何でも作るさくるどが今回手掛けたのは「漬物石」
来たるハタハタ寿しシーズンに向けてくっそヘビーな重石が欲しかった
よくある市販の漬物石は、セメントをプラスチックでコーティングしたもの
野菜を漬けるにはいいけど、飯寿司を漬けるには軽すぎる
米から魚、野菜まで押し潰して中の空気が抜けきるまで圧迫する必要があるため、ある程度の量を漬けるなら10kgとかじゃ全然軽い
でも、市販の重石も15kgとかになるとすごくデカくなって、漬け樽も大きいの用意しないといけない
そんなにいっぱいは要らないのに、重石のサイズが合わない
それを解決するお話
まず買ってきたものは20cmステンレス鍋
これが外枠になる
漬物の汁に晒されるので、サビない清潔な材質であることが重要
んで用意したのが、鉛溶かす用のカセットコンロとか鉄鍋とか
前に釣りで使うメタルジグ自作たり、素潜りの時使うダイビングウェイト作ったりした時に使ったもの
そして鉛だ
漁師の特権?
要らない鉛はタダでたくさん手に入る
バケツ一杯分の鉛
一瞬、床に固定されてると思う程重い
上から下から加熱して溶かす
鉛の蒸気は有毒なのでマスクと換気が必要
あと、酸化して白くなった鉛(酸化鉛)も有毒らしい
できれば素手で触らないほうが良いらしい
さくるどはどれも気にしない
中古の鉛は不純物が多くてアクが出る
網杓子で掬うとキレイな鉛が鍋に残る
今まで何度もやってきた作業。慣れたもんだ
おたまで掬って、ステンレス鍋に移し替える
注ぐと一瞬で固まる
さすが鉛。おたまが重い
ステンレス鍋で直接溶かせば早そうだけど、鍋底が変色するし、鉛の重さにコンロが耐えきれないと思うので少しずつ移し替える方法でいく
鍋の容量は3.4L(満水)
鉛の比重は11ぐらいだから、鍋いっぱいの鉛で35kgは超える計算だ
ひたすら繰り返す
理屈上は当然の話だけど、ちょっと慣れない現象
溶けた鉛に、ステンレスのおたまが浮くんだよね
液体に金属が浮くって、なかなか見ることない
取っ手の位置を超えたら、取っ手を切除 → 切削跡をキレイに磨く
多分この位置に取っ手あると邪魔だし、何よりも「鍋感」を消したい
この時点でかなりの重さだ
作業がしづらい
上から数ミリ残して注がれた鉛
注げば一瞬で固まるため、平にはならない
バーナーで溶かせるような量でもない
でも大丈夫
モノタロウに発注した、ステンレス円形プレート
SUS304 厚さ2mm 外径205mmだ
これが鍋のフタとなる
ケガキして必要な位置にポンチ打って、穴あけ
正六角形の作図とかいつぶりだろうか
覚えてないけど適当にコンパス当てたら正解でした
ドリル刃が悲鳴を上げていたけど、注油しながらなんとか穴があいた
ダメかと思った
5mm穴が4箇所
6mm穴が6箇所
これが取っ手になる
もちろんステンレス製
裏からM5のネジで固定するタイプ
フタの裏には2度とアクセスできなくなる
一生外れないようにロックタイト塗ってギッチリ締めた
取っ手のネジが納まるスペースと、フタ固定用のネジ穴
ネジ穴は浅くていい
というか、ドリルの摩擦熱で鉛が溶けて刃が抜けなくなるので、これが精一杯
これ以上は力技でねじ込むしかない
あとは鉛の表面をバッコバコに叩いたり、高い部分はタガネで削ったりしてだいたい水平になるようにした
だいたい水平(
よく見りゃ全然傾いてるけど、こんなのどうしようもない
このままフタしてやる
コーキング剤をべっちょり盛る
上でも書いたが鉛は有害
漬物に使うなんて本来許されないものだから、防水加工は必須
外界と遮断するため、コーキング剤を十分に塗った上からフタ
コーチスクリューとかいうネジ
ステンレス製
鉛にねじ込むにはプラスネジじゃ到底無理だと想定してたため、六角レンチでガッツリ締められるものを探して用意していたんだ
あと、無骨な感じがゴツさの演出にもなる
ネジを締めるたびに、隙間やら穴からコーキング剤がはみ出してくる
かなりばっちぃが、これでいい
拭き取りながら締め付ける
これ以上はねじ切れるってぐらいまで締めたらおk
パーツクリーナーぶっ掛けてキレイに拭いてあげて完成だ
いつもお世話になってる体重計に乗せたら、34kg
目標値が35kgだったんだけど、まあこんなもんか
こんなもん で済まされないほどには重い
足広げて、胸張ってケツ突き出して(ウェイトリフティングの姿勢)、両手で持ち上げなきゃいけないぐらいには重い
主婦や腰の痛い人は使用不可だ
手持ちの鉛の在庫がゼロになった
製品名とか考えなきゃな
ラベル貼るのも良さそう
オールステンレス製 飯寿司ウェイト
〜ハタハタ寿しに、「これいっこ」
価格は、鉛調達の手間と材料費、製作工賃を加味して4万円となります
納期は1年程です
Posted at 2019/11/16 13:54:22 | |
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