思い返せば、2011年の東京モーターショー。
海外メーカーが並ぶブースを前に、当時まだ社会人1年目だった僕は、
「いつかこんな素晴らしい車に乗ってみたいなぁ。」
と、どのメーカーが好きなわけでもなかったが、ただ漠然と眺めていました。
ふと立ち寄ったランドローバーブース。
ターンテーブルの上で回る一台の赤いクルマ。
これまで見たこともないカタチに、他とは全く異なる唯一無二のその存在感。
そのクルマをみた瞬間に、「これに乗る。」と決意しました。
2012年3月直前。
ディーラーで仮注文を終え、安堵したのもつかの間、
そこから長い長い納車待ちの日々が始まりました。
まだ日本にほとんど情報もなく、悶々とする日々。
当時みんカラは登録したてでしたが、どうやら同じ思いで不安な日々を過ごしている方はたくさんいるみたい。
なんとかできないものか。
そんな時にふと立ち上げたのが、「Evoque club Japan」の始まりです。
あれから早8年。
たくさんの素晴らしい出会いがあり、また皆様からの多大なる愛情の中で、
漆黒号はひとつの区切りを迎えることになりました。
皆様には急な展開だったと思いますが、僕自身も少しこの流れに驚いております。
その転機になったのが、昨年末に家族で出かけていた時に暇を持て余して立ち寄ったとあるカスタムショップでした。
そこに並ぶあるクルマの後部座席で、漆黒号の時には見せないような笑顔ではしゃぐ息子。
「今の家族に必要なのはこのクルマだ。」
と考える自分がそこにはいました。
8年前なら絶対に考えもしなかった。
クルマは単なる移動手段にすぎないかもしれません。
しかし、「何で移動するか」よりも「その中で誰とどう過ごすか」「移動した先でどう過ごすか」
という考えが日に日に、急速に大きくなっていきました。
11月に3度目の車検を通し、まだまだ乗るつもりでいた漆黒号。
でも、人生本当に何があるか分かりません。
タイミング。
これを書いている漆黒家のガレージにはもう愛する漆黒号の姿はありません。
タイミング。
本当に運よく、漆黒号はとても大切にしてくださる方に受け継ぐことができそうです。
またECJで会えるかも。
それまで少しの間、サヨナラかな。
元気で頑張れよ。
僕の人生の7年強を明るく彩ってくれた漆黒号。
90,451キロのありがとう。
Posted at 2020/02/03 22:38:56 | |
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Range Rover Evoque | クルマ