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2008年09月16日 イイね!

サスペンション交換を考える⑪

【モノチューブ・高圧ガス封入型】

自動車用オイルダンパーの基本構造を変えないかぎり、伸縮の動きによるピストンロッドの容積変化分が生ずる。

ここでガスの圧縮性を利用する。

つまりシリンダーの中に高圧のガスを封入し、ピストンロッドの出入りに対して圧縮・膨張させることで容積変化を吸収するのがモノチューブ・高圧ガス封入型である。

具体的にはシリンダー内にフリーピストンを組み込んでオイルとガスを仕切り、伸縮時にはこれが動いてオイル+ピストンロッドとガスの容積のバランスを取る、という構造。

したがってリザーバー室は不要となり、シリンダーが一重の筒となるのでモノチューブ型という。

同じ寸法の中ではシリンダー径が広がること、オイル温度が上がる状況では放熱性の良さがメリットに数えられる。

一方、高圧(10MPa前後)のガスを封じ込め、その圧力が当然ながらオイルにも常に作用するわけで、各部のシールはツインチューブ型よりも格段にタイトになり、フリクションは増える。

さらに伸びだけでなく縮み側でも減衰力はピストン部で作ることになり、縮み側の上側室へのオイル移動と減衰力発生を同時に行わなければならない。

こうした特質から、どうしても動き始め、微小ストローク域では動きにくさ、脚の硬さが現れがちである。

逆に圧力が加わっているので、大きな動きの中や、伸びから縮みへの折り返し時には減衰力を正確に出しやすい。

またピストン+ピストンロッドに作用する圧力は押し出す力となって現れる。

つまり単体ではフリーな状態にするとリバウンドストッパーに当たるところまでロッドは伸びて出てくるのである。

このガス反力(ガス圧力×ロッド断面積)はサスペンションに組み込んだ状態では主バネのバネ定数を下げて1G状態でつり合わせることができるのだが。

作動室内にガスの圧縮性が存在するため、瞬間的な大入力に対してはそのショックを吸収できる、という面もある。

しかし逆に見れば、正確な作動と減衰を得るためには、封入ガス圧を落としてはならない。

縮み側ストロークでガスが縮み、シリンダー内に空隙が生ずるからである。

つまりモノチューブ型はツインチューブ型に対して全てにおいて上位に位置するメカニズムではなく、ある領域、状況での作動の正確さ、安定性に優れる、という存在である。

すなわちそれをどう使いこなすのかは、いうならば「適材適所」であって、すべてのクルマと使用環境に適するとは考えないほうが良い。
Posted at 2008/09/16 23:00:41 | コメント(0) | トラックバック(0) | クルマ

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