2012年03月07日
さて,撮影用のナイト2000は当然の事ながら複数台用意されており,用途に応じて使い分けられていたんですが,ピクチャー・カー(ヒーロー・カー)と呼ばれるトランザムは1台しかなく,マイケルが乗り降りするシーン等,アクションシーン以外では全てこのピクチャー・カーが使われました。この車だけ,ダッシュボードに全てのボタンとLEDが装備されており,常に鏡のように磨き込まれたボディでした。
ダッシュボードのクローズアップシーンや,音声モジュレーターを写すシーンでは,すべて防音スタジオにセットされた実物大の模型が使用されていました。(DVDを見た事がある人は分かりますよね。)
ジャンプ(ターボブースト)用の車両は,ロールゲージを張り巡らし,衝撃緩衝材を追加し,強化ブレーキを装備する代わりに,通常の装備品は殆ど取り外して重量はなんと680kgという軽さになっていました。外装は本物ソックリに型取られたグラスファイバー製で,エンジンもパワーアップしていたらしいですが,そこはアメリカンクオリティーとでも言いましょうか・・・・・実際によく映っているのはシーズン4の『復讐の鎮魂歌・さらばナイト2000』の回で,マイケルとスティービーが婚約し,海岸で遊ぶシーンがあるのですが,そこで砂浜を走ったりジャンプするナイト2000がそうです。その車両を見る限り,本物とは言い難いボディなんですがね。。。(ちなみに,マイケルとスティービーは実生活でも夫婦でした。)
ナイト2000と言えば,分子結合核に覆われた特殊ボディによって厚さ30cmの鋼鉄をぶち破っても,銃弾を受けても傷一つ付かないというのが一つのウリになっているワケですが,当然これはテレビの中の話し。ところが,当時の子供たちは本気で信じてるわけで,あるとき撮影場所に小学生がやってきて見学をしていたそうです。撮影内容は暴漢がナイト2000をバットで殴るも傷一つ付かない事に驚く・・・というもの。もちろん,そのナイト2000には硬質の保護カバーが付いているわけですが,撮影が終わり同じ場所にピクチャー・カーを置いた後,別のシーンを撮るためスタッフが目を離した隙に,なんと小学生たちがピクチャー・カーを蹴り始めたそうです。当然,小学生の力でもボディは簡単に凹むので,子供たちは「大人がバットで殴っても凹まなかったのに,僕のキックで凹んだぞ!!」と大喜び。スタッフは怒るに怒れなかったとか。。。
上記のように,常にピカピカで凹み知らずのボディであり続けるために,撮影スタッフは常に気を配っていたらしいですよ。
Posted at 2012/03/07 23:13:07 | |
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KNIGHT RIDER | クルマ