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2008年09月15日 イイね!

サスペンション交換を考える⑩

【ツインチューブ型】

オイルダンパーの基本はツインチューブ型。

まずこれを使いこなし、最良の動質を実現する。

その先で初めてその限界や改良点が見えてくるはずである。

タイヤが路面を踏み、その凹凸や粗さの変化による刺激を受けて脚全体がきれいに伸縮する。

あるいは舵を動かしてタイヤが横力を発生し、その瞬間から車体がロールを始める。

あるいはまたブレーキングでピッチングが起こる。

こうした走りの中の様々な動き、その始まりで起こるサスペンションストロークはまず縮み側、という状況が過半を占める。

ここではまずボトムバルブがメインで動く。

伸び側はピストン側が主役。

こうして複数のステージで減衰力を生むのでその組み合わせで幅広い特性を作れることが、このレイアウトの何よりの長所。

加えてモノチューブ型と比べてオイルに働く圧力が低く、それゆえにシール類をきつく締める必要が薄く、したがってフリクションを小さくすることができ、良路で重要な微小ストロークの作動性が良く、減衰力の立ち上がりと合わせていわゆる「ビギニング」のデリカシーが作りやすい。

こうした特質から、、一般の道路で幅広い使い方をされる自動車(トラック、バス等)にとっても、適応性の高いダンパーメカニズムだといえるのである。

一方で瞬間的に大きな入力を受けたときに、オイルがその移動経路を抜ける限界を超えると、一気に動きが硬くなる。

縮みから伸びへの折り返し点で、各室の圧力差が小さいため、作動=減衰力発生が甘くなりがち、といった弱点もあるが、一般的には欠点とはなりにくい。

むしろ良い意味で「いい加減」なのである。

別の観点からは長い期間、大量に作られ使われてきたがゆえの技術蓄積がたっぷりあることも利点のひとつ。

だたし昨今の日本ではその適用が「コストダウン」に極端に偏していることが問題。

「普通の」ツインチューブ型であっても、まずはサイズを適切に選び、各部の構造や素材を緻密に選び、加工のレベルを高めて、精度の高いものを作る。

そのためのコストアップはさしたるものではないはずだが、クルマの動質の向上は初心者にも、また同乗するだけの人にも、明らかに体感されるものになる。

たとえばプジョーの自社製ダンパーに見るように、既存の定石から一歩踏み出しさえすれば、ツインチューブダンパーの資質を引き上げる方策はまだまだ色々あり、しかもそれを安定した工業製品として入手できるはずなのである。


Posted at 2008/09/15 20:37:52 | コメント(0) | トラックバック(0) | クルマ

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