
昨日、5年前の日航機ニアミス事故で、業務上過失傷害に問われていた、東京ACC二人の航空管制官に対する無罪判決が言い渡されました。
2001年の1月に静岡県沖上空で、

日航機同士が高度差僅か10mのニアミスを起こし60名弱の重軽傷者を出した事故です。
事故と便名の呼び間違いの因果関係の有無が問われた裁判でしたが、判決では刑法上の過失や事故との因果関係を否定していました。
事故の直接原因は、管制官のミスだけではなく、パイロットの回避行動にもありましたが、遠因として考えられるのは過密な運行スケジュールや米軍や自衛隊の訓練空域によって狭められてる空域、管制官の過密な勤務体系等があげられるかと思います。
このエリアは

東京コントロールの「関東西」と「関東南A」2つのセクターの境界辺り。
エンルートチャートで見ても複雑で過密な空域であることが見て取れます。

真ん中の赤で囲まれたエリアは空自の訓練空域。
海面から高度6000フィートまでが民間機進入禁止となっています。

JR西日本の事故にもいえるのですが、起こってしまった事故に対しては、犯人探しをして誰かに責任を取らせることよりも、キッチリ対策を立てて絶対に同じ事故を再発させない体制を構築することのほうが重要だと思います。
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飛行機 | 日記
Posted at
2006/03/21 10:48:19