調整1段あたりの変化が大きいのか小さいのかを考えると,段数多めはちょっとリスキーだ。


一応,この「出来る限り」の程度を計算することは可能だ,理論上は。
問題は,それを算出するのに必要な数値が一般公開されていないことだ。

必要な情報は以下のとおりだ。
 ①バネレート
 ②減衰力(Tension/Compressionそれぞれ,ピストン速度ごと,それを調整段数分全て)
 ③バネ上重量

①のバネレート,これは説明書に書いてあるだろうから問題はない。

②の減衰力一覧表,これはまず手に入らない。
製造元に問い合わせても教えてもらえるかどうか。
メーカーによっては,中間値だけコントロールしてあとは出来たなり,なとこもあるかもしれない。

③のバネ上重量,もはや分かるわけがない。
知りたかったらジャッキアップして足回りを解体してバネ下重量を計るしかない。
その上で車検証の軸重からバネ下重量を引いてみればいい。


まぁ,分かりませんチャンチャン,では無責任なので,計算方法だけ書いておこう。
とはいえ基本的にはAutoexeのサイトにある貴島孝雄氏の説明を噛み砕いただけだ。
そちらを読んで理解している人は飛ばしてもらってもいいと思う(単位系もそちらを参照)。

まず,減衰力計算の基準となる臨界減衰力を算出する。

臨界減衰力とは,バネ・ダンパー系の振動が一発で収束するような減衰力のことで,
一般的にはバネ定数kと質量mとして

   臨界減衰力=2√(km)

と表され,クルマの場合は,kが左右バネレートの和,mがバネ上重量にあたる。

この臨界減衰力は,1m/secを基準としてピストン速度に比例する。
0.3m/secであれば0.3を,0.05m/secであれば0.05をかければよい。
これで各ピストン速度での臨界減衰力を算出することができた。

あとは,各ピストン速度における実際の減衰力の和(Tension+Compression,左右)が,
臨界減衰力に対して何%であるかを算出するだけだ(これを減衰比という)。

   減衰比=(縮み減衰力+伸び減衰力)×2/臨界減衰力

この減衰比から,乗り心地や応答性といったものがある程度だが見えてくる。
0.1m/sec以下と0.3m/secの減衰比を下記を参考に見て,普段の走行環境に合わせて調整する。

・0.1m/sec以下
 最低でも50%を下回らないようにしないと不安定。
 50~60%ぐらいが普段乗りの基準値,平均車速が高い人は60%以上に。
 車種によっては100%を超えることもある。

・0.3m/sec
 20%:乗り心地寄り,不整地を想定,Cセグメント以上ではあまりない
 30%:普通の乗用車
 40%:スポーティカーのレベル,FTOが純正でこのぐらい
 50%:本格スポーツカーレベル,乗り心地は辛い

というような計算をして,自分が街乗りだと思う特性までは減衰を弱めていい。

あるいは,純正同等の減衰比になるように調整するか。

このいずれかが「出来る限り」柔らかい状態だといえると思う。








という感じで,今回は街乗りにおける車高調の減衰調整について考えてみた。

サスペンションメーカーが情報を出さないおかげで漠然とした記事になってしまった。
数値諸元ぐらい,取扱説明書にもきっちり書くべきだと思うのだが……。


まぁ,今回出した減衰比の話は,便利なので覚えておいても損はないだろう。
これを知っておけば,ダンパーのオーダーメイドでもいい買い物が出来るかもしれない。

ただし注意点として,上記計算は独立懸架であれば問題ないのだが,
リジッドやトーションビームだとあまりあてにならないことを付け加えておく。
(反対側のバネ・ダンパーが多少一緒に動くことや,トーションビームの曲げの影響が出るせいかと)





足の話繋がりでちなみにだが,私は今これを買おうか悩んでいる。
http://www.kybclub.com/Release/news15/Re15-vol_13_SR_mirage.pdf

開発中の旨は知ってたんだけど,てっきり日本には入ってこないのかと思ってた。
今の自作仕様も別に悪くはないが,やはりちゃんしたメーカー製ダンパーの方がいいに決まってる。

買うかは分からないが,念のため貯金を始めるか。
Posted at 2015/08/29 02:02:37 | コメント(0) | トラックバック(0) | [日記]チューニング考察 | クルマ
2015年08月21日 イイね!

【何が正解? 運転操作】 発進加速編

免税じゃないとはいえ一応エコカーに乗っている身分ではありますが,
実を言うと燃費というものにそれほどこだわりも興味もないんですよね。

あえて燃費を意識する場面を挙げれば長距離高速移動の時くらいですが,
それとて「途中で給油が面倒くさい」という理由がほぼ全て。
距離的にどうせ無理だと思えば給油前提で燃費無視し始めますからね。



とはいえ,気にしていないわけではないんですよ。

ある時突然身に覚えもなく燃費が悪くなったら,故障の可能性もありますし。
あとはOBDの燃費数字と照らし合わせて計器の精度を確認するとか。

そういう用途のためには,一応給油の度に燃費は確認しています。









で,

その中で考えたのが今回のお題。

「もっとも効率のいい発進加速とはどのようなものか」
え? 結局燃費気にしてるじゃんって? 聞こえんなぁ。








……まさか,「ふんわりアクセル」なんてヨタを信じている人はいないと思いますが。











え? 信じて? え?











もはや関係各所で言われ続けていることですが,今日日ふんわりアクセルは間違いですからね。
交通社会の全体最適という視点から言えば,推奨どころかむしろ害悪ですよ。





まず1つ目の理由として,この頃のエンジンの制御技術の著しい向上。

ふんわりアクセルが本当に有効だったのは,それこそ燃料噴射をキャブでやっていた時代。
あとは,EFIと堂々と車体に書いて走っていた時代までがせいぜいでしょうか。
あの頃は,アクセル開度の2乗比例くらいで燃料消費が増えたとか増えないとか。

昨今のエンジンはもはや隅から隅まで電子制御の塊みたいなもので,
簡潔に言ってしまえば,ドライバーが踏んだアクセルの量に対してエンジンが
「あ~こんぐらいの加速っすね。じゃあスロットルはこのぐらい開いてカム位相は……」
と瞬時に判断して,勝手に色々最適化して動いてくれます。

要は,よっぽど床までアクセルを踏んづけたり雑なアクセル操作をしたりしない限り,
(CVT車で例えるなら)1500rpmで加速しようが3000rpmで加速しようが,
加速中の瞬間燃費はあまり差がないのです。

だったら,さっさと加速してさっさと巡航態勢に移った方が効率がいいんじゃないかって話。
加速している時より巡航中の方が瞬間燃費はいいに決まってますから。

これは,前のFTOの頃からうすうす感づいてはいたのですが,
A05Aに乗り換え,OBDで加速時の瞬間燃費をモニターして確認した次第です。




2つ目の理由として,上でチラッと言った「交通社会の全体最適」の件。

加速中の燃費はそれほど変わらないとは言いましたが,変わることは変わるんですよ。
まぁ微々たるもんですけど,発進を繰り返せば,塵も積もればってことです。
普通に走らせたらモード燃費に達しないことを考えればこれは理解できるでしょう。

このことからすると,ふんわりアクセルは確かに燃費を良くする効果はあるんですが,
問題は自車の燃料だけ節約できりゃいいのかって話。

交差点で待っているとしましょう。
先頭の奴が,青になってからのたくたのたくた発進をする。
その結果,あなたはその信号を突破できませんでした。後ろも同様です。
……どうです,こういう目にあったことはありませんか?

つまり,前の方の奴が自分の財布大事さに(あるいはエコロジスト気取って)チンタラ発進すると,
後ろの方の人は,そいつがさっさと行けば抜けられた信号でまた待つハメになるのです。
その結果,アイドリングで余計な燃料を燃やし排ガスを垂れ流すことになると。
おそらくそこで燃やされる燃料の総量は,ノロマが節約した燃料よりも間違いなく多いでしょう。

同じことは,中谷明彦氏(当該記事はもう見れませんが)や清水和夫氏も言っています。
どっちも武蔵工業大学出身ですね。ちなみに私もなんとか工業大学出身です。
どうでもいいですね。




3つ目の理由,一部車種のみではありますが,ふんわりアクセルが適さない車種がある。

それは,最近流行り(?)の副変速機付きCVTを搭載した車種。
具体的には最近のスズキ・日産・三菱のコンパクトや軽の多くが該当します。

副変速機付きCVTの機構・思想についての詳細は調べてもらうことにして。
これがなぜふんわりアクセルと相性が良くないのか。

副変速機付きCVTに乗ったことがある人でよく観察している人なら気づいたと思いますが,
このミッション,加速中に副変速機がローからハイに切り替わると「もたつく」んですよね。

この「もたつき」の間は,副変速機を切り替えるためトルコンのロックアップが外れる,
つまりものすごく伝達効率が悪いんですよ。ざっと効率は60%以下だったかな?

副変速機付きCVTでふんわりアクセルをすると何が良くないのかといえば,
加速している真っ最中に変速する確率が通常加速に比べ増えること。

これも実際に自分のクルマで試してみて確認済みですが,
60km/hまで,普通に2500~3000rpmぐらいで加速する時と,1500rpmぐらいで加速する時,
前者は速度到達してアクセルを戻すまで絶対に副変速機が切り替わらないのに対し,
後者はほぼ100%の確率で副変速機の切り替えが発生します。
その間は加速しないくせに燃料だけは食う,加速としてはただ無駄ですな。








まぁそんなこんななわけで,
ふんわりアクセルはやめましょう,やるだけ無駄です



さて,じゃあ効率のいい発進加速って結局何よ?という話をしましょう。

ここでは発進加速だけでなく,巡航から減速し停車するまでを考えます。
また,一部説明で必要なので,AT・CVTを前提に説明します。
(その一部説明はMTには関係ないので,そう思って読んでください)


①発進
散々チンタラ加速をこき下ろしてきた手前で恐縮ですが,
動き始めだけはゆっくり丁寧にアクセルを操作しましょう。

なぜか。

今どきのAT・CVTには必ずトルコンのロックアップ機構が搭載されています。
トルコンの中で入力と出力を機械的に結合する機構ですね。
これにより,流体だけで伝達するのに比べて効率が格段に上がるのです。

で,出だしでラフにアクセルを踏むと,このロックアップがなかなか働かないんですよ。
……ミラージュだけ? 違うよね? 沖縄でスイフト乗ったけどどうだったかな?
とりあえずそういうことにしましょう。

ラフに踏んで,ロックアップが働かず,効率が悪いということは加速も悪い。
加速しないからとアクセルを踏み足す,するとますますロックアップできない。
見事な悪循環にハマります。

というわけで,動き始めからロックアップするまではアクセルを軽く踏む程度にしましょう。
車種と発進時の勾配にもよるけど,だいたい10km/hぐらいまで,1.5秒くらいかな。
多分意識していればロックアップは感じ取れると思います。

ちなみに,AT・CVTで説明した理由はここ。これだけ。
MTで半クラッチのままアクセル踏みこむ人はいないでしょ。


②加速
ロックアップを確認したら,アクセルを踏み足しましょう。

さすがに勢い良く踏みつけるのは論外ですが,常識の範囲内なら問題無いです。

意識としては,上の方で少し出ましたが,2500rpm~3000rpm上限ぐらいで加速していくように。
NAであればだいたいどのエンジンもこの辺りが効率がいいように思います。

MTもそのぐらい回してシフトアップした方が,スムーズさという点でもいいと思います,NA・ターボとも。
よく2000rpm未満でシフトアップする人がいますが,だいたいガクつきが酷いです。

ただ,ターボエンジンのAT・CVTだとこれは少し回し過ぎかも。
最大トルク発生回転の500~1000rpm手前くらいで加速するのがいいかと。


③巡航
巡航速度に近づいたらアクセルを大きく戻しましょう。

パッと離すんじゃありませんよ,戻すんですよ。
この速度で巡航するにはこのくらいの踏み具合,というところまで戻してください。

あとはその速度を維持して巡航するだけ。

まぁ,周りの流れもあるんでうまくいかないこともありますけどね。


④減速~停止
さて,ここからが一番難しいところ。

前方の信号が赤,重体の車列,エトセトラエトセトラ。
とにかく止まらなきゃいけない状況を前方に確認したとしましょう。

ここでまずは「自分は多分あの辺に停車するんだろうな」という位置をイメージします。

そして,その位置までアクセルを踏み直さずに惰性でたどり着くことが出来る距離に来たら,
アクセルを完全に離してエンジンブレーキでじわじわ減速を開始します。
(アクセルオフ中はフューエルカットされる,ということを知らない人はこれを期に覚えてください)

あとは,最終減速と停止をフットブレーキでやるだけ。


では何が難しいか。

まずは目測でしょうか。
多分あの辺,と距離の目算をつけるのはやはり練習がいります。
そして目算がついても,前走車の動きによっては必ず思い通りになりません,てか大体なりません。
「なんでそんな手前で止まんだよ。そして止まってからチョロチョロ前進すんなクソが」って感じ。

この対策としては,前との距離を少し広めに取ることでしょうかね。
自車が接近するまでに前走車が完全に停車してくれるぐらいに距離を取ればいいでしょう。


次に難しいのが後ろとの距離,および車速差。

惰性で飛ばすのは可能な限り遠くからやりたいところではありますが,
あまり無造作に減速を開始すると後続が詰まってしまいますからね。

意図と違う位置で減速させられるとストレスになりますし,ブレーキ操作も増えます。
そして更なる後続にブレーキが連鎖し,渋滞や事故の原因になると。

こればっかりは「ミラーで状況を見て」としか言えません。
距離と車速差を読み取り,このぐらいからなら文句はないだろうという距離から減速を開始。
詰まったと思ったら,諦めてアクセルを軽く踏んでください。
ちょっと踏むくらいならそんな大したロスにはなりませんので,お構いなく。













とまぁ,私の考える効率的な発進加速~停車のプロセスとしてはこんな感じ。


長くなったので簡潔にまとめると,

目標速度を決めてさっさとそこまで加速し,
定速巡航する距離をできるだけ長く取り,
停車するときはなるべく遠くからエンジンブレーキを使う。

そして後続の流れを乱すべからず。







はい,今回はここまで。


では。
2015年08月20日 イイね!

【読了】ドグラ・マグラ

…………ブウウ――――――ンンン――――――ンンンン………………。


























♪た~い~じ~~~~  なぜおどる~~~~

♪たいじのかってでしょ~~~~












































っていうネタを見たときは笑った。










正しくはこう。



      お 母 な 胎 胎
      そ 親 ぜ 児 児 巻
      ろ の 踊  よ よ 頭
      し 心 る       歌
      い が
      の わ
      か か
         っ
         て









夏休みをひたすら家にこもり,ライブのグッズ販売の列でもひたすらページを捲り,
まさに暇さえあれば読み続けて,それでも4日ほど要するレベル。

幻想世界的な難解さはないのだが,とにかく文章が頭に入ってこず状況が掴みづらい。
全体的な情景読解の難易度ではアンブロークンアローといい勝負な気がする。
(ていうか雪風は作者存命中にちゃんと完結するんだろうな……?)

というか根を詰めてぶっ通しで読むと多分冗談抜きで気が狂うんじゃなかろうか。
私も読んでいる途中でふっと我に返って「危なかった」となぜか思ったことが何度か。
そして読み終わってからはや数日経つが,未だに何か変な感覚がある。

こんなに念のこもった作品は初めてだ。





あらすじを書くことも要約することも不可能と言われる本書ゆえ,
内容についてはあえて触れるつもりはない。

とはいえ,このなんとも言えない気味の悪さを強いて例えるなら,

合わせ鏡を覗いている気分

というとピンとくるかもしれない。





どうしても内容が気になる人は,勇気を出して読んでみるといい。

最初の30~40ページを耐えれば,不思議なほどに吸い込まれ読み進められるだろう。
(文語体と古文体が読めないと中盤辛いかもしれないが……)






































ただ,ひとつだけ。





本作の上巻中盤~下巻中盤の,ちょうど文庫本一冊分続く文中文献。

この内容を読み進める内,言い知れぬ寒気に襲われた。

フィクションの中の架空の論文にもかかわらず,あまりにも身に覚えがありすぎるからだ。

曰く,
「狂気は遺伝する」




詳しくは書けないし書かない。
が,書ける範囲で私の寒気をつぶやくとするなら,

「…………その昔,たまたま浮かんだ妄想だと思った…………それが,どうして……」

「……将来子供ができて,その子が女の子だったとして,もしその子がいずれ……」

「……いや,俺自身はどうなんだ……俺自身だって十分……」

「……アホらしい,偶然だ……所詮,脳医学も遺伝子学も未熟な80年前の小説……」

……これは,本当にフィクションの言うことにすぎないだろうか?











……ブウウウ――ンン――ンンン…………。
Posted at 2015/08/20 23:40:43 | コメント(0) | トラックバック(0) | クルマ関係なし | 趣味
2015年08月15日 イイね!

NANA MIZUKI LIVE ADVENTURE 2015 @ NAGOYA

激アツ……(気温的にもテンション的にも)




ご覧のとおり,愛知は見事なまでに晴れました。




おかげで,丸一日はめていた腕時計の痕がくっきり残るぐらい焼けました(^^;

それも,グッズ販売の待ち時間中ずっと同じ姿勢で本を読んでいたせいでしょう,
体の表面だけこんがり焦茶色で,それ以外は元の色のまま。

こういうコントラスト焼けが嫌な人はちゃんと日焼け止めを塗れってこったな。
まぁ私は海にもプールにも行かないんで興味ないけど。






ともかく,本日参加された皆さんはお疲れ様でした。
明日の愛知公演#2に参戦される方はスポーツドリンクをリッター単位で備えて頑張ってね。










はぁ……しかし,来月の千秋楽行きたかったなぁ。

さすがに埼玉で日曜公演となると……月曜に休暇取らないと無理ぽ。
せめて土曜だったら考えたんだが(即日とんぼ返りして日曜は寝るプラン)。

次のツアーのファイナルは参加できますように。








ところで,今のクルマだと埼玉エリアを1タンクで行って帰っては厳しいのか?

日本武道館でのファンクラブイベントでは帰ってきて残り5Lだったし。
明らかにスーパーアリーナって日本武道館より距離あるよな……?
西武ドーム? なおさら絶対に無理じゃね?

前のクルマだったらスーパーアリーナもQVCも往復余裕だったんだがな~。
A05Aの高速燃費が意外と良くないのは大きな誤算だったorz

そのうちA05Aの高速燃費についての記事を掲載するやもしれません。




では,おやすも。
Posted at 2015/08/16 00:02:50 | コメント(0) | トラックバック(0) | [日記]NANA MIZUKI | 日記
2015年08月12日 イイね!

夏休みの読書感想文2015

昨夜1時過ぎに実家より帰還。

とりあえず,三ヶ日JCTを設計した奴ちょっと来い。
ちゃんと頭使って作れっつんだよ。
合流がアレでいいと本当に思ってんのか。





ともかく。



2泊3日の帰省で溝の口とか武蔵小杉とか川崎駅とか行きはしたが,
特にコメントするほどのネタも写真もないのでなかったコトにする。

そもそも,この夏休みは基本的に家で本を読んで過ごすことにしている。
夏休み初日からドライブなどに出かけるモチベーションを喪失してそう決めた。



もともと本を読むことは好きだ。
学生時代には結構な額を,主として小説の類につぎ込んでいた。
ハードカバー・文庫・ライトノベル,ジャンルはあまり問わなかった。

あまつさえ物語を考えることも好きで,高校時代には物書きを志したこともあった。
高校の文化祭では友人と同人誌を出して好評をもらった……ようなそうでもないような。

その後,大学生の途中で憑き物が落ちたのか,文字にすることはパタリとやめた。
多分,中高と男子校に通い,恋愛のある学生生活というものに憧れがあったんだろう。
考えてみればそんなジャンルばかりを読み,書いていたような気がする。

読む方は変わらず好きだったが,社会人になって以降,小説を読むことはがっくりと少なくなり,
金が入用になってBOOKOFFに大量に売却してからしばらくは本当に本を買わなかった。


去年ぐらいからか,やはり紙に刷られた活字が読みたくなった。
ただ,その時の自分が求めたのはフィクションではなく,哲学だった。
論語,大学・中庸,孫子……それより前に武士道とか般若心経なんかも読んだか。
現状の自分の在り方に満足できず,その答えなりヒントなりを古の教えに乞うたのだろう。

その後,より直裁的でエネルギーのある言葉を求めて,松岡修造氏の本を買った。

今年の話,それも比較的最近だ。
「組織に属するってのは,自分の意思だけでは動けなくなるって事よ」と言い聞かせ始めた頃だ。
正直今でも言い聞かせているが,とりあえず読むと元気になれる気がするから助かる。

で,それらに加えて今読んでいるのが,メンタリストDaiGoの本。

無論,メンタリズムだけで仕事がうまくいくなら技術者は苦労しないわけだが。
今職場で悩んでいるのは技術的なことではないので,きっとそのうち何かの役に立つだろう。
そのうち何かの役に立つはずだったものが部屋のそこかしこに溢れてはいるが……。
まぁ,本自体は非常に面白い。心理学は好きだ。











で,そんな風な読書生活を送っている今日このごろの中で,
珍しくも読んだ小説がいくつかあるのでご紹介。



最初の物語は,買ったのは確か年始のさいたまスーパーアリーナでのライブ時だったか。
会場までの時間つぶしになるべくお金のかからない何かを探していて見つけたものだ。

魔法使いのハーブティー


特にイラストが気になったわけでも,裏表紙のあらすじに惹かれたわけでもなく。
パッと開いてみた1ページを流し読みして……そのままレジに持っていった。
過去の経験上,こういう選び方をした本はだいたい当たりだったが,この回もだった。

あらすじやなんかはここでは書かないことにする。
ただ読んでいると,それこそハーブティーでも飲んでいるようにほっとする。
そして,読み終わるとなんとなく優しい気持ちになれる,ような気がする。

万人にオススメできるかというと微妙(表紙画・平和な作風)だが,気になったら読んでみて欲しい。
などと宣伝をするまでもなく,初版から1年ちょっとで8版が出ているのだから評価されているんだろう。
なんとなくほっこりしたい人は読んでみるといいと思う。
ついでにハーブに関する知識もちょっとだけ増える。






つづいては,本当に買いたてほやほやの2冊。
夏休み初日に買った,シリーズ物の1巻と2巻なのだが。

階段島シリーズ


書店の注目コーナーのうち,柱の陰の一角にひっそりと並んでいた。
1分強のPVを流しながらの陳列がひっそりかはともかくとして。

これこそ本当にあらすじを書いたらまずいストーリーなので何も書かないが,
びっくりするぐらい自分好みのジャンルで,食事も忘れて読みふけってしまったほどだ。


まずセカイ系というジャンル――それも特に切迫していない,誰も不満を抱いていないセカイ――だ。
あまりヘビーな,人類が滅亡しそうみたいなセカイはあまり好きじゃない。
言おうと思えば不満を言えなくもないぐらいの広さと自由のセカイが読んでいて居心地がいい。

そして主人公の人物像。
ヘタレが成長しながら逆境に立ち向かっていく,というような人物像は読んでいて疲れる。
むしろ,クールでニヒルとか言われるような人格の狂言回しを主役に据えた方が落ち着く。
どこかセカイを達観していて,周りとは仲良くうまくやりつつも溶け込まないような。
周りよりも頭が良くて,事情通もしくは事情を見透かしているような。

分かりやすくいえば。
適度にちょっとした事件が起こるようによく管理された広い水槽に人間を住まわせて,
そこに紛れ込ませたエージェント(=主人公)に事態を回しつつも着々と解決させる,
そんな様子を主人公の頭上から眺めるような感じの作品がすき。
(多分,神林長平の……というか戦闘妖精雪風を読んだせいだと思っている)


この階段島シリーズはまさにそんな物語だ。

前提となるセカイ観の組み方が非常に緻密でよく出来ている。
しかも伏線の張り方も巧みで,そのことがセカイの「よく出来方」を際立たせている。

登場人物の「壊れ方」も反感を抱かない適度なレベルで,あまり詰まらず読めるところもいい。
感情はあるけどどことなく機械人形的な,でも結局は人間らしいといえばらしい,そんな感じ。
全体的に,キャラ付けのための特徴みたいなものはないのですんなり読める。
とりあえず,生理的に嫌いなキャラクターはいないところが個人的に好ポイント。


この作品の登場人物は,1名を除き,このセカイをどうにかしようとは考えない。
現状に概ね満足していて,その上で起こる大小のトラブルを各人の哲学のもとに解決しようと走り回る。
そして,そのベースとなるセカイは,確かに誰にも不満を与えず,それは今後も変わらないんだと思う。
作中の表現を借りれば「不幸ではないから幸福だと言い張れる」セカイ。
それは「戦争ではないから平和なんだと言い張れる」世界にどこか似ている。

そんな世界が,なんだか羨ましかった。




そんな作品だ。

上で書いた批評じみた戯言を読んで興味や関心を持たれた方。
まぁそうではない方もだが。

とりあえず1巻(いなくなれ、群青)だけでも読んでみてはいかがだろうか。

少なくとも損はしないと思う。














































……さてと。





夏休みが終わるまでにこれも読まないと。
Posted at 2015/08/13 01:21:16 | コメント(0) | トラックバック(0) | クルマ関係なし | 趣味

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