2006年01月04日
ガチャ・・・ドアを開けて薄暗い店内に入りました。やはり初めてのお店は緊張します。
チラチラと店内を見回し、聞いてみました。「最近店に入った、Mちゃんて方居ますか」
チ-ママらしき人物は、少し困惑した顔でMちゃん?・・・あ~Mちゃんね!いますよ!!
やった!!Mちゃんはやっぱりここに居てました。席に案内され、程なくしてMちゃんは少し
俯き加減でやってきました。
「久し振りやな」「急にどうしたんや?」等々の話をして、 「そやボトル入れなあかんなぁ・・・」、「せやケドこの店って高いんやろ??」
「一番安いボトルでエエし入れといて!」(やっぱり指名で店に入ってボトル位入れんと格好つかへんもんね!勿論Mちゃんもね)
そして話を始めると、Mちゃんは「ウチ、ぽんちゃんに彼女が出来たん知ってたんよ・・・」
「せやケド、ぽんちゃんの事困らせたないし、
ぽんちゃん悩ましたくないから・・・ウチはもうええんよ・・・」「ウチも悪かったし・・」
って話をして、でも別れるとも別れないとも付かない曖昧な会話でした。内心 胸が・・・・・
ズキズキと痛みました。Mちゃんの気持ちを思うとやり切れなく切ない気持ちで一杯です。
こんな優柔不断な男でごめんな・・・せやけど俺・・・好きやで!!お前が・・・大好きや!
でも言葉には出来ませんでした。帰り際にMちゃんが言いました。「ぽんちゃん・・・無理せんといてな・・・」「???無理???」
その言葉の持っていた意味は、支払いの時にやっと分かりました。た・た・高い!高過ぎる!オ-ルドを入れて2時間も飲んでないやんけ!
せやのに何でやねん!!そら無理出来んよなぁ!
見送りに出てくれたMちゃんに、悪いケドもうよう来うへんわ!ゴメンやで・・と呟き、
何ともしようの無い気持ちのまま、部屋に帰りました。その後Mちゃんとは随分と長い間
会う事は有りませんでした。Mちゃんとの件が一段落(したんかい?)し、気持ちはもうNちゃんに一筋
でした。大阪と京都のお互いの部屋で、ぽんちゃんが出張してない限り、殆どは一緒に居ました。
出張になると、空港近くのHOTELで朝まで抱き合って眠りました。いつものようなとびっきりの笑顔で、出発ロビ-でキスをして別れたりしてました。
そんな時が1年程続いたでしょうか。ある日会社に1通の手紙が届きました。それはMちゃんから物でした・・・なんやろう?封書を破り
中を読みました・・・嘘ッ!!ほんま??
次回・・・ぽんちゃん再びMちゃんに??をお送り致します。
Posted at 2006/01/04 16:49:18 | |
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一人神田川 | 日記
2005年12月23日
ぽんちゃんの誕生日以降、Nちゃんとの仲は急速に深まり?(ナゼダ?)それに伴ない
Mちゃんとの時間や、Mちゃんの店に行く事もかなり減ってきました。仕事の方は順調で、
大阪での仕事もこなせるようになると、会社は早速に次なる担当を与えてくれました。
そう、先輩と同じく「出張族」に仲間入りし始めていました。主な出張先は「東京」「北海道」「姫路」「岡山」「沖縄」でした。
姫路岡山以外はなぜか観光気分で楽しいものでした(初めだけ)。北海道は一度行くと約
3週間のロングランです。厳しかったなぁ~
その頃のぽんちゃんは1年の内で約8ヶ月間は出張していました。出張すると出張手当が
出るし、「あご・あし・とまり」付きだからお金は殆ど使いません。まして京都に戻ると、
2ヶ月分の給料を1回でもらったり、何十日分の日当を貰ったりだからお金ザクザク状態
でした。だから久し振りに帰ると、
Nちゃんとはリッチなデ-トを楽しむ事が出来、公私共に充実してるなぁ~って実感できました。出張が多い為、殆ど部屋には戻らない訳ですが、有る出張から戻った時に(随分前から感じてはいたのですが)、それをハッキリと
感じる事が有りました。何かと言えば、100%私が居ない事は分かっているのに、私の部屋に
来て掃除や洗濯、ハブラシを替えておいたり、冷蔵庫にビ-ルが入っていたりと・・・
そう!誰かが私の留守中にこの部屋にやって来て、細々とした事をやってくれていたんです。部屋の鍵を持っているのは、Mちゃん、Nちゃん、おかん位です。最初に「おかん」は削除されました。
残るはMorNちゃんのどちらかです。まぁ私の中では解かっていたのですが。
Nちゃんでした。なんかジ~ン!と感動しました。私の居ない部屋で、私の為に色々として、そして1人で帰って行くNちゃんの後姿・・・
本当に感動しまくり、狂おしい程愛しく思えました。 「結婚するならNちゃん」かなって感情もムクムクと湧いてきましたね。?
一方で、久し振りにMちゃんの店に行きました。・・・が、ヤハリと言うか、又か!と
言うか、Mちゃん今度はちゃんと お店を辞めてしまってました。行先は判りません・・
山科のマンションに行っても、蛻の殻・・・
当然電話なんか通じるハズも無く、ぽんちゃんは途方(なんでやねん!!)に暮れてました。その時にママから聞いた話はこうでした。Mちゃんはぽんちゃんに「彼女」が出来たのを
知っていたようだった・・ぽんちゃんの為にも私みたいな女じゃなくって、普通に仕事を
している女性の方がきっとイイ・・・ってな事を終盤には言っていたそうです。ママに「ぽんちゃん!男やったら Mちゃんを探しよしッ!
この狭い祇園の街やったら、必ず見つかるさかい!!もう1回会って、
ちゃんと話さな、アンタ男と違うで!!」・・・「そんな事、ママに言われんでも解かっとるわいッ!!俺も男じゃ!マドロスじゃ!!」なんて、心の中で
叫んでいました。Nちゃんとは休日にデ-トし、(って言っても休日は殆ど仕事でしたが)京都では夜な夜な祇園街でMちゃん探しをしていました。よく行った店、常連さんからの
情報、知り合いのホステスさん等々にまるで
刑事?になったかの様に、聞き込みをしまくりました。出張の合間を縫っての捜査?ですから、思った以上に時間が掛かりました。しかし努力は報われるものです。ある筋(どんな筋やねん!!)から、有力情報を入手したのです。
その店は祇園でもトップクラスの店でした。ナルホド解からんハズや!しかしガゼネタの
可能性も否めません!ここは張り込み(なんでやッ!!)じゃなくて、訪ねる以外に有りません。源氏名が変わっていなければ、電話して
聞けるのですが、やはり踏み込む!!しか無い
でしょう!(完全に刑事モ-ドですが)
財布には多少の余裕を持たせて、いよいよ店内に潜入する事を決意しました!・・・ ガチャッ次回、Mちゃんに再会なるか?をお送り致します。
Posted at 2005/12/23 16:28:56 | |
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一人神田川 | 日記
2005年12月18日
MちゃんとNちゃんのどちらかを選ぶなんて、私には到底出来ませんでした。タイプで言うと
Mちゃんはイケイケ風の現代っ子(でも凄く寂しがり屋で甘えた)。Nちゃんは物静かで、
どちらかと言えば古風(3歩後ろを歩くタイプ)。磁石のN極とS極のような2人を、
選べるハズなんて有りません。卑怯で優柔不断
な男ぽんちゃんは、京都ではMちゃん(平日&夜の彼女)、 大阪ではNちゃん(週末の彼女)、
が理想(そら理想やろ!!)でした。
Mちゃんには、出張も増えたし帰る事も少ないから、一緒には暮らせない!と伝え、元の
山科のマンションに帰るように言いました。
当然MちゃんはNちゃんの存在を知るハズは無くその反対も然りです。しかし先にそれを言い出したのはMちゃんでした。
{今月はぽんちゃんの誕生日やなぁ~一緒にお祝いしょうな!}「せやなぁ~出張が無かったら会おか・・・」
以前にも触れましたが、2月は爆忙です。大阪のNちゃんの所の展示会も入っていました。
直後にNちゃんから電話が有り、{今月はぽんたさんの誕生日だよね?一緒に居られる?}
さぁ困りました!!幾らぽんちゃんでも誕生日は1日しかないのですから・・・悩みました。
でもまぁ考えてみると、Mちゃんとは殆ど毎晩、お店でPartyみたいな感じやから、
今回はNちゃんと過ごそう!卑怯な男ぽんちゃんは、この時点で最も最低な考えが脳裏を
翳めていました。これを書いたら女性の読者からバッシングされるかも知れませんので、
この場ではご想像にお任せ致します。そしてMちゃんには当日は出張してるから、前日か翌日にでも会おう!!と、言っておきました。
これから先は度々このような事が起こるのを、
まだまだ甘く考えていた、ぽんちゃんでした。
2/18日 ぽんちゃん19歳の誕生日です。仕事が終わりNちゃんと食事に向いました。
私は外食となると、「焼肉」「寿司」「鍋」のどれかしか行きません。当日は「焼肉」を
選びました当時カップルで焼肉を食べると・・・
って流行言葉に流され放題ですね。食事が終わり飲みに行き、さぁこの後は?どうなるの?
この段階ではNちゃんとはマダ、男と女の関係にはなっていませんでした。
適当に膨れたお腹、気持ち良く廻っているお酒、冷たく吹き抜ける御堂筋の夜風が、
2人の距離を縮めます。最終電車が出るまであと20分・・・あと10分・・・5分・・・
時の天使はシンデレラにガラスの靴を残してくれました。 その瞬間に肩を抱くぽんちゃん!御堂筋を歩き、道頓堀川を渡り前方に見える
煌びやかなネオンの灯りが、2人の長い影を凍えたアスファルトに写し出していました。
初めての夜です。気のせいなのかNちゃんの肩が少し震えていました。
もう・・・これで後戻りは出来ない!!(ってホテルから出るって事じゃないよ!!)
私の勘では99%の確率でNちゃんは処女!俺も男だマドロスだ!!キッチリ責任は取る覚悟が有っての行動です。(ほなMちゃんは??)
京都のNちゃん大阪のNちゃん、そして卑怯な男ぽんちゃん。今後この3人はどうなって
行くのでしょう??次回は「なんてエエ女なんや!Mちゃんは・・・」を連載の予定です。
Posted at 2005/12/18 10:37:53 | |
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一人神田川 | 日記
2005年12月10日
聖なる夜にMちゃんと劇的な再会をして・・・その後・・・当日はMちゃんのお店も忙しく、
とてもゆっくりと話が出来る状態では、有りませんでした。取り合えず「どこに住んでんねん
?」「電話は?」「店に出てる日は?」と、矢継ぎ早に質問して、その夜は別れました。
明けて1989年の1月に再びMちゃんの店を訪ねました。以前の祇園の店とは比べられない
程、ケバケバハデハデな店でした。騒々しい店内では、ゆっくりと話す事も出来ず、
Mちゃんがハネるのを他の店で待ってました。
時間はハッキリと覚えていませんが、私が待っている店にMちゃんがやって来ました。
「どうしてたんや?」「何で出て行ったんや?」との私の質問に
{ぽんちゃんが余り、お店にも来ないし・・・部屋にも余り居てへんだやろ?}
{せやし、ウチも寂しくなって、友達と大阪に飲みに行ってん・・・}・・・中略・・・
結局話を聞くと、友達と大阪に飲みに行き、ナンパされて一緒に飲みに行き、 思いっきり口説かれて、私の事でもムシャクシャしていて、つい・・・、
って、事でした。 「やったんか?その男と」
{ぽんちゃん・・・ごめんなさい・・・}
パシ-ンッ!!間髪を入れずにMちゃんの顔にビンタが炸裂
してしまいました。自分の事は目一杯思いっきり棚に上げて、
「ワレ!ナメとんのケ!」「ワレの男はダレじゃい!言うてみぃ!」完全に危ない人モ-ドです。
興奮覚めやらぬぽんちゃんは、「もうエエわい!好きにさらせ!」 「今、その男と住んどるんケ?」「電話して呼ばんかいッ!!」
「キッチリ話付けて、それからワレと別れたるわいッ!!」
って、こんな調子のぽんちゃんに、{ぽんちゃん、ほんま堪忍してぇなぁ~} {スグにお店も辞めて、京都に帰るから}って、涙顔で懇願して来ました。 中途半端にイライラしていた私は、
「好きにさらさんかいッ」と、捨て台詞を残し、帰ったのでした。
そして自分の卑怯さと、甲斐性の無さにもう完全に自己嫌悪の世界 真っ只中でした。
Nちゃんとは、毎晩電話で話したり、休みの日にはデ-トを重ねて、かなり良い関係でした。
そんなある日、部屋でゴロゴロしていると突然電話が(電話はいつも突然だけどね)鳴り、
出てみると、祇園のママからでした。事情を知らないらしく、弾んだ声で「ぽんちゃん!!
Mちゃんが店に出てきたよ!!「今から出て来れる??」って話でした。」
それから店に行くと、店内は異様?な盛り上がりで、常連ばかりが大騒ぎしていました。
Mちゃんと目が合い、合図が送られて来ました。(知らんかった事にいておいて・・・)
私は「お~!!Mちゃん!久し振りやなぁ!どないしとったんや?寂しかったで!!」と、
白々しく言い放ちました。瞬く間に時間が過ぎ店を出たのは確か、明け方近かったと思います。
2月の凍てつくような寒さの中、鴨川沿いを歩く、ぽんちゃんとMちゃん・・・
{なぁ、ぽんちゃんの所に帰ってもええ?} {ウチ・・・もう一人は嫌や・・・}
(帰って来い!!って言ってやりたい・・・)
ぽんちゃん、いよいよ19歳。
青春真っ盛り!恋の葛藤!二者択一に悩む
Posted at 2005/12/10 17:14:57 | |
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一人神田川 | 日記
2005年11月19日
12/20日もう少しで「クリスマス・イヴ」・・・プレゼント選びに余念が有りません
悩み抜いた挙句にぽんちゃんは「時計」をセレクトしました。ネックレスや指輪は現段階
では、重過ぎると思ったからです。そしてイヴの当日、朝から仕事なんて全く手に付きません
上の空状態で仕事を終え、待ち合わせ場所の大阪へ向いました。心斎橋のそごう前に19:00の約束でした。約束時間ちょうどにぽんちゃんが到着すると、
Nちゃんはすでにそこに居ました。すこしドレッシ-な装いのNちゃんは、一段と美しく、輝いて見えました。
街はクリスマスモ-ド一色で、今宵全てのカップルが幸せになれそうな気配さえ感じられました。18歳のぽんちゃんが精一杯の背伸びを
して選んだお店は、道頓堀を見下ろせる場所に有る「The WINE BER」でした。他愛の無い会話
をしながら、賑わう心斎橋筋を南に歩いて行きました。お店に入り、予約してあったテ-ブルに座り、「クリスマス限定」の食事をオ-ダ-して、問題は「ワイン」です。テイスティングなんてした事も無ければ、作法??も解からない!!しかしNちゃんの手前、格好も付けたい
・・困りましてね、正直言って。18歳の坊主にワインなんて選べるハズもないし・・・
フト、廻りを見ると大多数のカップルがシャンパンを飲んでいました。(コレシカナイ)
注文も飲みのもの完璧?にオ-ダ-し、テ-ブルの上を飾りました。窓の外は道頓堀の派手なネオンと(真正面にグリコ)、行き交う人々が
見えています。キャンドルの光にNちゃんの瞳が輝いていました。美味しかったのか、そうでなかったのかさえ覚えていませんが、
この世に生を受けてからコレ程楽しかったIveはありませんでした。食事も終わり次
は飲みに向かいました。千日前の方だったと思うのですが、お洒落なショットバ-です。
お酒が進むにつれ、ぽんちゃんの緊張のボルテ-ジもレッドゾ-ンの1歩手前!!
プレゼントを渡し、告白しよう!って決めていたからです。 段段と「無口」になり、意を決し告白ました。「今日は本当に有難う・・・Ive
に2人で会えて、すごく嬉しかった・・・良かったら・・・付き合って欲しい・・・」
ジャ~~~ン!!!言ってしまった・・・そっとプレゼントの包みを渡し、返事を待ちました
するとNちゃんもプレゼントを用意してくれていて、「うん!付き合って下さい・・・」だって!!もう、この世の中で・・・いや!この聖なる夜の全てのカップル中で、俺が一番幸せ
なんじゃないか?とさえ、思いました。それから次に会う約束なんかもして、その夜二人はは結ばれることもなく
別れました。有頂天な帰り道もう少し飲みたかったぽんちゃんは、ミナミの街を
フラフラと歩いていました。そこら中でキャッチセ-ルスや呼び込みのおねいちゃんが、
賑やかな声をたてていました。幾人ものおね~ちゃんに呼び止められても、今夜はご機嫌だから、軽やかにカワシテ行きました。暫く歩くと
また、呼び止められます。「そこのおに~さん!Iveの夜に1人なの??良かったらお店に寄って行かない?今夜は特別サ-ビスするよ!」・・・(1人じゃないんじゃ!!たった今、恋人同士になった俺になんちゅう事言うんじゃ!!)と思い、そのおね~ちゃんの顔を
睨んでやりました!!・・・「Mちゃん」・・
そう、その失礼なおね~ちゃんは、なんとMちゃんだったのです。「お前、何しとんねん!」
次回・・・選択を強いられるに続きます。
Posted at 2005/11/19 11:52:15 | |
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一人神田川 | 日記