前回までのあらすじ
ついに車を手に入れ、登録への必要書類を全て揃えた私はいよいよ自動車の登録を行う「陸運局」へ向けて出発。
しかし発炎筒の期限が切れているという問題によりより出鼻をくじかれ、時間をロス。
元々設定した時間がぎりぎりなのに果たして間に合うのか・・・
さて、警察署近くのホームセンターで新しい発炎筒も装備し、改めて陸運局へ向かいます。
陸運局までの予想移動時間は1時間。
14時までに到着したいのですが、時すでに13時前。
昼食はハナから諦めて向かいますが、途中には渋滞の名所もあります。
しかし奇跡的に渋滞に巻き込まれず、13時45分頃に陸運局に到着。
ドキドキワクワク、うれしさと緊張が入り交じった感覚で、陸運局の駐車場に車を止め、書類を持って事務所に向かいます。
ちなみに「陸運局」とずっと書いてきましたが、私が行ったこの施設は正しくは「
近畿運輸局 大阪運輸支局」というそうです。
ここで書類審査や車両検査などを行って、これらにパスすると、晴れて車検証・車検ステッカー・ナンバープレートが交付され、正式にこのクラウンは私の名義の自動車になります。
大阪運輸支局は大きく5つの建物からなっており、事務手続き関係を行う3つの建物には「A」「B」「C」の記号が壁に大きく書かれているのが特徴的です。
この3つの建物の中に様々な役所や特殊法人が入居していて、自動車の登録に関する色々な手続きが出来るようになっています。
残りの2つの建物は自動車用の検査場と、2輪車用の検査場なので、むしろ近寄りたくても近寄れない雰囲気です。
ネットで下調べはしてきたつもりですが、大阪運輸支局そのものについて書かれた記事は見つからなかったのでどこに向かって良いのかさっぱり分かりません。
駐車場からはBの建物が最も近いのですが、まずは最も大きなAの建物に行きました。
A棟の一番端に案内窓口があったので、とりあえずそこで持ってきた書類一式を見せ
「どこに行けば良いですか?」と、素直に質問します。
ちなみにこの施設の窓口の人々、役所やそれ関連とは思えないくらいみんなフランクです。
「客」も敬語がほとんど聞かれないくらいフランクな感じで、スーツを着ているのも私だけだったかも。
ツナギや作業服が多かったかなという位に玄人の世界です。
さすがに案内の方は「素人お断り」の表情を見せず、私の持ってきた書類を一通り見て
「検査受付に並んでください」と、親切に教えてくれました。
言われた通りに同じ棟内にあるけど別の組織、「
自動車検査独立行政法人(自動車検査法人)」の受付は少し長い列が出来ていました。
しばらく並ぶと
「検査用紙がないね。
C棟で買ってきて。」
フランクな感じに言われるがままに、いったん
A棟を出て、
C棟に向かうと、銀行の窓口のようなカウンターが並ぶ「
財団法人 大阪陸運協会」の印紙販売所でした。
ここで暇そうにおしゃべりしているお姉さん2人組の片方にまた書類の挟まったバインダーを渡すと
「中古新規やね。2,850円。」と、私が何も言わなくてもレジを叩き、書類と印紙を渡されました。
ちなみに後でこの内訳を調べると
登録費用700円+検査費用400円+自動車検査独立行政法人審査手数料1,700円+登録用OCR用紙代50円
だそうです。
税務署の申告書用紙でももっと高そうで、分厚い「書き方」付きでもタダでくれるのに、自動車登録のOCR用紙は有料の上「書き方」は見たら返せって言われるとか・・・
そして書類を挟んだバインダーは私のところに帰らず、先ほどまで談笑していた隣の席のお姉さんに。
お姉さんはまた別のレジを叩いて
「40,000円ねー」
そろそろ何の値段か言って貰わないと、下調べもなしに来た人なら
「え?あれ?もしかして俺だまされてる??」
てなことになりますよ
ちなみにこの40,000円は自動車重量税(国に納める税金)です。
用紙にいくつか住所氏名などの記入欄があるので、これを記入し、先ほどの
A棟「
自動車検査法人」の窓口に戻ります。
総走行距離も書く欄があるので、オドメーターの数字をメモしていった方がいいです。
今度は書類も揃っているので、検査予約の有無だけ聞かれただけでした。
時間は14時過ぎでしたが丁度14時15分までの回の予約を入れていたので、すぐに検査棟に入るよう指示されます。
自動車用の
検査棟は7レーンあり、一番端の7番レーンには見学者通路があります。
また、1~2レーンはトラック用、6~7レーンは4駆兼用と書いてありました。
検査受付のおっちゃんも何レーンに行けとか言ってくれたらいいのに・・・
7レーンの見学者通路で作業の流れを見て、検査項目の流れを把握します。
「目の前にあるLED表示板の指示通りにすりゃいいんですね」と・・・・・・
これが後に悲劇に
さて、いざボンネットの蓋をあけ、ホイルキャップを外してホイルナットが見える状態にし、運転席・助手席の窓を全開。書類と発炎筒を助手席に置いて並ぶと、自然と5レーンに流れていきます。
そしていざ私の番
あれ?
見学したのと違う・・・・
見学したところはLED表示器で何か信号機みたいなのがついてたのに・・・
私の入った5レーンは光るパネルみたいなのが天井からぶら下がってる、ちょっと古そうなタイプでした。
どうして良いのかわからず、涙目になりながら車を進めると、検査官の方が飛んできて
「ブレーキテストがまだですよ!!」
軽く怒られました。
しかし後から他の車が迫っていたので再検査することもできず、仕方なく前に進みます。
結局サイドスリップ・ブレーキ・スピードメーターは未チェックのまま、光軸・下回り・排気ガスだけハンコをもらいました。
この時間およそ10分弱。途中なんか色々しでかしてしまったみたいですが、車両には問題は無かったみたいです。
検査官の人にまさに平謝りです。
「次は6レーンか7レーンのマルチテスターに並んでくださいね」と、ものすごく優しいめのお叱りを受け、再検査。
まさかの再検査ですが、恐れていた排ガスと光軸はパスできたのでちょっと肩の荷が軽くなりました。
2巡目、今度は7レーンに並んでいると、どこからかチャイムの音が。
そこから15分間、ぱったりとどのレーンも車は動かなくなりました。
休憩があるんですね。業者っぽい方々もチャイムと同時に車を置いてどこかに消えて行きました。
14時30分、再びチャイムが鳴ってこの日最後の検査時間開始。
予約は最初に検査に入るときだけ必要で、その日2巡目以降は要らないようです。
順番待ちの間、よく見ていると6レーンと7レーンは検査官が出てきて、別のチェックをしているみたいです。
私の番でも先ほどとは違い、検査場に入る前に検査官が来たので、半端にハンコの押してある検査用紙を見せると、なにやら機械を操作して
「じゃ、残りの検査だけやります。まずはサイドスリップから。信号の通りやってくださいね。」と、こんどはエラい丁寧に教えてくれました。
そして2巡目にして全ての検査項目をクリア。これも10分程度でした。
県庁さんの言ったとおり、車に車検上の問題はありませんでした。
ユーザー車検初心者の皆さんは「マルチテスター」とあるところに並ぶべきですよ!
大阪運輸支局も検査棟の建て替えで、マルチテスターは6~7レーンではなくなりますのでご注意を。
ハンコの押された検査票という新しい書類をバインダーに挟み、また車を止めて今度は
B棟「
社団法人 大阪府自家用自動車連合協会」の窓口に。
ここで希望ナンバーの受付票を見せて、引換証をもらいます。
これもバインダーに挟むと結構な厚さになりました。
これらの書類を持ってまた
A棟「
大阪運輸支局」に戻り、OCR用紙に必要事項を鉛筆で記入します。
鉛筆と消しゴムは記入台に備え付けられています。
記入事項は鉛筆ですが、実印を押す欄があるという、何ともアンバランスな登録申請用紙です。
必要事項を記入してその用紙だけ提出すると、すぐに呼び出されて他の必要書類も提出させられました。
何が要るかは担当の方に聞いた方が確実です。
しばらく待つと新しい車検証と、車検証ステッカーを渡されて、運輸事務所での手続きは完了。
でもまだナンバープレートは手に入っていません。
今度はまた
B棟「
自動車税事務所」で自動車税(地方に払う税金)を納めます。
自動車税事務所でまた別のOCR用紙(こちらは無料)に必要事項を記入し、事務所内にある銀行の出張所で月割りの自動車税を支払います。
私の場合は2500ccの10月登録で18,700円でした。
この自動車税の納付書と車検証を持って、また「
自家用自動車連合協会」に行き、ナンバープレートと、ネジ・封印台座をもらって窓口手続き関係は全て終了です。
駐車場に置いた車に戻り、仮ナンバーを外して新しいナンバープレートを装着します。
ということは
持ち物にネジ回しが必要です。
ええ、私は忘れました。ラチェットレンチがあったから何とかなりましたけど。
これで気分は最高ですが、最後にまた今度は車でA棟の前にある「封印場」まで乗り付け、「封印」をして貰わなければなりません。
ボンネット内側にある車台番号と車検証を照らし合わせて、確認されるとお尻にゴツッと響く感覚で、リアのナンバープレートに封印を付けられて全ての登録作業は終了。
このとき時間はすっかり午後4時をまわっていました。
なにはともあれこれで私も晴れてクラウンセダンのオーナーに仲間入りすることができました。
※今回の費用
登録申請用紙・印紙・証紙 2,850円
自動車重量税 40,000円
自動車税(月割) 18,700円
合計 61,550円(累計105,450円)
時間はかかりましたが何とか予算内で登録できました。
正直代行手数料が1万円位なら頼んだ方がいいかな?なんて思ってみたり・・・。