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ポルシェ オートモービルホールディングSEの監査役会は、フォルクスワーゲンAGの株式を追加取得し、出資率を50％以上に引き上げる計画を承認した。ポルシェ SEのCEOのDr.ヴェンデリン・ヴィーデキングは、「私たちが目指すのは、国際競争の厳しさが増す中、他社と伍していける、最強かつ最も革新的な自動車企業連合のひとつをつくり出すことです」と言明している。
周知のようにVWの本来の大株主はニーダーザクセン州だったが、同州はVW労働者の待遇がどうなるのか心配しているらしい。
VWは世界でも有数の労働者待遇重視企業だからなあ。
しかし、ポルシェがグループリーダーになるということは、アメリカやインドのはげたかファンドに買収される心配がなくなることも意味する。

普通株1株約150ユーロという現在の株価を基準に試算すると、追加の20％のVW株買
い増しに必要な資金はほぼ100億ユーロに達するという。ポルシェSEは当然ながら非公開株式会社で、その筆頭株主はF.ピエヒ。つまりポルシェ一族が、もともとVWを取り戻すという形とも言えるが、それにしてもポルシェ一族はとんでもないお金持ちだ。

企業としてもポルシェは超優良で、社員として入社するためには、何年も待機するのが当たり前というほどの人気があるらしい。
頂点に立つF.ピエヒは、古い日本家屋と日本庭園が大好きという変な爺さんだ。
もっとも、最近はさすがに歳で、息子のハンス･ピエヒに家督を譲ったらしい。

BMWも優良会社だが、ここの資本もクヴァント家という謎の南ドイツの財閥が握っている。ドイツはブランドを守るために案外こうしたスタイルが多いように思われる。