2016年08月22日
今イベントの口火を切るオイルレクチャーをしてくださるのはこの方、BPカストロールテクノロジーセンターでカスタマートレーニングマネジャーを務める大橋通人氏です。
最初はイベント定番の会社紹介から。この辺りは私が書くより
公式サイトに任せましょう。ぶっちゃけ文章量が多くなりすぎる(-_-;)
さて、皆様がエンジンオイルで気になることといえば、粘度でしょうか?フリクションの低減?エンジンの保護性能?添加剤についてでしょうか?それとも他の事?全部聞きたいですよね?

今イベントでは、モニターに提供される「カストロールEDGE」に焦点を当てながら、これらの疑問に丁寧な解説をいただきました。
まず、70年ほど前からあり、エンジンオイルに添加される摩耗防止剤として一般的なZnDTP。
これは世界で99%くらいのオイルに使われているそうです。
しかし、こいつは60~200℃くらいが効果を発揮する範囲であり、コールドスタート時には効果を発揮しません。
そこで、カストロールで使われたのが、2009年よりアメリカで1部特許を取った「チタンFST」と呼ばれる技術で、25℃以下の低温から効果を発揮することが確認されているそうです。また、温度が上がってくればZnDTPの効果も出てくるので、より一層保護性能が高まることになります。
しかし、間違えてはいけないのは、油膜が切れないことが前提だということです。
「エンジンの保護性能が高いオイルなんだから、5w-30が指定だけど、0w-20でも大丈夫でしょ?」というのは間違いであり、同じ粘度で比べた場合、エンジンの保護性能に約60%、油膜の耐久性に約30%のアドバンテージがある、というのがEDGEの売りとなっています。
余談として、CMで見たことがある方も居るかもしれませんが、登場するケーニヒゼグOne:1(1kg/hp)の指定オイルはイギリスで売っている、カストロールEDGE super car 10w-60となっています(国内未販売)。それだけぶっ飛んだ性能の車を支えるエンジンオイルということですね。
次に粘度の選択です。基本的にチューニングレベルの高いエンジンは粘度を指定より上げ、ヴィッツCupのようなエンジンをノーマルで使う場合は、レースであってもメーカー指定の粘度で大丈夫だそうです(安物オイルは除く)
粘度は高いほうが良いというのは間違っていませんが、高い粘度に比例して上がるエンジン保護性能と反比例して加速性能は下がってしまいます。その為、タイムを出すことを目的とするのであれば、ギリギリまで粘度を下げる事が肝要となってきます。
過去、ランエボ8でつくばを1分5秒台で周回している方に相談され、オイルの粘度を替えた(下げた)ことで1分3秒台が出るようになったそうです。
現在のSuperGTレクサスも0w-30クラスのオイルで走っているそうです。
また、エンジンを一番傷めるのはアイドリング時であり、チョイ乗りと渋滞なんかでブローバイが発生しエンジンオイルを悪くしてしまうので、注意が必要とのことでした。
ところで皆様はエンジンオイルを余らせていたり、長期在庫として抱えていたりしないでしょうか?
未開封の場合は、静置状態で2年間もつし、2年経っても振れば大丈夫だそうです。
開封済みのものは、蓋をしたうえで雨に濡れない直射日光の当たらない所に保管すれば1~2年はもつそうですよ。
しかし、カストロールEDGEをはじめとする、エステル系の化学合成オイルは水分が大敵。長期間(およそ1年?)エンジンに入れっぱなしで動かさないと、加水分解を起こしてバター状に固まってしまうことも……
さて、皆様はエンジンオイルの粘度は何℃を基準にされているかご存知でしょうか?これは国際的な取り決めにより、低温側が40℃、高温側が100℃となっています。つまり、非常に大雑把な言い方をすると5w-20と5w-40のオイルであれば、40℃の時の粘度は同じであり、0w-40と10w-40の100℃の時の粘度が同じということになります。このあたりのことについては非常にわかりやすく書かれている方が居ましたのでリンクさせて頂きます。Q400さま、ピンブールさま、不都合がありましたらご一報くださいませ。
エンジンオイルの交換時期について、一般ユーザーはエンジンオイルを目的に合わせて交換するのはなかなか難しいと思います。そこで大橋氏がお勧めされていた交換ポイントは、梅雨の前と冬の前です。
エンジンオイルは湿気が大敵。その為、湿度が高くなる梅雨の前に新油を入れて梅雨を乗り切ることが大切だそうです。
冬はエンジンオイルが冷えてしまい、コールドスタート時にエンジンが傷つきやすくなります。その為、新油を入れ、カストロールEDGEに添加されている、低温から効果を発揮する「チタンFST」でエンジンを守りましょう、とのことでした。
おっと、ターボエンジンの事を書き忘れていましたね。ターボエンジンに引っ付いているタービン(通称かたつむり)にもエンジンオイルは流れているわけなんですが、こいつは非常に曲者でして、エンジンオイルに対して非常に高い性能を要求してきます。走行中は非常に高熱になるのはもちろんのこと、停止時の冷却は自然放熱頼り。走行中にタービンを流れるエンジンオイルは200℃くらいまでの上昇で済むそうですが、走行後
すぐにエンジンを切ってしまうと、エンジンオイルが循環せずに、500℃以上になってしまいます。その為にターボタイマー等の製品があるんですが、ランエボのマグネシウム製ブレードを備えたタービンなんかは、なんと30分間のアフターアイドリングが必要なんだそうですよ?
また、アフターマーケットにおけるエンジンオイル添加剤についても興味深いお話が聞けました。ちょっと書くとまずい(過去にぶっちゃけた話をしたら脅迫電話があったそうな)かもしれないので、詳しく知りたい方はDMで聞いてください(笑)
鈴木亜久里氏トークショー編に続く
Posted at 2016/08/22 23:55:33 | |
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2016年08月22日
この日が来るのをどれだけ待ったことか!!
2016年8月20日、東京都港区赤坂
東京バーチャルサーキットで行われました
カストロール エッジ オイルマイスタープロジェクトによる
【東京バーチャルサーキットでのドライビング&オイルレクチャー】の体験記を書かせて頂きます。
自分でも写真を撮ってはいたんですが、あまり良い写真が撮れていなかったので、一部、当日取材に入られていたレスポンス様より画像を拝借させて頂いております。問題がありましたら消去致しますので、御容赦願います。
また、長文になると思いますので、皆様お付き合いを宜しくお願い致します。
事の起こりは7/21、Gmailに1通のメールが届いていました。
正直なところ、応募したことすら忘れており、最初はフィッシングメールかと疑ってましたwwwwww
カストロールの公式サイトにアクセスし、送信元のメールアドレスを確認したところ、公式からのメールだということが確認でき、パニクりながら大喜びしていたのは、みん友さんの知るところだと思います。
その後、シフト変更を渋る主任とのバトルを経て、何とか8/20の休みをもぎ取り、イベント当日を迎えることができました。
イベント当日は折悪く台風が迫っていたんですが、幸いにも小雨であり、ほとんど濡れる事無く開催場所の東京バーチャルサーキット(TVC)に到着できました。
今回のイベントの構成は、オイルレクチャー、鈴木亜久里氏トークショー、ドライビングシミュレーター体験、砂子塾長によるドラテク解説となっています。
オイルレクチャー編に続く。
Posted at 2016/08/22 21:52:03 | |
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