【CWアウトランダーのPMは凄すぎる】
ここ5年は忙しい方で放置気味だったので、毎週実家に行っては本気で掃除をしています。
そこで出てきたのが『一番最初のアウトランダーカタログ』。裏面の発行年月を見るとまさかの15年前!!でした。私はそれから5年後に買っているので、車としては末期な方を選んだと言えるでしょう。
それでも古臭さを今でも感じないし、拡張性の高さ、センスの良さは10年経過しても不満がありません。
最近勉強の一つで開発について調べる事が多いのですが、車の開発も結局は人がやることで、大いにPM(≒開発責任者)の調整能力に寄るところが大きいそうです。様々な情報や、内部の技術、将来性などを綺麗に選択し整えて、最後に出来上がるのが一台の作品。
いくら社内に技術があっても、その人がストーリーを描いて調整しきれなければ、当然出来上がった製品はガチャガチャとした、バランスの崩れた作品になる訳です。おまけにそれを実行しだすのは出来上がる5年前。5年も前から未来のさらにその先の未来を考えるのは至難の技です。
きっと最初のアウトランダーを作り上げた人は、面白さを描ける人で、勇気があるチャレンジャーだったのだと思います。
18インチタイヤ、インフォメーションディスプレイ、アルミルーフ、分割リアゲート、純正タワーバー・・・どれをとっても15年-20年前に一般的ではありませんでした。(今でもスゴイ組み合わせ!)。
そもそもSUVすらほとんど無い中で、それを綺麗に組み合わせ、新しいジャンル「スポーツSUV」を造ったのは、アップルのジョブズ氏とやってる事は同じ。
消費者アンケートなんてとっても、上記のアイディアは絶対にできてません。PMの頭の中で空想レベルの未来を描けていないと、実現しない事がよく分かります。
※アウトランダーと同年代のデリカD5、ギャラン系、売られなかったディアマンテ、iはデザインの基本造形が統一されている。つまり1車種だけでなく、同時並行で5車種頭で考えたというのも凄まじいこと。。。
では今の三菱にそれが出来るかと聞かれれば、どうにも怪しいところ。
技術力も、製造能力もそれ自体は素晴らしく見えます。しかしバラバラで統一感がありません。技術を持っていても、その表現が思いっきり下手くそです。特にデザインは・・・・。
消費者や他社に合わせた結果、押しの強いダイナミックシールドが登場しましたが、既に周回遅れになりつつあります。
新型ハリアーもFITも、アリアも、新型車は全て極度なオラオラデザインをやめて、むしろCW型のような落ち着いたラインに戻りました。つまり他社は4−5年前には未来を見て、そのデザインが流行らなくなる事に気がついていたのです。
三菱には研究開発費が無いとか、マシコ氏が最悪とか色々と言われていますが、どうも
有能なPMが不在だからダメなんじゃないか?という推測が出てきました。
今の三菱開発は日産から来た人(特にデザイン部分?)が引っ張っているそうですが、その人は消費者の現在の声は聞けても『未来を描ける人ではない』のかもしれませんね。悪く言えば、古くさい、柔らかく言えば、現状適合で精一杯な印象です。
私もそうですが、一生懸命仕事をするだけでは認めてもらえないことなんて沢山あります。素直に良く無いところは補正していける空気になると良いのですが。
8月には新型のアウトランダーが登場するとの噂ですが、むしろ日産がメインになった事で「整う」のではないかという期待があります。少なくとも出す出す詐欺はなくなるし、ユーザーを裏切る可能性は減るでしょう。
(スケジュールを守るのもPMの重要な仕事なので・・・)
三菱の技術力を、調整能力・デザイン能力に優れる(であろう)今の日産に「代わりに表現してもらう」というのは大いにありな方法です。
結局ローグにジレットの5枚刃を足したようなオラオラデザインになるんでしょうが笑、どうせならアリア寄りのデザインにして欲しかったなあ〜と思います。ジレットを見て「あれ嫌い・怖い」と言う女性が非常に多いので・・・。
アリアのデザインでPHEV(レンジエクステンダーとか)の廉価モデルがあったら、即買い、予約したのですが・・・、まあ三菱にそんな未来は描けないでしょうね。
元々居た人たちはどうしてしまったのか?良い人材ほど辞めると言いますので、本当にそうなのかも・・・。仕事は人次第です。
Posted at 2020/07/18 02:36:38 | |
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