
ヘッドボルト(写真右)とピストンオイルジェット(写真左)
初回に解説したとおり、ヘッドボルト取り付け用の雌ネジはシリンダーブロックの深い位置に設けられている(カウンターボア加工)。これは写真で見るようにヘッドボルトを長くして運転に伴う温度変化による軸力の変化を緩和するため。ヘッドボルトは鉄、ヘッドやブロックはアルミのため冷えると軸力が減り、運転時は軸力が増すが、ボルトがあまり短いと運転時にボルトが伸ばされて降伏し、応力が下がってしまう。
ピストンオイルジェットは両バンク間に合計で3つ取り付けられ、それぞれが左右バンクのピストン2個ずつを冷却する役割を持っている。メインギャラリーよりオイルを導入している。
ピストンオイルジェットはピストン冠面裏にオイルを噴射してトップリング溝底温度を下げる役割を持つ。この温度が上がりすぎるとトップリングがリング溝に固着してガスシールできなくなる。VR38ではRB26と同様、ピストン冠面裏にクーリングチャンネルを持ち、噴射したオイルをピストン内に回して効果的に冷却している。
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R35 | クルマ
Posted at
2011/10/17 11:32:59