
ザクッ、ザクッ・・・ザクッ、ザクッ、
残雪を駆け下りる足取りが軽い。
天候に恵まれ、思いどおりの春山を終えようと
していた。すでに、唇は紫外線に荒れ、雪焼けの
ほてった顔が暑い。下山途中、ふと足を止めた。
ブナの根周り穴も、数日前、入山したときよりも
だいぶ大きくなっていた。
あと1ヶ月もすれば、ここも風薫る陽春初夏の尾根道。
雪深いこの地も目に鮮やかな新緑が覆い、カッコウや鶯の啼く声とともに、遠い雪解け水の
せせらぎとの競演を聞く穏やかな日を迎えることだろうか・・・
さあ、はるかなる心の山を探す旅は、今また始まったばかりさ。
残りわずかになった煙草に火を付け、今さっき降りてきた尾根の
方角を仰ぎ見た。木立の向こうに蒼い空が広がっている。残雪を
輝かせた山の頂きは、もう、すでに見えないが、確かに私の方に
向かって笑ったように思えた。
下山を急ぎすぎたことを、ちょっとばかり後悔していた・・・
Posted at 2006/04/15 21:44:32 | |
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山の日記 | 旅行/地域