2012年02月21日
ネット上で本当に良く見かけられる論調として、
「日本でバカ高い輸入車を買う奴は大バカ」
というのがあります。
大抵は煽りだったり僻みだったりするんですが、素でそう思っている人が多いのも事実。
うーん、舶来製品が高いのは車だけじゃないのに何故槍玉にあげられるのでしょうか。
まずそれは置いておいて、日本で売られている輸入車は本当に高いのか、から考えます。
ええ、高いですね。ヨーロッパやアメリカのHPで価格を調べれば一目瞭然。
この時日本では売られていない超ベースグレードの価格を引き合いに出す残念な子もいますが、
ほぼ同じ仕様にしたとしても日本の方が大分割高です。
では何故割高になってしまうのか。
日本で売る為には日本で型式認定を受ける必要があります。
イギリスで売ってる右ハンドル車をそのまま持ってきたって車検に通りませんからね。
日本仕様に車を作り変えねばなりません。といっても最近なら灯火類程度?
細々としたマニュアルの日本語化などもありますが、後は排ガスチェックぐらいでしょうか。
日本仕様にする上で一番お金かかるのはナビ。工場で和製ナビを装備させるのは、めちゃくちゃお金かかります。
国産車だってメーカーオプションのナビはフルモデルチェンジでもしないと仕様が変わらないでしょ?
地図とかソフトアップデートはあるとして、ハードが変わる事はほとんどありません。
何故なら高くつくからです。数千万というレベルでは勿論ありません。一桁億でもありません。
モノにもよりますがそれ以上です。
なので国内の販売台数がそれ程見込めない車/メーカーの場合は、ナビはどうしても
ディーラーオプションになってしまいます。
オーディオが無いorオーディオだけの状態で日本に送って、日本でナビを取り付けるって奴ですね。
先日ジュリエッタはナビが残念と書きましたが、2dinパネル仕様を用意してくれてるだけありがたいと思わなきゃいけません。
後は輸送費ですね。関税はかかってませんが。
以上の総費用を日本での販売台数で割ってあげれば、少なくとも数十万高くなるのは自明の理。
ちなみにあんまり台数の出ていない輸出日本車をどうやって海外で安く売っているのか?ですが。
答えは簡単、赤字で販売してるんですね。外車メーカーは当然日本でそんな事しないので高くなります。
ディーラーのサービスとかも高い要因の1つになっているかも。
ポルシェの発表会とか凄いですよね、ホテル貸し切って高そうな記念品タダで配ったりとか。
とまぁ高くなる要素一杯、その上安くて便利で信頼性の高い日本車がひしめいてる市場に、
同じ土俵の車を持ってきたってまともな勝負ができるわけありませんよね。
なので外車メーカーは当然ブランド価値を付加した価格設定で売る、と。
アメリカでは400万で乗れる車も日本では600万、下手すれば700万とかです。
円高にモノを言わせて自分で輸入して業者に登録させれば安く乗れたりしますが、
下取りは鬼下がるわ保証はつかないわでリスク大。
で、輸入車を買ってる人は上記の理屈で割高なのを当然知ってて買っているわけです。
そこに本国ではあんなに安いのにわざわざ買うなんてバカと否定するのは
非常にナンセンスなのですが、どうしていなくならないのでしょうね。
割高度でいったら服飾製品の方がよっぽど割高なんですけど。
イタリアのスーツとか、日本で数十万のがヨーロッパセールで一桁万円で買えたりします。
日本では絶対にセールにならないブランドが、ですよ。
十数年前は、外車なんかより国産車の方が内装良くて装備も先進だった時代がありました。
でも今はなぁ。使い勝手重視の為に燃費や広さを極端に追求し過ぎて、デザインとか
質感を犠牲にしてる車がたくさん出てて、でも大抵の人は気にしないからたくさん売れてるわけで。
最初に戻りますが、やっぱり車は見た目の金額が大きいから槍玉に上がるんですかね。
贅沢に作られた国産車があったら、勿論検討対象に入るんだけどなぁ。
現状でいうとZとかGTRみたいな尖がり車と、何かを勘違いしているレクサスしかないというのが残念。
さーて文章書き殴って大分満足。
Posted at 2012/02/21 23:47:27 | |
長文 | クルマ