2014年03月14日
小公主、小皇帝、個人主義、そしてケインズ理論
さて、前回に引き続き、個人主義をテーマにして、その境界線を明確にし、何が社会にとって有益なのかを探ってみましょう。
当ブログの立場としては、資本主義=個人主義の台頭⇔大量消費社会⇔イノベーション理論分野の技術革新への応力増大⇔『資本主義』下のケインズ理論の妥当性の増大⇔インフレーションメカニズム(ポランニー)
まあ、フローにするとこんな感じで、資本主義とは、個人主義による大量消費が、イノベーション理論分野の主には技術革新による、インフレーションメカニズムを促し、他の古い通貨(通貨、資源及び古い産業)を圧倒し続ける社会で、インフレーションメカニズムが市民生活を支え、それにはケインズによる需要(借金)理論こそが有効ですよという立場を取っています。
抜き出すと、個人主義というのは、インフレーションメカニズムにこそ支えられていて、よくリベラル層に反発される社会(全体)主義的な、ケインズ理論というのは、むしろ個人主義の味方ですよという
リベラル(当ブログはリベラルのつもりなんですが)には、到底容認されない(であろう)内容になっております。
気に食わない部分は、差し引いて読んでもらって結構です。
まあ、言われなくても、誰もがそうするんでしょうけれど。
では、本題、ここの所のテーマでですね、個人主義の境界線まとめが必要になりました。
というのは、インフレーションメカニズムが、ケインズ理論でも機能しなくなった以上は、個人主義(による今までの市民生活水準)が崩壊する危険があるんだと。
そして、これからは、市場経済と力関係において、3すくみであろう、国家と通貨が台頭しますよとしました。
では、資本主義を支えてきた、個人主義というのは、いったい何なのか?
どうすれば社会が上手くいくのか?
この命題の設定から、今、インプットを進めています、えーと例えば、前回紹介した一神教と国家、または、国家は何故衰退するのかなども読んでますが、適当に要素集めをしていますよと書きました。
例えば、一神教と国家に出てくる、柵を作る人と柵を作らない人ですね、個人主義の極致はこれだと思います、柵を作る人。
我々日本人の多くが持つ価値観、農業をする人たちの価値観、個人主義です。
そして、柵を作らない人、共同体主義、集団主義、遊牧人の価値観。
ネオリベなんて面白いですね、彼らは相手によって、柵の理論を使い分けます。
柵を作らないのが世界の主流で、かつ、個人主義(柵を作る人、エリート主義)が世界の主流なんだと。
個人主義の価値観の極致は、中国の小皇帝、小公主と書いても差し支え無いでしょう。
一人っ子政策下で、わがままに育った世代は干渉を嫌います。
身近に同じような人物(長男教から人格障害を患っている人)を見知っていると、これが一番のチャイナリスクだったりして、と思っていますが、
単に共同体下で育って無い、もしくは強力な個人主義思想下で育った人は、個人主義の傾向にあり、個人主義を支持するであろうという、シンプルな論理は、意外に強力なのかなと思います。
えーと、一人で平気、所有する物は全部自分の物、自己責任ですね。
本来の個人主義とはかけ離れていますが、個人主義支持層のポジショントークの大体の原因は、自分の生活から来てたりしてと思ってしまいます。
かつ、貧困層と富裕層から支持される思想は、大抵がここに落ち着きます。
つまり、個人という柵を作る人ですね。
・共同体主義、集団主義
対してイスラムの生活なんてのを聞くと、共同体主義というのは、互助かつ共有物としてそもそも所有しない物があるという独特の感覚があります。
同書のダカールラリーのペットボトルに名前の逸話なんてのは、日本人の価値観からかけ離れています。
白黒ではなく、個人主義の境界線はどこに引くべきか、迷ってしまうようなエピソードです。
共同体よりのポジショントークに走る人は、兄弟がいて平等に扱われたりした人が多かったりするのかと思います、ここを支持する層は、伝統的に中産階級です。
自分達の働く企業という共同体を支持する層ですね。
個人主義の価値観の極致が小皇帝としたら、共同体の価値観の極致は、イヌイットです。
独りでは生きていけないので、女性を含めて社会で共有する。
共同体という柵を作る人、または、柵を作らない人たち。
・ここ200年は歴史的な例外として個人主義が強力だったと仮定しよう
えーと、必要も無いのに新しい物が出来たので買い換えると、日本の大量消費社会に代表される、個人の所有、これはインフレーションメカニズムが機能するときに、より強力に作用するようです。
個人消費は、社会のエンジンとされてきました。
逆に言えば、共同体主義なんてのは、インフレーションメカニズムが作用する時には、例えば資源がなければ脆弱な社会なのです。
彼らは、借金してまで消費(投資)しておまえたち正気の沙汰かと思っています。
ところが、資本主義時代は、借金して消費(投資)するほうが、圧倒的に強いと、イノベーションの時代ですから。
何故、国家は衰退するのか、この本では、個人主義が、社会に与えて来た強力でより良いイノベーションを説明しています、まあ、同書と当ブログの見解は、リベラルが是か、個人主義が有に働く時があるかで全く違う方向ですが。
特に、環境が個人主義に与えて来た影響は、個人的に興味深い。
農作物が取れすぎると、個人主義が発展しないという物ですね。
・個人主義⇔資本主義の分水嶺について模索しはじめよう
リベラルリベラルと言って、社会がより良く発展しないなら、それはもう個人主義ではなく、どうしようもない主義でしかない。
近年は、反ケインズ理論として緊縮が是と騒がれるようになっています、緊縮は、個人主義に相反する方向性として認識した方が良いと思いますが、明らかに反個人主義を掲げていると、そういう認識の人は少ないように見えます。
個人主義の、貧困層と富裕層なんて、特にこのダブルスタンダードを用いていますね。
ケインズ理論が通じないとなると、自ずと、所有しない省消費社会⇔共同体主義の目が出てくるのは自然な事なのです。
つまりは、シェア、デフレ、省エネが正しいと。
商売ではその方向がより儲かってますね。
市場が正しいと仮定すると、個人主義の時代が終わり、共同体主義の時代がすぐそこまで迫っている。
今、マクロ的な政策面で、これ等(シェア、デフレ、省エネ)を主張する人は、実はリベラル(リベラルというか個人主義者のポジショントークですが)ではなく、個人主義者が意に反した反個人主義を主張しているというのが本質かと思います。
少なくとも彼らは個人主義のアンチテーゼ的存在で、共同体主義者ではない事が多いようです。
まあ、本来模索すべきは共同体主義と個人主義の妥協点ですから、反個人主義は今の社会に破壊しかもたらさないでしょう。
これも対義の方向に向かわないと予測出来るのは、面白いところ。
日本では、実は、共同体主義者と個人主義者の向かうところが、現実を介して同じ方向に一致していて、それでもどこに向かっているの解らずに反発しあっている。
世界の、それでも消費を是とする個人主義が正しいんだというリベラル層とは異質ですよね、彼らはネオリベラルから舵を取り返せるのかな?
話が横にそれましたが、社会的にうまくいく、個人主義の境界線
分水嶺は、その時の社会情勢によって変わり続けると仮定できるですね。
これは、共同体から学ぶべき物を学んでいるだけでは、中々気づけない論点です。
即ちは、インフレーションメカニズムによる社会転換の概念です。
やはり、マルクスの焼き増しになるのかな。
ケインズ理論は資本主義下では、むしろ庶民の味方。
今の世の中だと、逆の考えの人が多くないですか?
以上
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2014/03/14 23:35:17
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