2013年06月01日
さてさて、都市集積による、イノベーション理論の記事を、挟みました。
2回目の記事です。
このあと物価について、やろうかなと思いますが、前回の記事でやりました、都市集積によるイノベーションとは即ち『需要密度』の増大によるプロダクト・イノベーションなんですよとしましたね。
ここで指すプロダクト・イノベーションとは、イノベーションによる潜在需要の開拓です。
特に、サービス業は需要密度の増大が成立要因となる産業で、需要密度の増大無くしてはそもそも成立しないという代物です。
この潜在需要の開拓によって、需要密度はさらに増大しますよとしました。
需要密度の増大のきっかけになる物が『労働集約型』の産業となります。
都市発展の起爆剤は、需要密度の増大なんですね。
では、1回目の質問を思い出して見ましょう。
■『減価率の低い世界共通(特に貿易均衡を取る)通貨(生産品)ってなんでしょう?』
これ資源や、減価率の低い加工品ですよね。簡単。
■『何故、製造業が国民にとっての、健全な通貨になるのか?』
さて、先進国の特徴であるサービス業を、生産品として通貨世界で見たときに、このサービス業の減価率の限界点はどこにあるでしょう?
どこで平衡を取ろうとするか。
まあ、職種によるんですが、特に労働集約型の多くのサービス業は、減価率が激しく地域内で平衡をとってしまいます。
これ都市の潜在需要を開拓したサービス業(の生産品)の多くは、貿易均衡を取るほどの減価率をもちえないという話なんですね。
需要が増大した分、資源(世界通貨)はより消費しますし、一方で需要密度が低下したら、サービス業のいつかは逆に消滅するでしょ、当然。
この貿易不均衡を埋めつつ未だに労働集約型を残す産業が、製造業です。
仮に製造業がなくなったら、現状のサービス業だけでは、需要密度が維持できる訳がないでしょう?
じゃあ、需要密度が仮に低下したら、幾つかの産業は成立しなくなって、さらに、需要密度は低下してしまいます。
需要密度の低下は、まず賃金の低下をもたらし、都市のスプロール化(密度分散)と空洞化による非効率化によって貿易不均衡はさらに拡大し、需要密度低下が止められなくなり都市自体が衰退してしまいます。
世界通貨を持つ資源国の庶民はですね、例えば産油国、労働量に依存しない、資本集約型の産業かと思いますが、裕福ですか?
ほとんどの国は貴族階級だけが、恩恵を受けて、庶民は裕福じゃないでしょう?
金融業も変わりませんよね。
よって、世界的に貿易均衡をとる分業資源であり、需要密度を高く維持できる労働集約型を残す製造業が、現状、国民にとっての、健全な世界通貨なんですよとなりますね。
経済なんて、昔ながらの、通商の考えで良いのになと言う話ですね。
以上。

Posted at 2013/06/01 22:54:01 | |
トラックバック(0) | モブログ