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Hassumのブログ一覧

2014年06月20日 イイね!

'13 Ford Mustang Shelby GT500



★★★★★★☆☆☆☆ 6/10

 安ッ!? いや安くはないが、スペックから考えれば安すぎる。イタリア製の600馬力オーバーといえばかるく3000万円を超えるのだから、いくら自動車大国アメリカと言えどこれは太っ腹すぎやしないか。エンジンは当企画で以前扱った「Ford GT」のそれを使用しており、400ccの排気量拡大と新しいスーパーチャージャーを得て、とてつもないパワーを発するに至った。スーパーチャージャーはあまり馴染みがないので、ブースト圧が9psiから14psiにアップされたと聞いてもピンとこないのだが、14psiは約0.965barである。機械式過給器でのことなので、ターボほど強力なブーストは得られないものの、ターボラグがないのはフィーリング派には重要な要素だろう。スーパーチャージャーは特有の機械音を発することが多く、このクルマの場合はド迫力のV8サウンドに重ねてその音も聞こえ、数あるアメリカンV8の中でも独特であるという。ただしバルブ駆動は伝統のOHVではなくDOHCで、その影響もあるかも知れない。スーパーチャージャーは、ベースとなった「Ford GT」から変更されていなければイートン社製リショルム式だが、先述のようにスペックは変更されている。元祖マッスルカーのシェイプは不変であるため、最高速を伸ばすにはパワーを上げるしかない。CFD(数値流体力学)によって空力性能も考慮はされているらしいが、そもそものカタチがコレであるから、限度はあるだろう。基本的なセッティングはサーキット向けと言ってよいもので、フロント6、リヤ4ポッドのブレンボ製ブレーキも、大径化して性能向上を図っている。トランスミッションは6速MTのみで、クラッチは軽く、扱いやすいそうだ。しかしそのお値段の代償か、車重は決して軽いものではない。もっとも、そのためのパワーでありブレンボだと思えば、車重=荷重でもあるので、しかも締め上げられたサスにハイグリップタイヤなら意外に軽快な挙動を示すかも知れない。ただしフロント19インチ、リヤ20インチの巨大タイヤを履く都合上、消耗品としてのタイヤ代は覚悟すべきである。サイズ(フロント265/40R19、リヤ285/35R20)からすると、一台分で25万円くらいだろうか。ちなみにシェルビーの名は入っているがフォード主導の下生産されたクルマで、なのにフォードジャパンでは取り扱っておらず、買うならASDN(American Super sport Dealer Network)経由となる。

◆ 4780×1877×1392(mm)
◆ about 1700kg
◆ 5.8L V8 DOHC Supercharged (662ps/6500rpm、87.2kgm/4000rpm)
◆ \7,580,000-
Posted at 2014/06/20 18:18:57 | コメント(0) | トラックバック(0) | スーパーカーの背比べ。 | 日記
2014年06月20日 イイね!

'14 Nissan GT-R NISMO



★★★★★★★☆☆☆ 7/10

 かつてGT-Rの容貌をイノシシだと酷評してしまったが、少し言い換えよう。和風っぽく。すなわちガンダムである。と言っても筆者はガンダムを観てないのであくまでイメージだ。宇宙戦艦ヤマトでもいいのだが、ヤマトはあくまで戦艦大和があってこそのもので、宇宙で意味があるのかよく分からない船体は少なくとも海の上では合理的で現実的で、残念なことに曲線だ。GT-Rもガンダムも、そこが少し違う。曲がったことの嫌いな直線番長なのである。いや、サーキットに行けば超速いけども、デザインは直線的なのだ。特徴的なヘッドライトは中身がLEDになったが、遠目にはよく分からない。ダクトがたくさんある。リヤウィングは一昔前だったら確実に車検落ちだが、今は大丈夫なのだろう。エンジンはモデルを重ねるごとにじわじわとパワーアップされ、現在は600馬力もある(ただしノーマルのGT-Rは550馬力)。GT-R発表当時は、485馬力「しか」なかったので、それに車重を掛け合わせるとサーキットであれだけ速いのが信じられない、魔法のクルマだった。でも今は600馬力「も」あるので、なるほどそりゃー速いよね、となってしまう。人間の感覚とはいい加減なものだ。全体的にエアロが派手になるのがNISMOバージョンの特徴(?)で、「高性能になりましたよ」的な主張も施されている。リヤディフューザーなどまさにガンダム。尖がって黒く塗りつぶされて、いかにも不気味で強そうである。パワーアップはGT3マシン用タービンを軸としてセットアップされたようだ。カーボン製部品を多用しているわりには、標準車と車重がほとんど変わらないのは不思議だ。オプションのチタンマフラーを装着すると、10kg減量できるらしい。ニュルブルクリンクで7分8秒を叩き出したパッケージもまたオプション設定とのこと。専用のホイールといい、相変わらず走り屋スタイルだが、海外ではこれが「日本的」であるらしい。ところで日産は2015年にル・マン24時間レースに復帰すると宣言し、LMP1クラスに「GT-R」の名で出場するのだそうだ。……ちょっと待て、R380から連綿と続いてきた「R」の系譜は? GT-「R」だからいいのか? そんなもんか? GT-Rはあくまでハコ車で、ツーリングカーの頂点というイメージで愛されてきたような気がするのだが、ついにプロトタイプになってしまうのか。なら市販車の方ももう少しカッコよくして欲しいところでもある。

◆ 4680×1895×1370(mm)
◆ 1720kg
◆ 3.8L V6 TwinTurbo (600ps/6800rpm、66.5kgm/3600-5600rpm)
◆ \15,444,000-
Posted at 2014/06/20 18:13:44 | コメント(1) | トラックバック(0) | スーパーカーの背比べ。 | 日記
2014年06月20日 イイね!

'12 Aston Martin Vantage S



★★★★★★★☆☆☆ 7/10

 全長はともかく全幅についてあまり常識的とは言えないスーパーカー群にあって、比較的良識あるスリーサイズのクルマである。ノーマル比で30kg軽量化されたボディを、10馬力上乗せされたパワーで走らせる。0-100km/hは4.5秒、最高速度は305km/hと発表されているが、ほぼ同じスペックのE92 M3の最高速が約280km/hと言われていることを考えると、そんなに出るのか?とも思う。空気抵抗の違いはもちろんあるだろうし、スペック上の差からしてもM3を上回るのは理解できるが、25km/hもの差は驚きだ。ゲイドン発のV8は、一般的なクロスプレーンクランクを使うので、M3のそれをもう少し低く唸らせたような音を発する。母国の自動車誌では「素晴らしい音」と絶賛されるも、少なくともフェラーリのような突き抜ける甲高さは無いし、またマセラティとも違う。どちらかというならAMG的だろう。ちなみにM3、マセラティ、AMGとも同じクロスプレーンクランクだ(フェラーリはフラットプレーンなので音の出方が根本的に違う)。アストンマーティンは社内に音響部門も設置するほど音の調律にこだわるメーカーだが、つまり彼らの理想は少なくともV8においてはラテンのそれとは違うということだろう。フロントフェイスは車格のわりに小ぶりなパーツをグリルに向かって寄せ集めたような雰囲気で、DB9のような堂々たる存在感とは少し趣を異にする。リヤも必要最小限にしか伸ばさないといった風体で、アストンマーティン的コンパクトスポーツのパッケージであろうか。小ぶりのダックテールはよく似合っており、伸びやかなシェイプにアクセントを与えている。クリアテールも良い。トランスミッションはシングルクラッチAMTのSport Shift IIで、トルコンATのタッチトロニックよりもやはりダイレクト感を重視していると思われる。ステアリングもベースよりクイックなギヤレシオになっていて、かなり俊敏な挙動の持ち主であるようだ。ただステアリングがクイックなだけで「軽快」だとするのはどうかとは思う。それならフィーリングが最悪でもフロントサスがグニャグニャでも、ステアリングギヤレシオだけ小さくすれば「軽快だ」ということになってしまうからだ。ステアリングをクイックにするには、躊躇なくそれを切り込めるリヤの安定性が必要である。そういう意味では、最新のフェラーリ458はクイックすぎると言われている。実はヴァンテージもベースグレードまでは「雨の日には緊張を強いられるピリピリした雰囲気」だったそうだが、この「S」ではそれが軽減されたそうだ。M3と違って二人しか乗れないが、車内の質感などはさすが高級車メーカー(BMWもそうだが)だけあって、価格の差をはっきり体現している。フロントオーバーハングは短いのでそれほど神経質にならなくても良いけども、リップスポイラーは高価なカーボン製だから、破損すると(心の)傷は大きくなりそうだ。

◆ 4385×1865×1260(mm)
◆ 1610kg
◆ 4.7L V8 DOHC (436ps/7200rpm、50.0kgm/5000rpm)
◆ \17,421,000-
Posted at 2014/06/20 18:11:27 | コメント(1) | トラックバック(0) | スーパーカーの背比べ。 | 日記
2014年06月18日 イイね!

'08 Ferrari 430 Scuderia



★★★★★★★★☆☆ 8/10

 F430は、正直に言ってあまり好きなスタイリングではない。一見して360のフェイスリフトにしか見えない顔、エンツォ譲りのリヤ。しかもエンジンは大幅に排気量アップして、弾けんばかりのV8フェラーリサウンドは少しくぐもってしまった。が、この430 Scuderiaでは、それらのマイナスを見事に払拭している。手法としては、F40に通じる硬派系だ。フロントのエアダクトを大胆に、リヤもまた大ナタを振るって、まあ多少強引ではあるけども、レーシングカーライクなものとなった。音もいい。モヒカンストライプはまあ好み次第だが、911 GT3のように「いらないから剥がして」とは言えないようだ。ステッカーではなく、塗装なのだという。いったいその自信はどこからくるのやら、相変わらずフェラーリは(顧客に)有無を言わせない。一方で、古くは308の3.0Lからコツコツと熟成されてきた4.3LのフラットプレーンV8は、ついに500+馬力クラブへの入会を果たした。トランスミッションもまた熟成されたシングルクラッチAMT、F1 SuperFast2である。変速時間は0.06秒。ただ、YouTubeなどで見る限り、シフトアップにはもはや瑕疵は見当たらないものの、シフトダウン時はブレーキの踏み加減によってか、なんだか躊躇いがちにクラッチを繋いでいるシーンが時々あるようだ。もっとも、そのときに修正舵をしていないので、姿勢には全く影響のないレベルなのだろう。F430は基本的に360のモデルチェンジなので、挙動は似ているそうである。すなわち良くも悪くもMRであり、ノーズの入りはとても良いが、コーナリングでは小さく回って直線的に加速する。ずーっとGをかけて高速コーナリング、というのは得意ではないのかも知れない。430 Scuderiaになってベースから一気に200kgほども軽量化され、リヤをスライドさせながらもトラクションをかけていけるようになった、とは言うが、やはりラップタイム勝負をするならスライドはしてほしくないところだろう。例によってニュルブルクリンクのラップタイムでは7分39秒。ライバルで言うとガヤルドLP570-4スーパーレジェーラが同タイムで、997後期GT3 RSよりも6秒落ちである。身近なこところでは富士スピードウェイで1分55秒のタイムを出した。これだと997後期のGT3 RSから1秒ちょっと落ちた程度で、サーキットそのものの長さを考えて信頼性のあるタイムと言える。ちなみに遮音材がかなり省かれているらしく、車内の騒々しさもまたGT3 RS並みとのこと。やはりスピードを追い求めると同じ地に行き着くのだなあ。

◆ 4512×1923×1199(mm)
◆ about 1260kg (dry)
◆ 4.3L V8 DOHC (510ps/8500rpm、48.0kgm/5250rpm)
◆ \30,261,000-
Posted at 2014/06/18 13:00:00 | コメント(1) | トラックバック(0) | スーパーカーの背比べ。 | 日記
2014年06月18日 イイね!

'07 Caparo T1



★★★★★★★★☆☆ 8/10

 なんだこのクルマは。いやいや、もう何を見ても驚くまい。かつてマクラーレンF1を作り上げた人々が「公道を走るF1(Formula 1)」をテーマに再びやってくれた。読みはカパロまたはキャパロ。彼らはどうしてもドライバーと同乗者を同列にはしたくないらしく、このマシンでも助手席は運転席の斜め後ろである。ものすごく狭そう……というか三面図を見る限り、どう見てもコクピットの幅は1mも無いのだが、二人乗りのF1マシンに比べれば少しはマシかも知れない。ちなみに晴れ用ウィンドシールドと雨用キャノピー(写真)は選択可能である。カーボン・アルミハニカム・モノコックを使い、トランスミッションはMMC製の6速シーケンシャル。エンジンはオールアルミのオリジナルで、リッター164馬力の超高回転型だ。0-100km/hは2.5秒、最高速はダウンフォースを小さくした設定で322km/hとのこと。最高速が意外に伸びないのは、やはり空気抵抗のせいだろう。もちろんそれは強大なダウンフォースの代償なわけで、見ても分かるし聞いても分かる、サーキットスペシャルなマシンだ。なのに公道仕様とトラック仕様が分けられていたりして、なんだか本末転倒な気もするが、さすが見た目は洗練されている。コスト重視のラディカルとはえらい違いだ。しかしそのラディカルSR8LM(これもサーキット専用のV8搭載マシン)には、少なくともベッドフォードのサーキットでは負けてしまった。こういうマシンとBMW M3やコンチネンタルGTが同じ土俵にいること自体、間違いなのだが、スーパーカーはスーパーカーである。強いて言えばCLK-GTRに近いか。SR8LMは購入に際してオーナー候補者がマシンを手懐けられる腕前かどうか、レーシングチームによって審査されるらしい。このマシンもまたそうした制度があった方が、不幸な事故を避けるためにも良いと思う。

◆ 4066×1990×1076(mm)
◆ 470kg (dry)
◆ 3.5L V8 DOHC (575bhp/10500rpm、42.9kgm/9000rpm)
◆ about \50,000,000-
Posted at 2014/06/18 12:50:34 | コメント(0) | トラックバック(0) | スーパーカーの背比べ。 | 日記

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「X3 車検の前に気付いたこと。 http://cvw.jp/b/1371471/47385612/
何シテル?   12/03 15:44
 皆さん、はじめまして。車、バイク、ついでに空の乗り物が大好きな、Hassumという者です。  専門職ではないので、皆さんのお役に立てるような情報を提供で...
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