「いま、マニュアルに乗る。」
そのマニュアルがどの程度のものか,乗ってみました。
外観はこんな感じ。
POTENZA RE050A。
コイツを活かすような走りはもちろんできませんでした。
岡崎は駅伝大会であちこち規制中だしね~。
ここまで
KYBと自己主張してると清々しい。
試乗車は,オプション一切なしのベース仕様。
それでもこのレカロとか,本革ステアリングとか,カーボン調コンソールはついてきます。
オーディオレス仕様なのにステアリングはスイッチ付き,なぜだ。
冬着だとちょっと小さく感じますね,このレカロ……サイトサポートがボディブローしてくる。
※映ってる手は同行した友人Aのものです。
ドアパネルは凝ったデザインもなくまさに平板。
助手席に至っては前腕しか置けないようなアームレストがあるだけ。
この潔さが素敵だけど,これ側面衝突は大丈夫なんだろうか。
さて,乗ってみた感想ですが,一言で言うなら,
クラッチペダルのせいで全て台無し。(え
車体は,さすがの新開発プラットフォーム,ものすごくガッチリしてます。
それでいて普通に分かるくらい明らかに軽いです。
2WDで670kg……ホントに鉄使ってんのかってレベル。
妙なガタピシ感は皆無で,乗ってて不安を抱かせる要素はありません。
エンジンは,軽とは思えないくらいパワー・トルクが有ります。
軽い車体とギアレシオも手伝ってるかもしれませんが,5速40km/hなんのその。
アクセルペダルに対する反応もいいです,てかちょっと過敏すぎないか?ってくらい。
1速2速ぐらいの感じは,大げさでなくランエボを思い出しました。
逆にMTは,スポーツです!みたいな気負いはなく普通の手応え。
レバーは入れやすく抜きやすいので力むことなくグッド。
ショートストロークは好みによるかな……個人的には横方向がちょっと短い。
サスペンションですが,これがまたいいです。
フワフワした軟弱な感じはなく,硬質な
海苔乗り味は非常に快適。
踏切を超えても何事もなかったので,大入力のいなし方も見事です。
剛性の高いボディによく出来たサスペンション,これは二重丸です。
ブレーキシステムも完璧。
軽にありがちなカックン傾向は一切なく,非常に扱いやすいスポーツブレーキ。
トンと踏んだまま踏み足しも抜きもなく狙った位置に停められるのはお見事。
踏み込んでもストロークはあまりなく,あとは力をかけてコントロールする感じ,これも○。
が,しかし。
問題は左足周辺,これは流石にいただけないわ~。
まずフットレストがありません,左足は運転中フロアに直置きになります。
おかげで接地位置はかな~り前の方,ペダルに合わせた着座位置だとほぼ伸びきります。
クラッチを踏み切った位置より遠いんで,引き寄せるのに一苦労。
その左足置き場の横幅も狭いです。
クラッチを踏もうと左足を引き寄せると,途中で高確率でクラッチペダルに引っかかります。
レーシングシューズでも履けと?
狭く長い距離を移動してきて,いざクラッチを踏むと,これがちょっと軽すぎる。
BRZ乗った時もそうだったけど,最近のMTって軒並みクラッチ軽すぎやしねぇか?
軽いだけならいいんだけど,クラッチミートの感覚が超希薄。
エンストはなかったけど,発進もシフトアップも基本的に吹かしすぎでしたね。
スカスカでストローク長い割に,ミートポイントは結構手前……フットレスト置けるだろ。
クラッチペダルがとにかく扱いづらく,試乗中は終始ギクシャク。
これとっさに停止しようとした時とか危ないだろ,てか俺は危なかった。
現在MTに乗っている友人Aも同じ感想だったので,本当に扱いづらいんでしょう。
う~ん,実にもったいない。
ほとんど全てにおいて素晴らしいのに,クラッチペダル周辺だけが問題。
コレさえなければ購入を考えたレベルなのに,この欠点によって「まず買わない」の結論に。
だって,直しようがねぇもん,ペダル削るわけにもいかねぇし。
まぁ,逆にいえば,このクラッチに扱いづらさを感じなければ十分買いです。
スポーツ関係なく,日常の足としては最高の車たりえると思います。
……まぁ,諸費用込みで180万くらいするんだから悪くちゃ困るんだが。
気になる方は,一度乗ってみては?