影武者？のブログ一覧

背筋が凍りそうな思いをした。

昨夜・・・というか本日未明の話である。時計の針は0140を回った頃だったか・・・。

煙草が切れたので、近所のコンビニへ買いに行った時の出来事である。

店内へ入る前、駐車場で何やら不穏な動きがあったのは確認したが、すぐ出てくるからいいだろう

と、とりあえず買い物を済ませ、外へ出た時だった。

駐車場の端の方で、一台の国産VIP系セダンが停まっていた。フルスモークで大インチのアルミ、車

高調にギラギラエクステリア、今時のちょっとやんちゃ系の若者達が好む仕様だ。

20そこそことおぼしき男が二人、一人の少女を囲んで、何やら口論をしていた。

その少女は、今時のキャバ嬢真っ青な出で立ちだが、良く見るとあどけなさが残っている。


男共・・・『エエやんかあ～! ホラ。行こに!』

少女・・・『嫌って言うてるやん! もう帰るんやで・・・。』


月並みのナンパにしてはどうも穏やかではない。危ない・・・放っておけない・・・。

しかし相手は若い男二人。それにタッパもそこそこある。柔道はじめ、ひととおり武道は心得た拙者

だが、不安は大きかった。

しかし、他に人影は無い。ここで拙者が怖気づき、見て見ぬふりをしてやり過ごせば、その少女の前

途は、計り知れたものではない。

見ず知らずの人間だが、前途ある少女だ。この擦れたオヤジに少々の事があっても、それと引き換

えに、この子の前途が守られるのであれば・・・。


義を見て為さざるは勇無きなり・・・。『俺の町で勝手な真似は許さん!!』 そう自分に言い聞かせ、割っ

て入った。

拙者・・・『おお。今晩わ・・・。兄ちゃんら、この子嫌がっとるやん。止めたったらどうなん?』


男共・・・『ハァ!? 何やオッサン。出る幕ちゃうやろが。泣かしたろか?』


泣かしたろか・・・? この一言が効いた。アドレナリンが全身を駆け巡る。

拙者・・・『ほぉ～。そうか。エエか?お前らよう考えてから物言えや。オヤジが危険承知でお前らに物

言うとんじゃ。これがどういう意味か分かるか? 泣かしたろかやと? 上等じゃ。どっちが泣くか試して

みよか? ホラ、来いや・・・。』


もはや武力衝突は避けられないだろうと覚悟していたが、あっけない幕切れだった。

その男共は、何やらブツブツ言いながら、そのまま退散した。そして車に乗り走り出すや否や

大声で罵声を浴びせ、消えていった。　面と向かって言えばいいものを・・・。



少女・・・『ありがとうございました・・・。』

拙者・・・『礼はええけど、あんた20前やろ?ガキがウロチョロする時間とちゃうわ。ちょっとは考えやん

と、その内エライ目ェ遭うで。分かったらさっさと帰って寝な。』

『はい・・・。』



正直、少し怖かった。深夜のコンビニは危険だらけだ。平和大国日本の名前は、死語になりつつある・・・。

皆様も、深夜の外出には充分注意されたし・・・。