
L型6気筒エンジンは誕生以来その外観があまり変わっていないためともすればRBが発表された1984年までの約20年間あまり改良されていないのではないかと思われている節があるように感じています。
今回モータファンイラストレーティッドにL型の記事を書いたのを機に、簡単にその改良の歴史を6回に分けて振り返ってみたいと思います。
L20エンジンの誕生は今から約50年前、1965年まで遡ります。当時、1963年にプリンスグロリアスーパーシックス用に日本で初めてOHC機構の直列6気筒が発表されました。
このエンジンが発表された後、トヨタでも直列6気筒をクラウン用に開発されているという情報を得た日産自動車は、当時開発に着手していたL型4気筒1.3l及び1.6lエンジンの開発を一時ストップして、急遽直列6気筒エンジンの開発をスタートさせました。L型4気筒1.3l用シリンダーブロックやシリンダーヘッドの図面を6気筒用に2気筒追加したと当時の設計担当であった私の元上司が語っていたのを思い出します。
このように2年足らずの短期間に開発されたL20エンジンはセドリック130スペシャル6に搭載されて世に出ました。このセドリック130には他にも直列4気筒のH20や直列6気筒OHV鋳鉄シリンダーヘッドのJ20エンジンもラインナップされており、何と同じ2lエンジンを3種類も用意しておりました。
それらラインナップの頂点に君臨していたのがSUツインキャブを装着し、115psを発生したL20エンジンでした。因みに130にはシングルキャブを装着して105psを発生したモデルも用意されておりました。
このL20エンジンは日産とプリンスが合併した後に発表されたC10スカイライン(通称箱スカ)にも搭載され、2000GTの名前を不動のものとしました。
このC10にプリンスのG7エンジンではなくL20エンジンが採用された経緯は以前のblog「なぜ日産はG7ではなくL20を選んだのか」に詳しく書いているのでそちらを参照してください。
その1 終わり
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Posted at
2014/03/21 22:59:23