クレイモデルを元に製作した雌型石膏からFRPのコピー品を製作します。
石膏は気泡が入ってスができやすいため、FRPを貼る石膏内側に発生したスを石膏パテを使って埋め、ペーパーで仕上げます。
さらに表面を平滑にするため、スラックニスという専用のニスを塗ります。
石膏内側にFRPを貼って硬化させた後、そのFRP製品を石膏から剥がさなければなりませんが、石膏とFRPがくっつかないようにしなければならず、このためには石膏とFRPのあいだにワックスのようなものを塗りたくって対策します。
専用のFRP離型材がベストですが、一般的なカーワックスでも代用可能です。
離型材を塗った雌型石膏にFRPを貼っていきます。
まずは樹脂作りで、本材に硬化剤を重量比100:1で混ぜ合わせます。
電子天秤を用いて正確に計量し、混ぜ合わせます。
作った樹脂は、気温や硬化剤の量によって大きく変化しますが硬化剤と混ぜ合わせるとだいたい20分とかで硬化反応が進んで使用できなくなるので、素早い作業が必要となります。
最初にゲルコートをおこないます。
ゲルコートとは、ガラス繊維を入れずに樹脂だけの層で表面層を覆うことですが、これは製品表面にガラス繊維を出さないためのものです。
自動車外装用FRP製品は一般に白ゲルコートと黒ゲルコートがありますが、いずれも樹脂に顔料(色)を混ぜて樹脂を白または黒に着色したものです。
しかし今回は着色せずに素のままの半透明な状態でゲルコートします。
すなわち、作業としては一層目としては石膏内側に単に樹脂だけを塗って硬化させます。
ガラス繊維を準備します。
ガラス繊維を製品の大きさに合わせて適度な大きさにカットしていきます。
今回は一辺15センチ程度の四角形になるように切っていきます。
なお、繊維にそってカットすると貼り付ける際に繊維がバラけてしまうので、繊維が『+』ではなく写真のように『×』になるようにカットするようにします。
ゲルコートが硬化したところに再び樹脂を塗り、その樹脂にガラス繊維を積層していきます。
ハケで樹脂を塗って叩くようにしてガラス繊維の気泡を抜きながら積層していきます。
全体を1層積層したら、同様にして2層、3層、4層と必要とする強度に応じて重ねていきます(今回は4層)。
十分時間をおいて完全硬化させます。
製品を取り出します。
離型材を塗っていても形状によっては簡単には抜けないため、石膏を叩き割って製品と分離させます。
余計な部分をダイヤモンドカッターを付けたリューターを用いてカットします。
クレイモデルのコピー品の完成です。
さらに『④コピー品塗装編』へと続きます(´д`)
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2014/01/27 23:01:07