
先週、X-Bowとアメリカ人ラッパーの出会いに関する日記の中で書いた「憧れのクルマ」に今日再度会いに行ってきました。
ぼくはクルマに対して、(分不相応に)高い理想を抱いています。(^_^;)
その理想とは:
①『夢を感じさせるクルマ』
②『妥協の無いクルマ』
③『唯一無二の個性を持ったクルマ』
X-Bowとエリーゼは、自分の中でそれらの理想に適っている故に大好きなクルマです。
しかし、件の憧れのクルマはぼくがこれまで乗ってきたクルマたちとは少し違うベクトル上で、ぼくの高望みに応えてくれるものでした。
トップの写真はそのクルマのサイドミラーです。
ボディ、シャシーにアルミを多様しているこのクルマは、メッキ仕上げのウィンドーサッシや、リベット止めのボディパネル等、50〜60年代のハンドメイドの高級車を彷彿とさせるディテールが魅力です。
クラシカルなルックスとは裏腹に、メカは最新のGTレーシングカーもかくやの本格派。
見て下さい、この太いサスアーム・・・。
エンジンはアウディ謹製の4.2L V8。
早い方はもうこの写真でお分かりですよね。(^_^)
マフラーエンドにベゼルが付いているクルマなんて初めて見ました!
細かいところまで全くぬかりなく・・・。
このリモコンでドアを開けることが出来ます。
鍵の施錠/解錠という意味ではなく、本当に運転席と助手席のドアが自動で開くのです。
オリジナルデザインのセンターロックホイール。
ホイールだけでなく、ガラス、ライト、インテリアのスイッチ一つまで、汎用品ではなく、全てこのクルマのために設えたオリジナルです。
黒いボディーに磨いたアルミのアクセントが光ります。
そしてリアクオーターに光るエンブレム・・・そう、このクルマは・・・
Spyker C8 Laviolette!!!
Spykerはオランダのスーパーカーメーカー。
一時期F1に参戦していたことや、ゲームのグランツーリスモ等に収録されていたことから、ご存知の方も多いのではないでしょうか。
最近ではサーブの買収から倒産に至る経緯で、その親会社として世間を騒がしました。
同社は昨年サーブを精算し、スーパーカー専業メーカーとして再スタートを切りました。
C8ラビオレットはSpykerのスーパーカー処女作にして、同社に世界的な名声をもたらしたクルマです。
1250kgの軽量ボディに400psのエンジンを搭載し、最高時速は300km/hに達します。
インテリアもご覧の通りゴージャス。写真では過飾に見えますが、実物はとても気品があります。
航空機のプロペラを模したステアリングと、コントロールロッドがキャビンを貫通している6MTのシフターのデザインは圧巻です。
さらにスイッチ、ダイヤル、エアコンの吹き出し口、メーターのリングまで、精緻を極めたクラフトマンシップを見せつけています。
今日は日本に2台しかない貴重なクルマを、お店のご厚意でドライブさせて頂くことになったのです!!(◎_◎;)
試乗のため路上に出たSpykerの輝きは周囲のクルマたちの群を抜いています。
アルミというより、プラチナなみの煌めきです。
シザーズドアを開けて乗り込むと、ステアリング、ABCペダル、シフター・・・車内で触れる全ての部分の剛性感や精度は公道走行用としては明らかにオーバースペックです。
例えるならオリンピック級の競技用ライフルのような、力強く、精密に磨ぎ澄まれたマシンです。
重いクラッチを慎重にミートさせて走り出すと、バリバリと攻撃的なV8サウンドを大音量で奏でます。
その音に威圧され、スロットルを踏む右足が緊張します。
サーボレスのブレーキはX-Bow同様にとてもコントローラブル。ブレーキペダルは石のような剛性感です。
ステアリングもタイトで、アシストされているとは思えない自然なフィーリング。
装飾っぽいシフターも実はがっちりと重く、腕力を要求します。
唯一ロードマナーは思いのほかマイルドで、ロータスにも似たアルミフレームのしなりを感じさせる乗り心地です。
都内での短時間の試乗でしたが、Spykerが見た目だけなく、走りの部分でも妥協のないクルマで、かつ想像を遥かに超えるハードコアなマシンでであることを実感出来ました。
最近はスーパーカーですら誰でも簡単に運転出来るイージーさを身につけてきているようですが、このクルマは違います。MTを乗り馴れていない人や、女の子には到底運転出来ないでしょう。
「乗り手を選ぶクルマ」なんて考えはもう古いのかもしれませんが、趣味のクルマならこのぐらいがちょうど良いとぼくは感じます。
ぼくの少ない語彙ではとてもその魅力を十分伝えることが出来ないのが悔しいですが、とかくSpykerは作り手が『妥協なく』自身の『夢』を具現化した、大変『ユニーク』なクルマです。
それはまさにぼくの理想の自動車像・・・憧れとして今後も心に残り続けるクルマでした。
このようなすばらしいクルマに出会う機会を下さったディーラー様に改めて感謝です。
いつかまたこのクルマの敷居を跨ぐために、もっと仕事頑張ります!(>_<)
Posted at 2013/03/03 22:31:18 | |
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