bsm 120iのブログ一覧

気に入ったアーティストを見つけるとその人の
エッセンスを短時間に吸収しようと集中して、
没頭するクセがある。


以前はそんな事はなかったのだが、ここ最近は
やはり時間のスパンが短くなっている。





2.3 度、過去に紹介しているが、クローズ・アップしてみよう。


セルソ・フォンセカ


ブラジルでボサノバを奏でている。
音楽プロヂューサーでもありギタリストであり作曲家であり、歌手である。

多様な音楽を制作して来た経歴があるのに自身の作品ではオーセンティックな
ボサノバを追求している。それは決してコンテンポラリーな実験を含まない。


伝統的であり新しい。


このバランスが絶妙だ。


初期のジョビンのアメリカ録音は非常にオン・マイクな印象がある。これは
プロヂューサー、クリード・テイラーの手法によるところが大きいと思う。

この手法を踏襲し、更に隙間に遠くパーカッシブな楽器を配置している。


結果、ゆったりとした声の両サイドに自身の（ジルベルト・ジルのバック・
アップ・ギタリストを務める程の）ギターを配し、その奥に浮遊感のベース、
隙間を埋めるパーカッションという音像を演出している。





ああ、そんな分析がどんな意味を持つのだろう！





ポルトガル圏の彼がイタリア語で歌うこの曲は彼の娘に語りかけているに違いない。





La Piu Bella Del Mondo / Celso Fonseca / Juventude/Slow Motion Bossa Nova

ボサノバの生証人 ジョアン・ジルベルト と カエタノ・ベローゾ のデュオ。




　　
　　






作者のジョビンが後ろに見えるようです。



私が最初にこの曲を聴いたのは勿論というか何というかあの有名な
アストラッド・ジルベルトのボーカルのテイクでした。

棒読みのような素っ気ない歌い方にそのころ夢中だったビートルズや
ストーンズのロックンロールの熱さの対極を感じました。


当時、私の中ではジャズの括りにありましたがすぐにボサノバという
音楽形態、それもブラジルでサンバとジャズが結びついたスノッブな
（お祭り騒ぎなサンバを遠くから見る、言ってみればクール）
新しい音楽だと知りました。


ボサノバといえばこの曲以前に セルジオ・メンデス ブラジル’66の
マシュケナダなどを知ってはいましたが、ゲッツ / ジルベルトで
これが本物だ、ルーツだと直感しました。



さらにルーツはジョアン・ジルベルト、アントニオ・C・ジョビン、
カリオカ（リオ・デ・ジャネイロ の海岸）と行き着きます。



日本でいえば（無理を承知で）湘南ボーイになるのかな？
裕次郎、雄三、桑田　みたいな





母親の言いつけで毎日タバコを買いに、イパネマの海岸を歩く
娘を見かける度に胸を熱くする青年の頃のジョビンが甦ります。

　　我れ先に　いでつまろびつ　東風小僧




　　　　　　　　　　　　　　Besame Smith

　たぶん首都高6号は初めてだったんでしょう、
　この角度、この景色は見た事がなかった。

　2011年には（もうすぐ）この向うに新東京
　タワー、スカイツリーがニョキッとそびえて
　今は21世紀だと主張している事でしょう。

　スーパードライホール

　突然の訃報はしばらく会わなかった
　彼の面影を記憶から引き出し、その
　憎めない笑い顔を鮮明に甦らせた。

　藤井章司

　スモーキー・メディスンのドラムス。
　グルーヴのある16は独楽の様だった。






　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　乾杯。