
ご覧になった方もいらっしゃるでしょうが,今日のカービューの記事に,三菱自動車技術センターの『M-tech Labo』と呼ばれる実証試験設備のニュースがありました。
その中でも,三菱自動車、三菱商事、三菱電機の3社と独立行政法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構が共同で推進している「V2Xプロジェクト」というのがあるそうで,その記事を読みながらふと,GDIシグマシリーズの事を思い出しました。
V2Xプロジェクトの概要としては,V2H(EV→家屋)、V2B(EV→ビル)、V2F(EV→工場)、V2G(EV→電力網)などがあり,簡単に言えば,電気自動車に蓄えた電力を家屋や工場などに電力供給しようという試みですね。
で,何故この記事でGDIシグマの事を思い出したかと言えば,GDIエンジンを基本として様々な技術を試みるという点と,EVを基本として次世代のエネルギー供給の可能性を研究するという点が似ているなと思ったんです。(実際には全然違うものだという事は十分理解しているつもりなんですけどね。)
で,そのGDIシグマシリーズは下記のように
GDI-CVT : GDIとCVTの統合制御
GDI-ASG : アイドルストップシステム
GDI-HEV : ハイブリッドシステム
GDI-GPT : 高レスポンス・低燃費GDIターボ
GDI : Gasoline Direct Injection
CVT : Continuously Variable Transmission
ASG : Automatic Stop & Go
HEV : Hybrid Electric Vehicle
GPT : Green Power Turbo 
の4つの技術が示されました。
GDI-CVTとGDI-GPTはランサーセディア(他にパジェロioやディオン),GDI-ASGはピスタチオ(限定販売)で市販化されましたが,結局はその技術の根幹であるGDIエンジンが排ガス規制をクリア出来ずに生産中止に追い込まれました。
GDIはその構造上,シリンダー内に直接燃料を噴射するため,どうしても圧縮され高温になった空気の温度を下げることになるので,不完全燃焼に陥ってしまうという致命的な弱点がありましたからね。
量産車世界初の技術として登場し,更に筒内直接噴射による素早いエンジン始動性を活かしたアイドリングストップシステムや,ターボカーでありながらも高圧縮を可能にするという技術には,三菱ファンとして本当に胸が躍る気持ちでしたが,もう過去の技術なんですよねぇ。。。
今回の記事を読みながら,どうかGDIシグマシリーズのときみたいに途中で挫折する事のないようにと願うばかりですが,まぁ今回は国も絡んでますので大丈夫でしょうね。
 
				  Posted at 2012/05/07 22:27:15 |  | 
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