
雨上がりの深夜、時刻は午前3時、
街灯も少ない県道を一人走らせて
いた。人通りの途絶えた黒々とした
道路を照らす青白いヘッドライト、
フロントフォグの明かりだけが
今は頼もしい。
ところどころ、モヤのような霧の
のカーテンが浮かんでは消えて
ゆく。時空を越えて、どこかに
ワープでもしているような錯覚。
珍しく対向車がきた。深夜のタクシーだった。前方の霧の闇に浮かぶ赤い信号機。
ほどなく停車。お互いのフッドランプ、フロントフォグに霧が流れている。
信号が青に変わる。ドライバーの顔、ナンバーをチラっとやり過ごしに見る。
いつものクセだ。 キコッ・・・・・キコッ・・・・・
『ん?・・・何の音だ?』キコッ・・・・・キコッ・・・・・ウシロに人がいるような気配
思わずルームミラーを確認してみたが、しかし誰かいるハズはない!
後部座席から聞こえてきた微かな音、異様な気配に、一瞬、悪寒が走った。
キコッ・・・・・キコッ・・・・・『いったい、何の音だ!』
『ありゃ、オレは何てバカなんだろう・・・』
Posted at 2005/11/17 18:40:07 | |
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