2012年10月03日
謎というか。
財政政策を批判する方が金融緩和を肯定するのは、ダブルスタンダードだという事ですね。
もちろん少々の違いはあります、ありますが、需要で見分けがつかないという記事です。
この差を明確に説明するのが、クラウディングアウトなんですが、昨今の欧米の信用収縮から言えば、結果論で全く差がつかないと指摘できると。
この根拠は、金融緩和による欧米の成長分野が、バブル崩壊によって、大半が不良債権化しまして、それを当局は量的緩和という財政政策(財政ファイナンスですね)で穴埋めしたからです。
これら一連の流れは、金融緩和のもたらした需要が、大規模財政政策という特需景気だったという事に他なりません。
当のアメリカは実業である製造業に回帰しようとしてますし、 欧州は産業構造を無視し財政問題で動けず。
まあ、何故、今回、財政政策と金融緩和の内容に差がつかなかったのか、今、金融緩和を叫ぶ方は、ここら辺を考えるつもりが無いみたいですね。
財政政策と金融緩和の大きな差は、お金の使い道です。
財政政策では、政府が使い道を決め、金融緩和では民間に任せます。
欧米では、民間がお金の使い道を虚業の信用創造、即ちバブルに費やし、かつ、財政政策を信用創造の下支えに使っていました。
その背景にあるのが各国の年金マネーです。
ご存知、金融工学は結構高い知的水準で経済を回していたんですね。
この経験則をもって、財政政策がダメなんだ、金融緩和に問題はない。
という安易というか、まあ、日本国内の一部だけでしょう、反省を活かそうとしないのはと思いますが。
実業の方で投資先が無いから、過度な金融緩和がバブルになるしか無かったのが欧米です。
一方バブル潰しで安定してきた(途上国に雇用が流れて右肩下がりでしたが)日本は、まあ財政政策もありましたが、投資先がなくゼロ金利から動きようが無いと。
これ袋小路なんですが、システム上の袋小路に対して民間や政府に責任転嫁をしても、誰も解決してくれないし、何も解決しません。
私から言える事は、今までと、今の経験則を学びましょうよと、それくらいしか無いんですが、金融緩和はというのは、財政政策の片翼といえます。
その質くらいは理解できる時代になったんじゃないですかね。

Posted at 2012/10/03 09:05:16 | |
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