2013年02月10日
今回は通貨に続いて、債権のお話。
通貨とは物々交換のための債権だとしましたね。
この通貨という債権は、全ての物々交換に使用出来る共有性を前提として、債務の保証できる限り普遍的価値という流動性を持っています。
この普遍的価値による流動性が、物価に反映されるんですね。
(見えざる手)
通常の債権と違い、執行に手間がかからないというのは、通貨の大きな特徴です。
では、通常の債権の話。
通貨が政府と個人の二重債権だとしたら、私たちの通常扱っている債権は、三重目の債権という事になります。
今問題になっている三重目の債権問題は、二重債権にどう絡むのか、整理をしてみましょう。
では、Wikiから債権の概念。
『債権の概念
ある者(債権者:英obligee、creditor、仏cr ancier、独Gl ubiger)が特定の相手方(債務者:英obligor、debtor、仏d biteur、独Schuldner)に対して一定の行為(給付)をするよう要求できる権利をいう。現代の日本語では一般的ではないが、「人に対する権利」という意味で「人権」(英personal right、right in personam、仏droit personnel、独Personliches Recht)ともいい、旧民法では主としてこの用語が用いられていた。
債務者の側から見た場合はこれは債権者に対する義務であり、債務(さいむ:仏dette、独Schuld、Verbindlichkeit)と呼ばれる。また、債権者と債務者のこのような法律関係のことを、債権債務関係(羅obligatio、英仏obligation、独Schuldverh ltnis(独法・墺法)、Obligation(スイス法))という。いずれも視点が異なるのみで、内容を異にするものではない。日本では、「債権」という言い方が通常で、「債権債務関係」はあまり用いられないが、欧米では「債権債務関係」に相当する表現(obligationやSchuldverh ltnis)がむしろ通常である。
債権の概念そのものはローマ法に由来する。日本においては明治期においてヨーロッパ法(特にドイツ法、フランス法)を継受した際にローマ法由来の債権概念が導入され、現在の解釈学においてもその影響は強い。
勿論、大陸法系以外の法域、例えば、明治期以前の日本にも債権・債務に相当するものは存在したが、室町時代後期(15世紀後期)以前の日本では強力な債務者保護の思想が働いていた。例えば、「質地に永領の法無し」という法格言が存在し、債務者から質物を預かった債権者は例え数十年後であっても債務者から返済を受けた場合にはその質物を返還する義務を負っており、債務者の同意の文書(放文)を得ない質流れは違法であった。また、債務者は債権者に対して本銭(元金)返済の義務を有していたが、利子が元金と同額(元利合計200%)以上の貸付は違法とされ、なおかつ徳政令によって本銭返済の義務すら減免されるなど、近代法の債権債務関係とは全く異なる関係が展開されていた』
通貨が、債権である事の確認も取れるかと思います。
・通貨の債務を脅かす、三重目の債権問題
通貨の債務は提議しました、(使われる)債権に相対する将来の供給力となります。
では、三重目である通常の債権問題が、構造上の基礎である通貨の二重債権の債務(将来の供給力)を脅かす事があるのでしょうか。
これは実例がありますね、アジア通貨危機やヴェルサイユ条約のドイツ問題、フランス革命です。
対外問題で通貨の債務部分、もしくは通貨そのものが破綻する事はよく見られる事です。
ではプライマリーバランスにも踏み込んでしまいましょう。
・財政均衡問題
通貨の時点ではっきりしました、私たちは、通貨という債権において、債権者であり債務者でもある。
そして、通貨上の他の債権となると、それは三重目となりますよ、多重債権と多重債務が普通なんですよとしました。
国債は、政府が通貨の二重債権である債権と発行権を持ちながら、三重目の構造部分で取り引きをしますよとなりますね。
私は、論理から構造を考えるときに、このような明確に境界の無くなる状態を、混ざると表現します、混ざりましたね。
・三重目の債権の債務は、通貨のどこの債務に位置するのか
そう、国債(三重目の債権)の債務は、通貨の債務のどこかに位置しているハズです。
三重目の債権は加算方式ではなく、前述した通貨内の多重債務になり、信用取り引きによって拡大する。
これが通貨膨張の正しい認識かと思います。
結果的に、信用創造の話になりました。
・財政均衡問題の大きな論点
通貨膨張によって拡大した三重目の債権が、通貨の債務(将来の供給力)規模を越えたときに、破綻するかという議題なんですね。
これはデフレ(個人の債権の入手方法の制限)によって際限無く拡大させる事が
おそらく可能と個人的には考えています。
細かい条件が重なりますので、どう考えるかは自由でよろしいかと。
適当な通貨の話題から、今回は債権の債権という話題でした。
論旨は、論理を加算方式以外の混ぜる事の苦手な人には、説明として不十分な内容となるでしょう。
近似として、加算方式の論理を作る事も可能かと思いますが、機会があればその前に、何かしら論理の構造の混ざる話題でも提供しようかなと思います。
それは単に論理の訓練の内容ですね。
以上。
※追記
三重目の債務に対して、債権は加算方式になりそうですね。

Posted at 2013/02/10 14:08:48 | |
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2013年02月09日
その時その時の認識で、答えが変わってくるのが、経済の世界
通貨のお話ですね。
一言で言えば、通貨とは物々交換のための債権です。
ならば債権者は、債務者はと、なりますね。
発行者である(中央銀行は独立している所もありますが)政府と個人の多重債権が通貨です。
物々交換以外にも、労働力が買えるか。
債務者は、限界効用に従った未来の供給力です、古典の話ですが、納得できる話。
債務が破綻すると、債権は紙屑同然となります、これがインフレの一つ、コストプルインフレ。
債権を手にいれる方法が、労働所得と不労所得です。(労働価値説)
まとめると、本当にこれだけになってしまうのですが(笑)
どれだけ発行したかを、中央銀行がバランスシートに書き込んでおくと。
これが通貨の一つのルールであります。
もう一つの通貨のルールが貨幣数量説。
債務に対して、債権を勝手に増やすと、価値を失う。
対して債務に対して、債権が足らなくなると、価値が高くなる。
流通量に従って物価が変わるとする、貨幣数量説です。
つまり財政インフレ。
そして、限界効用と労働価値説。
債権を手にいれる方法が、多様化すれば流通量に従って債権は安くなる。※必然的に債権が多く使用されるので、経済成長を果たす。
逆に債権を手にいれる方法が限られれば流通量に従って債権は高くなる。※必然的に債権の使用量が減るので不況となる。俗にデフレ不況
これがディマンド(需要)プルインフレ
及びサプライサイド政策の考え方。
そして、購買力平価説からは、生活水準の上昇に伴って通貨はその価値を増すとあります。
インフレと経済成長のトレードオフと覚えましょう。
最後に、限界効用と需給曲線
繰り返しになりますが、債務が減ってしまえば、債権はその価値を失う。
債務が増えれば、債権はその価値を増す。
コストプルインフレの類いとなります
・物価
つまり、物価のインフレ(デフレ)というのは、
債権と債務と債権の入手方法のバランスになります。
通常通貨の債権者である国は一つではありませんから
経常収支として債務と債権のバランスが、他国との通貨の相対的な比率で変わっていきますよと。
・流動性の罠
話題の財政インフレではディマンドプルインフレにならないという課題。
通貨にも限界効用が働くという話に近いのですが、
デフレから脱っせないというのは、経常黒字があるからです。
以上、簡潔にまとめた解りづらい通貨のお話でした。

Posted at 2013/02/09 00:43:50 | |
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2013年01月31日
えーと経済の話です、ダウは続伸、日経も続伸、そしてユーロは高値更新です。
為替の値動きを追って居るんですが、面白い仮説を思い浮かべました。
先進各国による為替への無制限協調介入での、欧州危機の回避です。
昨今、指標に反する為替と株価の値動きが続いています。
株価リスクと国債リスクに対して、為替をヘッジに使っている。
とすれば面白い手品です。
根拠は色々とあるのですが、結論だけを言えば
通貨安競争のスケープゴートをEUの国債問題にヘッジしてユーロ高、引き換えにダウを維持して問題を先伸ばしにするドル安。
インフレがヘッジできてませんけどね。
そして円の値動きです。
崩壊した二つのハードカレンシーを支えるのが、円の役目。
ここから見えて来る事は、途上国との為替の差を、インフレリスクをヘッジしないで協調介入で潰しているという物。
そして、大きな仮説、リスクオフの流れを協調介入によって、インフレリスクのヘッジとして、為替相場でデフォルトしている。
あくまで仮説ですね。
でも、アメリカと欧州のインフレリスクを消すには良いアイデアです。
スイスが良い調整役ですね。
これが、今の高止まりする基軸通貨の秘密なんじゃないかなと思います。

Posted at 2013/01/31 21:06:07 | |
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2013年01月19日
昨日のドル円の動きですね、何者かの介入があったんですが、
ドル円だけは、乱高下を繰り返す他の通貨とは違い、安定し高止まりを続けました。
あれは、何やってたんだって話です。
だって、ドル円で主な介入と言ったら日銀くらいしか有りませんからね。
まだ自民党と確たる繋がりの無い白川日銀が、この時期に何をやっていたか。
ドル円での90.00の無駄な攻防で、何が起こってたんでしょうか?
おそらく、恐るべき事に、日本売りが起こってたんですね。
目算ですが、30ー50兆円近い介入によって90.00付近のLポジションが
相手はHFか何だか知りませんが、90.00未満のLポジション、90.00のSポジションと交換されました。
つまり今回の相手はドル円の水準が90.00未満なら、少なくとも30ー50兆円超分の得をする事になります。
これは、近い内にリスクオフの相場になることを示唆します。
この30ー50兆円の介入は、前代未聞です。
次のリスクオフでの円高リスクに対して、日銀は野党の攻撃にあい、円安に動くことが出来なくなるかもしれません。
あるいは、本日の世界的な為替の混乱の批難を日本が一身に受ける事になります。
この30ー50兆円の国家的損失と次の円高不介入が、まあ誰とは言いませんが、最後っ屁になるかもしれませんね。
流石ミスターデフレと言わざるを得ない行動です。
行動力だけは天晴れ。

Posted at 2013/01/19 04:15:17 | |
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2013年01月19日
どうも今日は、為替の様子がおかしいようです。
というか、おかしいのを察知したのは、数日前なんですが。
週末か来月にかけて、リスクオフですね、例えば極端な円高リスクに警戒しましょう。
今すぐに手を打たないと、多分間に合いませんね。
で、いいのかな?
まあ、根拠は色々あるのですが、
多分、欧州の利回りですね。
こいつが、そろそろ限界を迎えるようです、他に考えられるのは中国かな?
アメリカもどうも信じられませんし。
大きな根拠は、為替です。
後は円安の過熱報道も、今考えてみれば、どうも怪しい。
それでは、たまたま当サイトをご覧になられて、手を打たれた皆さん、よい週末を。

Posted at 2013/01/19 01:49:40 | |
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