2012年11月15日
さて4回目になる円高特集。
通貨の価値についての、基礎知識を書いてきました。
為替とは、通貨価値の取り決め情報になりますから、為替の話こそが通貨価値の話である、解りやすい論理かと思います。
購買力平価と金利平価が通貨価値の大きな基準であるというのは解りましたね。
購買力平価は、フローの評価です。
フローの規模が大きくなれば通貨価値は増え、フローの規模が小さくなれば通貨価値は減る。
そして、国外との通貨価値の取り引きがありますから、金利と経常収支がフローの出口のとしての側面の指標で、国債があればフローの水増しとしての評価、そしてバブルも水増しとしての評価になります。
通貨価値は、深く考えなくとも、まずこの5つの指標さえ理解してれば、大丈夫です。
では、通貨の価値はこれら5つの指標の均衡点になるのか、
これ日本の円高デフレやアメリカドルの現状を考えると、肯定の出来ない理論になるかと思います。
流動性の罠と同じ論理で、市場に出回らない通貨は、通貨の価値に影響を与えるのか、取り引き量に応じた均衡点にしかならない、そういう事が言えるのではないかと思います。
・円高デフレは特殊である。
さてさて、日本というの非常に特殊なケースになるかと思います。
購買力平価説に従うと、購買力平価の上昇は通貨高及びインフレ
逆なら、通貨安及びデフレになると。
この大きな壁になるのが、生活水準です。
『逆なら、通貨安及びデフレになると。』
購買力平価の下降、つまりは生活水準の低下ですね、これを普通に許す国民は居ませんし、通貨安は輸入面でのコストプルインフレによる生活水準へのダブルパンチをおこします。
これは市場原理に反する国民感情のバイアス、例えばスペインの若者の失業率50%や、欧州の財政問題に直結する、経済におけるインセンティブ関連の市場原理に反した不可逆性の話題になるのかと思います。
コストプルインフレは円高不況に対する反論でも聞く話で、コストプルインフレといえば例えば米の不作の話になります。
円高不況への反論ですが需給に反して、コストに文句をつけるのなんかは感情論にしかなりませんね、物価は需給に従ってすでに決まっているからです。
文句を言えば、『取れた米の量』が増えるのか、増えようがないんです。
円高デフレは、日本の購買力平価からするとどうなのか、金利からするとどうなのか、円本来の通貨価値は今どうなのか。
この記事を読む以上、皆さんこのような事に興味があるかと思います。
さて、景気の大きな指標と言えば金利になります。
株価でもなく、政府の取った統計でもなく、再投資につぎ込むお金の指標になる金利こそが、確実な景気の指標※ただし、クラウディングアウトを考慮して
日本の円高デフレと金利の関係は、購買力平価の内訳とキャリートレードを通して初めて浮き上がってきます。
・円高構造、購買力平価の維持と低下と経常収支、そしてキャリートレード
内容が重いのでまた今後(笑)
特に国民感情を逆撫でする、購買力平価の低下は円安とデフレを引き起こす。
ここら辺は、フローの増減で説明しました、簡単な原理ですので頭を整理して入れて貰わなければなりません。
通常は、国民感情による反市場原理としましょう、不可逆性の問題がおこり、購買力平価の低下分を事実上赤字になる財政政策で穴埋めします。
これが欧州の財政問題に繋がるのです。
欧米では2000年代、通貨はバランスし、購買力平価はほぼ横ばい、バブルとインフレに従って経済成長をしてきましたね。
私は購買力平価が横ばいであるなら、本来金利は0、従ってインフレもデフレもしないと思います。

Posted at 2012/11/15 23:48:13 | |
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