
山の雪解けがすすむ頃、里の人々は山に現れる
マダラ模様の「雪形」を見て、農耕の時期を
判断したそうな。
そういった「山の雪形」に関する民間伝承は、雪の
多い山間部の各地に伝わっているそうで、中部山岳
をはじめ北アルプスの信州側にもあり、後立山連峰
の山々だけでも幾つかの雪形伝承が知られているが
中でも有名なのが「シロウマ」の雪形。
これは白馬(ハクバ)という言葉のような「
白い馬」ではなく「
黒い馬」と
いったほうがいいかもしれない。(意外と知らない人もいるとか?)
つまり、白馬(ハクバ)の語源ルーツは、雪の白い馬じゃなくて、農耕期の
「代かき馬(代馬=シロウマ)」に似た形の山の地肌なので、ハクバ(白馬)
という発音は、本来のルーツからすれば、オカシイという話になる。かな?
もっとも、山の名前は白馬岳(しろうまだけ)なので問題はないが
いや、歴史的に見れば現在の「
白馬岳」は、いわば『当て字』のようなもので
山の語源を厳密に解釈すれば「
代馬岳」と表記されるべきというのが
この記事の主旨であります。(←まぁまぁ、そんな堅いことを言わないでw)
山麓には白馬(はくば)の発音を使う地名(駅名、宿泊施設等)が
少なくない。 『白馬に乗った王子様』のように『ハクバ』という
発音のほうがロマンチックだし、語呂も悪くないから良しとしよう。
ちなみに、山の雪形には、上記のような雪解け跡の黒い山肌の形を
さすものと、白い残雪の形をさすものとがあるのも面白く、日本人
の生活の知恵、想像力や感性の豊かだったこと、そして日本の空に
トキやコウノトリの復活が願われている今、失われつつある里山の
自然の大切さにも思いをはせるのでありました。ジャンジャン
以上、久々のウンチクで疲れました(^^;)
Posted at 2009/05/23 19:37:42 | |
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