先日、
まいまい京都さんのイベントである
「【見仏】エキゾチック!そのまんま中国、黄檗山 萬福へ」に参加して来ました。
JR黄檗(おうばく)駅に集合との事でしたのでちょっと早めに現地入りしまして、黄檗と言えば泣く子も黙る天下の「たまき亭」へ。ここのチャレンジ精神旺盛なパンは本当美味しい。
色々買いました。その一部〜。
そんなこんなで集合場所のJR黄檗駅へ。早めに来たつもりが大部分の人がもう集まっていました。
昼から晴れると予報では言っていたけどなんだか怪しげな雲行き・・・。
駅から歩いて数分の処に黄檗山萬福寺(おうばくさん まんぷくじ)はあります。
今日のガイドもKBS京都などでおなじみの
政田マリさん。来月結婚されるご予定で
左薬指には結婚指輪がキラリ☆
ということで早速、まいまい京都、萬福寺コース スタート!
一般的にはあまり知られていないですけれど、この黄檗辺りは日本の歴史を語る上でもかなり大きな影響を与えた場所であります。萬福寺自体は京都の数多の寺院の中でも歴史の浅いお寺となります(1679年完成)。
しかし萬福寺が出来る前からお茶(宇治茶)の歴史を語る上では欠かせない場所でなのです。
鎌倉時代初期に臨済宗の開祖である栄西(えいざい)さんが中国からお茶の種を持ち帰ります。
禅(鎌倉時代は禅の時代ですね!)を栄西さんに学んでいた明恵(みょうえ)さんは将来有望と見られたのでしょう、その持ち帰ったお茶の種を譲り受け京都の栂尾(とがのお 今の高山寺があるあたり)とこの付近に大規模な茶園を作ります。黄檗山萬福寺の総門前にひっそりとその記念碑が建てられていました。
さあ、まずは萬福寺総門です。すでに異国情緒が。
瓦屋根の中央部分を高く、左右の部分を低く、段差があります。
そして門の前には「第39回月見の煎茶会」の日であることが書かれています。全日本煎茶道連盟に加盟する8流派が境内各所に茶席を設ける行事だそうです。だから着物の綺麗なおねえさん達が沢山、普段は比較的空いている場所なのですがこの日は混雑していました。
なぜ禅宗なのに煎茶なの?普通は抹茶ですよね???それはしっかり本日学びました。
このあたりがガイドツアーの魅力ですね。
萬福寺は日本から度重なるラブコールを送られ海を越えて20人もの弟子を伴い中国からやって来た隠元隆琦(いんげんりゅうき)さんが開祖。中国では既に高名な僧であった隠元さんはまず長崎の興福寺でしばらく過ごし(当時の幕府は鎖国真っ最中!)、その後大阪高槻市の普門寺に移ります。当初3年の赴任ということで中国の弟子たちには伝えて来日したのですが、あまりの人気ぶりに幕府が説得に励み、徳川家綱が天皇家保有の土地(山城国宇治)を与えられ寺を建てる許可をもらい、故郷中国福建省の寺と同名の黄檗山萬福寺を建て、最終的に日本で生涯を送る事を決意することとなります。鎖国していた当時の情勢を考えると本当スゴい人だったんだなあと実感出来ますね。
この隠元さんは先にも書きましたように多大な影響を日本に及ぼす事となります。
インゲン豆や明朝体、スイカ、レンコン、木魚、煎茶道(現在も全日本煎茶道連盟の事務局はここ)などなど・・・数えると切りが有りません。
総門の屋根にはしゃちほこ??
いやいや、ちがいます。
摩伽羅(まから)という架空の生き物です。

摩伽羅はガンジス河の女神の乗り物で、四本足が生えています。
アジアの寺院では、聖域結界となる入り口の門・屋根・仏像等の装飾に使われています。
そして萬福寺は全体を「龍」に見立てており、この総門は龍の口を表しています。
それなら目はどこ?? 龍の目は総門の向かいの道路を挟んだ所に2つあります。
龍目井といわれており、
こんな感じでひっそり配置されていました。
まだ萬福寺の中に入っていないのですけど、すでに「お腹いっぱい」な感じです。
マリさんのガイドは仏像までなかなかたどり着けないのであります(笑)。
そしてやっと三門まで来ました。
三門の横には江戸時代の女流俳人・田上菊舎(きくしゃ)さんの唄が。
〜山門を 出れば日本ぞ 茶摘み唄〜
菊舎さんは萬福寺を参拝中、中国に旅に来たと思ったのでしょう。中国にどっぷり浸かって満足げに門を出たとたん、茶摘み唄が聞こえて来て、そうだここは日本だったんだわ・・・とがっくり(?)な気持ちを詠んだ唄です。
見ているとこの三門も特徴が有りますね。
屋根中央には宝珠が。
門に掛けられた額「萬福寺」
さらに上に掛けられた「黄檗山」。 共に隠元さんの書だそうです。
門の上に額、それぞれの柱に掛けられている縦型の額、つまり聯額(れんがく)が中国式寺院の特徴。
まさしく萬福寺は中国のまんまなのです。
さあ、ここから本格的に中を楽しむ事にしましょう。
三門前にはここが厳しい「禅修行」の場所である事がはっきりと書かれています。
酔っぱらいや臭い人、おふざけはだめですよ。
ちなみに、競輪選手がレースで度重なるルール違反を起こした場合、この黄檗山萬福寺に送られ一週間程修行させられるのは有名な話です(お寺行き)。
長くなるので、その2に続きます。
※
まいまい京都、とは・・・
まいまいとは?「うろうろする」という京ことば。
京都の住民がガイドする、京都のまち歩きイベントです。
呉服屋店主、植木屋の親方、京町家大工の棟梁、お坊さん、神主さん、
花街のお姐さん、占い師、きのこライター、鉄ちゃん、廃河川マニア、
主婦、学生、妖怪の子孫、京都大好き外国人など、バラエティに富んだガイドたち。
参加費は1,500円から。
各1.5~3kmのコースを、2~3時間かけて、少人数でじっくり堪能します。
京都のまち歩きを、いっしょに楽しみましょう。(公式サイトから紹介文をお借り致しました)
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Posted at 2012/10/07 19:45:40 | |
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