
梅雨が明けた南西諸島は、平年以上の大雨
だったそうですが、西日本は少雨が続きました。
ここのところ日本列島は、渇水やら大雨やらで
地域によっては、まだら模様の様相・・・
給水制限も床上浸水もない、平和な梅雨明けに
なってほしいものです。
ここにきて、太平洋高気圧の西側のヘリを回るように、梅雨前線に向かって
湿った気流が流れ込んできて、前線付近では大雨が降りやすい不安定な状況
のようです。前線の南側(太平洋高気圧側)は湿度の高いムシムシした天気。
各地の大雨を見ると、梅雨末期の様相を呈してきたのでしょうか。
自宅の北側、梅雨らしい曇天の空には、モクモクした積乱雲らしき影が見えます。
その下では大雨でも降っていそうな雰囲気・・・積乱雲があるということは大気
が不安定(①地表付近の温度が高い、②湿度が高い、③上空に寒気が流れ込んで
いる等)な証拠。
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盛夏の夕立は①や②によってできた積乱雲の『熱雷』が多い。
だから、夏の午後にやってくるカミナリさまは、これ。
一方、上空寒気流入や寒冷前線の通過にともなう③によってできた積乱雲は
『界雷』(前線雷)と呼ばれ、昼夜の区別なくやってきますので要注意なシロ
モノです。俗に『カミナリ三日』(ある日カミナリがあったら、あと2日間
もやってくる)という諺・・・これは上空の寒気が抜けて大気が安定するまで
は2~3日かかることが多いからなんですね。
『熱雷』と『界雷』の条件が重なると『熱界雷』です。これは、かなり規模の
大きい積乱雲に発達するので、気象災害に結びつくことが多いようです。昼夜
の区別なく襲ってくる『界雷』の性質があるので、特に深夜や明け方の雷鳴は
集中豪雨の前触れかもしれません。
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前線上で起きる集中豪雨は、時としてゲリラ的です。豪雨の場所が点々と散ら
ばっていたり、一箇所に集中していたり・・・隣町、山の向こうは降っていない
のに、反対側や山の上流は豪雨。こうなると、突然の河川の水位上昇で大事件に
なることもありますから、この時期の河原はホント油断なりませんね(^^;
梅雨末期に入るこれからが要注意でしょう・・・日本列島は気象災害や地震災害
などと、いつも隣り合わせ、このことを忘れてはいけないのかもしれません。
Posted at 2005/07/02 15:34:48 | |
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気象歳時記 | 日記