日本では無段変速のCVTが、そして欧州ではDCTが増えているが、まだまだステップATも負けずにがんばっている。しかしそのがんばり方に違和感を感じてしまう。
現在はLexus、BMW、Audiなどの8速が最多段であるが、ZF、ベンツ、クライスラーなどが9速を、現代は10速を開発中とアナウンスしている。狙いは動力性能と燃費向上といっているが、果たしてここまでの多段化が必要なのだろうか。
7~8速でレシオカバレッジ(1速と最上段のギア比の比)は7以上取れるので充分だと思うし、その間の段間比も充分クロスレシオにできる。例えエンジン回転レンジの狭いディーゼルエンジンと組み合わせても8速もあれば文句はないはずだ。
自分の感覚ではガソリンエンジンなら6速、ディーゼルでも7速もあれば充分で、それ以上ではビジーシフトに感じてしまう。(年がら年中変速している感じ)
フランスにいる頃試乗したBMW530dは5速ATだったが文句ない動力性能と運転性を有していた。
机上で計算すれば確かに多段化するほど数字上は向上するかもしれないが、ドライバーが違和感を感じたりするのであれば不必要であろう。
また、段数を増やすほどに変速制御開発の手間は加速度的に増えるので開発工数や期間が増えて、大きな意味でエコではなくなる。
頑張る方向は多段化ではなく、さらなる機械損失の低減による燃費向上ではないだろうか。
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新車情報 | クルマ
Posted at
2011/12/02 14:57:44