
14回にわたって連載してきましたVR38エンジンの部品紹介もこれで終わりです。
長い間お付き合いいただきありがとうございました。
このVR38エンジンは日産横浜工場2地区で作られています。
4気筒MRエンジンの組み立てラインの脇に仕切られた一角の中で組み立てられています。この工房はクリーンルームと呼ばれており、塵の混入を避けるため敢えてエアツールを使わず、電動工具で組立作業を行っています。内部は空調管理されて温度や湿度を一定条件に保ち、エンジン組み立て時の条件を合わせることで組み立て精度や性能がばらつくことを防いでいます。
ここで作業をしている人たち30人は「匠」と呼ばれ、日産の各工場から監督者の推薦を受けた技量、人格に優れた人たちです。エンジン組み立ては1台1台を一人が担当し、部品の寸法チェックから組み立て完成まで責任を持ちます(作業時間は1台に付き約100分)。組みあがったエンジンはエンジンベンチで1時間にわたり機能、性能チェックを行い、所定の性能であることが確認されます。この時点で性能未達になることは稀なようです。
「匠」はこの工房で数年間働いた後、また元の職場に戻っていきます。より高いレベルのエンジン組み立てを経験した彼等は、戻った職場で一段上の仕事をすることになります。
おわり
Posted at 2011/12/09 10:48:08 | |
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