997PDK試乗コメント
投稿日 : 2009年01月11日
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試乗車は997カレラの7速PDKです。
PASM、革のスポーツシート、シートヒーター、スポーツクロノパッケージ等のオプションが付いています。
エンジンもトランスミッションも全くの新設計。なのにコードネームは997のままです。内容はフルモデルチェンジに相当します。
走行距離5000kmに達していません。
試乗コースは鈴鹿サーキット周辺の比較的空いている道を走りました。
助手席に巨人を乗せていましたので重量ハンディありありですわ。
■エンジン
ポルシェも直噴です。私は空冷911どころか水冷の911も運転するのは今回が初めてです。
基本的にエンジンは新設計とのことですが私にはそんなことは分かりません。3.6Lの大排気量なのに十分にレスポンス良く軽やかに回ります。音や振動はまさに男っぽいです。そして速くて気持ちいい~~!
M3(E92)のときは速くてもここまで気持ちよくなかったです。あれはもはや優等生すぎてGT色が強いですね。
どっちが速いとか別問題でスポーツカーとスポーティーカーの違いです。(余計に分からない?)
しかし、M3は一台で全てを満たそうと思う方にはベストなクルマでもあります。乗りやすくて速くて楽しい。997も乗りやすくて速くて楽しいのですが、そのベクトルの方向がよりスポーツに向いているということです。
ただしM3の方が回したときの音は官能的です。
どっちにしてもボクスターの2.7で十分と思っている私には速すぎます。
■シャーシー
物凄くがっちりしています。まあ、今時のクルマで新車でミシミシいうようなのはないでしょうが、本当に剛性感があります。試乗車のサスペンションはPASMを装着しています。これはいいですね。ノーマルモードでの乗り心地はしなやかで普段乗りも十分できます。スポーツモードでは低速では少しゴツゴツですが飛ばすと丁度いいです。もっとガチガチになるのかと思いましたが、しなやかさを残しているのには感心しました。フラットなレーシングコースだと、もっと違いが分かるでしょうね。
ボクスター/ケイマンのハンドリングで驚きましたが911もすばらしいです。物凄く頭が軽いです。限界付近での挙動は味わいたくないですね。
■トランスミッション
今日のハイライトPDKです。
これ、本当に素晴らしいですね。シフトチェンジが賢いし早いです。早いというより変速したのが分からないです。オートモードでも全く問題ないです。VWゴルフのDSGのときも感動しましたが、さすがポルシェ、さらに良いできです。回転あわせも大げさではなく丁度いいです。ベビー猛牛はかなり大げさでした(^_^;)
ポルシェのMTはグニャグニャのシフトフィールが唯一の欠点だと思うのですが、これからはMTではなくPDKを選択すれば問題ないですね。FR車のMTの場合はシフト操作が楽しいのですがポルシェのMTは悲しくなります。これに関してはマツダのロードスターにも完敗です。
あとPDKのステアリング上のボタンですが、各誌で報じられているように引いてダウン、押してアップはどうしても馴染めないです。何度か回転計の針がレブリミットへ向かって跳ね上がるときがありました。
そうそう、ギヤ比の関係で2速でも速度は3桁になるのですが、3速から2速にマニュアル操作でダウンしたときにも、その3桁の速度にスムーズに変速しました。そのときの回転数は7000rpm付近だったと思います。凄いです。
■ブレーキ
PCCBでない標準ブレーキです。
今日は走りましたよ~~。ブレーキも十分酷使しました。やっと分かりましたポルシェのブレーキの素晴らしさ。ABSの効きが早くなったらしいのですが、今回もABSを効かせることができませんでした。それでも同乗者の頭は大きく前のめりになり、後部座席の鞄や上着は全て前方へすっ飛んでいます。ペダルはそれでもまだストロークを残していました。結局フルブレーキングできていなかったんですね(^_^;)
このブレーキをM3に付けたいですね。
■外装
ポルシェよ、お前もか!
ストップランプがLEDとなりました。時代の流れでしょうか。最近のドイツ車はこういうところのデザインもいいですね。昔はブレーキランプは“四角”に光るものだと決まっていました。理由をご存知ですか?濃霧の時にその角ばり具合で距離が分かるからです。角が丸く光れば少し距離があり、はっきりと見えるにつれ距離が近いということです。そういう意味では丸いランプの車は何も安全の事を考えていないということですね。BMWも最近は四角ではなくなりました。
ちょっと脱線しましたがどこから見ても911の綺麗なラインです。スバらしい!
サイドのCarrera文字が格好いいですね。
■内装
ボクスターも997も基本的に同じです。メーターパネルは3連と5連で全く違いますが雰囲気は同じです。BMWも基本的に3から7まで、ましてやMも同じような雰囲気です。
これは何故でしょう。その答えは簡単です。そのメーカーが最良と思っているポジション、形状、色などクラスによって変える方がおかしいからです。一番見やすいメータとはどういうものかと一度決めたらそれ以外は全て一番ではないことになります。国産車のように廉価版だからといってコンセプトを変えるのはナンセンスですね。
また脱線しましたが、先日のNew フェアレディZやGT-Rと比べるとやはりあれはおもちゃかなって思えます。
■その他
997は西からお日様が昇っても所有することは無いと思いますが、最新のリアルスポーツカーを体験できたのはかなりプラスであったと思います。本物を知ることは大事です。
後で思ったのですが、ハンドリングの素晴らしさは単に頭が軽いとかオンザレールとかいう次元ではなく、ロールの角度、ロールスピード、ステアリングの舵角に対する応答速度など、全てが人体に自然と融合しているように思います。どこにも違和感がありません。違和感が無いことが素晴らしいことだと新発見できました。
車両提供していただきました鈴鹿ポルシェ・センターのスタッフの皆様には心より感謝いたします。
関連ブログ
http://minkara.carview.co.jp/userid/139524/blog/11746878/
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可変式リアスポイラー。
自動で上がります。
ボタンでもこのように上がりますが、車内からは全く見えません。今日の試乗中は自動でずーっと上がりっ放しになっていたと思われます。
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巨人でもこのとおりヘッドクリアランスはあります。
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禁断の”PSM OFF”ボタンは押しませんでした。
Sports plusボタンでローンチコントロールスタートもできます。
やろうと思いましたが、操作方法が間違っていたのかうまくできませんでした。
オイルのアラームが発生していたからと勝手に思っております。
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スポーツクロノパッケージ。
このストップウオッチの使い方を聞かなかった・・・
でもコレを使っている人は居るのでしょうか?
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ちょっと馴れが必要な引いてダウン/押してアップのボタン。何度も押し間違った。でもPDKはそれを許容してくれました。スゴ!
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PDKのシフトレバーです。
最近のクルマではコレすら無いのもあります。
8
ミラーに写るこの膨らみがたまりません。
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