
目に青葉(めにあおば)
山不如帰(やまほととぎす)
初鰹(はつがつお)
視聴覚、味覚を通じて感じる時々の季節感。
わび、さび、間を重んじる日本人の繊細な心
そして、四季折々の感性は大切にしたいもの。
冬の豪雪に埋もれていた越後の山にも、そろそろ遅い陽春が巡ってきたようだ。
晴れ渡る5月の空、遠仰ぐ残雪の頂き、陽光射す目にも鮮やかなブナ林の新緑は
春山の美しき前奏曲であろうか。
ホーホホーホーケッキョ! ケキョケキョケキョ・・・ホーホケキョ!
警戒のサインらしき若鶯の笹啼き、まだ啼き慣れない歌声が、ちょっと微笑ましい。
カッコ~ カッコ~ カッコ~・・・ トン、トトトトン・・・
遠い山奥の森から消え入りそうな囁きはカッコウだ。そして啄木鳥(きつつき)の
仲間らしき(アカゲラ?クマゲラ?)ドラミングの音は、天気が崩れる予兆か?
チョロチョロと遠い雪解けの沢音が、春風にまぎれて飛んでくる。
ズドドドドドン! 時折、遠雷にも似たブロック雪崩の地響き。そして静寂。
バサ、バチン・・・雪が緩んできて、あちらこちらの藪の潅木枝が跳ね上がる。
冬の積雪に埋もれ、ねじ曲げられ、その重みに耐えていた藪の生命力を感じる一瞬だ。
そんな繊細でダイナミックな息吹きを感じられる越後の春山は、私の大のお気に入り。
さあ、一歩一歩、なつかしい残雪の感触を確かめながら、あの新緑地帯を越えてゆこう。
森林限界を抜け出る頃には、越後駒ヶ岳の雄大な山容に目を奪われることだろうか。
きっと、今度の春山も、私をさんざん痛めつけられるかもしれないが・・・
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山の日記 | 旅行/地域
Posted at
2006/04/29 23:05:28