しげっちのブログ一覧

行って、

視て、

近づいて、

触れて、

感じて、

少し離れて、

観て、

考えて、

想像して、

素直になってみて、

口に出してみて、





だからこそ、




見えてくる事がある。

特に、重要なことに限って。

毎年遅れ往く色づき、

気がつけば冬の足音が聞こえる。

けれど、

まだ色づききれない木々。



＋＋＋＋



Season in the Snow.

Season in the Blossom.

Season in the Sun.

Season in the colored can exist, therefore.

Its existence gives us the existence.



＋＋＋＋



キミ達がいるから、

ボク達がいる。

でも、

キミ達の存在が遠くなりつつあるのは、

ボク達がいるからなんだ。



失われ往くものを失わない為に。

色付く木々に憧憬の想いを込めて。

「ねぇ、タバコ、やめたら？」

付き合い始めた頃は何も言わなかったのに、
最近、耳につく様になった。

次にキミの口から出てくる言葉は、
決まってこうだ。



「あーあ。タバコ吸ってなかったら、
新車かえたのにね」



そういう言い方はよそうよ。
ボクは好きで、中古でしか手に入らない
この車を買ったんだよ。

次の一本に火をつけようと
弄んでいたボクと、
そしてその指先を見つめていた君の間に
冷たい北風が割り込んできた。





＋＋＋＋



ずっと、元気なアナタでいて欲しいの。




＋＋＋＋





間に割り込む北風に混じって、
少し、節目がちなキミが
つぶやいた気がした。

「何？」

「何でもない…」

ボクは、指先で弄んでいた一本のタバコを
そっとケースに戻し、冷めかけたコーヒーに
口をつけた。

次はどこに泳ごうか

上に行こうか
下に行こうか

右に行こうか
左に行こうか

向こうに行くと網に掛かるかも。
あっちいくと捕食されるかも。

思ってか思わずか

揺れて、漂って、

しかし意思を持つかのごとく
動き回る。

理論的に、思考能力はないのかもしれない。
けれど

そこには確かにイノチを感じる。



＋＋＋



進化の過程か
創造されたのか

そうではなく、

ボク達がその“存在を”信じる事

それが“存在”を“存在”たらしめるのである。

ドキドキするココロは、

どこに置いてきたんだろう。

想像力を失ってしまったのは、

いつからだろう。


昔は鏡が、
特に合鏡が怖くて仕方なかった。

何人もの私が重なって、
そのうち笑ってもいないのに笑ってる誰かが居そうな、
『ひきこまれる』気がするような。

今はなんてことはない、ただの虚像の世界、でしょ。
私が夢を見なくなってどれ位たったの？

『いつから』

それすらもおぼえていない。

確かなのは、
ずっと前には見ていた、ということ。

ただ、漠然と。




そのとき、鏡の向こうの私が呟いた。



＋＋＋

バカみたい。急ぎすぎだよ。

＋＋＋



ここまで必死になって駆け登ってきた私は、
どこかで私のワタシを忘れてきたのかもしれない。

『のんびり』もいいかな。




気がつくと、
虚像の私は小さく翳んでいった。