九州ツーリング 6日目 (宮崎-高千穂-大分発フェリー泊で翌朝神戸着)
連日の疲れが溜まってきたのか寝坊してしまった。
朝風呂が宿泊客専用で6時から8時までだったらしく起きたら時間が過ぎていたので入れなかった。
ツレは早起きして入ったらしい。
仕方なしにシャワーを浴びる。
窓からの景色を眺める。
大淀川は河口に近いのでかなりの川幅がある。
昨夜はここで花火を上げていた訳だが、今朝は何事もなかったかのような表情だ。
支度してチェックアウトして出発。
今日は大分から19:00出発のフェリーに間に合うようにしたい。
東国原知事で有名な宮崎県庁。タレント知事が観光資源になり、県を盛り上げる時代になったんだと思う。
B級グルメの元祖にくまきおにぎり発祥の店「にくまき本舗 宮崎一番街店(宮崎市橘通西)」で朝食がわりに「肉巻きおにぎり」を買う。
ここは店頭販売のみ。
以前、ノーマルを食べたので、今回はチーズ入りにする。
ご飯とお肉とタレにチーズが入るとさらに美味しい。
けっこう量があるが、宮崎の人はお酒の締めでも食べるらしい。
宮崎からR220を北上する。けっこうみんな熱い走りをする。
R10に入り高鍋を経由して日向市に入る。
ここで仕事のトラブルが発生したようなので、「道の駅 日向物産館(日向市大字幸脇)」に避難し、電話やメールのやる取りをするが、PHS(広島の立ちゴケで壊れたので新しくキーボード付きのを購入)の充電が無くなり、重いファイルの送受信が出来なくなってしまった。
道の駅のトイレで充電させてもらいながら送受信するが、Wi-Fiも入らないのでとても時間がかかった。
1時間半ほどで処理できたが、ツレには申し訳ないが待っててもらった。
延岡に寄ってから、五ヶ瀬川沿いの神話街道で高千穂峡に行きたかったが、時間をロスしたのでショートカットして向かう事に。
R388から北西に進み、K20から神話街道(R218)に入り快適な道を走る。
「高千穂峡(西臼杵郡高千穂町三田井御塩井)」に到着。
バイクの駐車場はけっこう奥の方までいける。
「高千穂峡(たかちほきょう)」は、神話にゆかりのある峡谷。
五ヶ瀬川の峡谷沿いに、約12万年前と約9万年前の2回、高温の軽石流(火砕流の一種)が噴出して固まったものが、五ヶ瀬川の侵食によって再びV字峡谷となっ
た峡谷だ。
80m~100mの断崖が7km続いている。
宮崎と鹿児島の県境にも高千穂峰があるが、ここら辺りは神話の宝庫だ。
日本の滝百選の一つである「真名井の滝」。
神話では、「天村雲命(あめのむらくものみこと)」という神が天孫降臨の際に、この地に水がなかったので水種を移し、天の真名井と名付けて湧水したらしい。
ボートに乗って近くまでいける。
水も空気もキレイで、神聖な気持ちになり、心が洗われるようだ。
高千穂峡からほど近い、「天岩戸神社(あまのいわとじんじゃ)西本宮」に行く。(西臼杵郡高千穂町岩戸)
ここは古事記や日本書紀に書かれた「天岩戸神話(あまのいわとしんわ)」を御神体として祀る神社。
東本宮もあり、そちらは「天照大神(アマテラスオオミカミ)」をお祀りしている。
「天照大神」は日本を作ったイザナギノミコトから生まれた皇室の祖神で、日本民族の総氏神。
川上には八百万の神(やおよろずのかみ)が集って相談をした天安河原(あまのやすかわら)がある。
神話では、太陽の神「天照大神」は弟の「素戔嗚命(スサノオノミコト)」のあまりにもひどい乱暴やイタズラに怒り、天岩戸(洞窟)に隠れてしまう。
太陽神が隠れたので世の中が真っ暗になり、食物が育たなくなり、病気になる人が増えたり大変なことがになる。
困った八百万の神々は天安河原に集まり相談して、天照大神に出てきてもらおうと天岩戸の前で色々な事を試すが天照大神は出てこない。
最期に、天鈿女命(あめのうずめのみこと)が招霊(おがたま)の木の枝を手に持ち舞をして、神々全員で楽しくで騒ぎ立てる。
すると、天照大神は「太陽の神である自分がいないから外は真っ暗で、みんな困ってるはずなのに、なぜ外ではみんな楽しそうに騒いでいるのだろう?」と不思議に思い、天岩戸の扉を少し開けて外を見る。
八百万の神々は「天照大神より美しく立派な神が来た」と騒いでいる理由を話し、「連れてくる」と言い、鏡で天照大神の顔を写す。
自分の顔だと分からなかった天照大神は、もう少しよく見てみようと扉を開いて体を乗り出す。
その時、思兼神(おもいかねのかみ)が天照大神の手を引き、岩の扉を手力男命(たぢからをのみこと)が開き、天照大神を天岩戸から出した。
そして、世の中が再び明るく平和な時代に戻った。と言う話だ。
暴れ者の須佐之男命は、その後反省し、出雲國(いずものくに=島根県)に行き、有名な「八俣大蛇(やまたのおろち)退治」をする。
その時、八岐大蛇の尻尾から出てきたのが三種の神器のうちの一つ「草薙の劔」らしい。
駐車場の横に天照大神の像がある。
天岩戸の扉を持ち上げる手力雄命の像。
ちなみに天岩戸の扉は長野県の戸隠山(とがくしやま)へ投げたらしい。
時間がせまって来たので大分港を目指す。
ナビでは高千穂峡からK7高千穂線、で尾平峠を越えて大分に行けと出ている。
到着予定は出港の10分前だ。受付や乗船を考えると30分前には着きたいので、ちょっと急がないとマズイ。
しかし、ナビは到着時間の設定が甘い。
おそらく一般道は時速30kmで設定されてるようだ。(高速は80km/hっぽい)
なので、いつものツーリングではかなり短縮できて余裕をもって到着できる。
特に高速などでは30分とか、ロングだと1時間近く大幅に短縮できたりすることもある。
今回の尾平峠越えは信号が全然無いので、そこそこのペースで行けばナビの時間も相当短縮されて余裕だろうと思っていた。
しかし、この尾平越の道がとにかくキツイ!
未舗装の険しい林道や朽ちかけた旧道ではないが、勾配はキツイし、道は狭いし、急カーブは連続で、なにより道程の長さが半端じゃない。ずーっと峠!
たまぁ〜に、2車線道路や走りやすい直線もあるが、ほとんどが低速コーナーばかりで、ストップ&ゴーと、S字の連続で、まるで公道でジムカーナをしてるようだ。
ミラーで後ろのツレを見るとかなりきつそうだ。
ジレラGP800はスクーターなので、ブレーキも左右の手だし、下り坂のハードブレーキングでも足に体重をかけられるので、腕はそんなに疲れない。
しかしツレのZRX1100だと、ギアチェンジもマメにしなければならないだろうし、ハードブレーキングでは相当、腕に荷重がかかってしまうだろう。
少しペースを落としてあげたいところなのだが、かなり前に尾平峠を越えて大分県の豊後大野市に入り、全行程の半分ほど走っているのにナビの到着予定時刻が変わらない。
つまり全然短縮できてないのだ。
これはマズイ!と本気で焦りだす。
船が出てしまったら自走だけで東京まで帰らなければならなくなる。
ツレには「頑張ってくれよ」と心で声援を送り、大汗をかきながらペースを上げて峠を走る。
しかしK46に入る手前K410との分岐辺りから道もだいぶスムーズになって、ナビの到着予定時刻がみるみる早くなってきた。
結果、GSで給油の時間も取れて、ちょうど30分前に到着した。
ツレは、自分のペースが速いのを見て、出港に間に合わないから急いでるんだな、と理解はしていたが、腕が持ちそうもなくて何度かあきらめそうになったそうだ。
2人とも久しぶりに頑張って走ってしまった。
事故がなかったから良かったが、次回からは余裕を持ってスケジュールを組もうと誓う(毎回思うが・・・)。
フェリーターミナルでお酒と大分のおつまみを買い込み乗船。
ひとっ風呂浴びてから宴会開始。
以前、大分に来た時に「とり天(鳥の唐揚げじゃなく天ぷら)」が美味しかったので、土産用のを買ったが、固くて旨くなかった。
マグカップが写っているが、やはりビールは缶から直よりコップで飲んだ方が旨い(口に量が入る)ので、ロングツーリングやキャンプツー、BBQツーではいつもマグカップ携帯している。
保温性があるので、ビールも冷えにくく、名水のわき水なども冷えたまま飲める。もちろん温かいものもだ。
2つあるのだが、取っ手の所にカラビナを付けていて、荷物になりそうな時はバッグやバイクに引っかけたりできるので便利だ。
ジレラGP800はメットインの中がとて熱くなる。
それは90度のV型ツインエンジンが足下とシート下にあるからなのだが、夏などは冷えたペットボトルを入れておくとすぐお湯になる。
そこにETCが入っているのでよく壊れないなと思う。
機会があったら遮熱シートを貼ってみようかとも思った。
逆に冬は重宝するが、メットインの後ろ側はリアタイヤのカバー部分なので、こちら側にお弁当とかを置いても温かくはならない。
メットインのエンジン側に保温庫とまではいかないがドリンクホルダーが付いてたら嬉しい。
ツレがよくふくらはぎ周りが熱いと言っている。
確かにZRX1100のエンジンはむき出しだからコタツを足で挟んでるようなものだ。
このエンジンにも空いてるスペースがあるので、缶コーヒーとか入れる場所を作ればいいのにと思う。
俺もツレもコーヒーは飲まないが、走ってる間に加温・保温してくれるスペースがあると冬は嬉しい。
気落ち良く酔ったところで、甲板に出る。
月がとてもキレイだったので、こりもせず撮影する。
花火モードでカメラを置いて、タイマーで撮ると多少キレイに取れるので撮ってみる。
ゲームスペースで家族連れの子供と仲良くなり一緒にゲームをしたりする。
子供が就寝で帰った後、酔ったツレは船内のパチンコに興じる。
しまなみ海道が見えてきたので撮影してみるが、置いて撮るのは多少いいが、手持ちではやはりダメだ。
風呂に入って、部屋に戻り就寝。
今回は4人部屋の個室?に2人だけなので気兼ねしなくていい。
洗面台もあるので歯を磨きにトイレの方まで行かなくてもいいのも嬉しい。
やはり船旅は旅情があっていいなと思う。
8/23(月)250km
宮崎→高千穂峡→大分
フェリーさんふらわー 大分19:00発 翌朝06:20神戸着