昨日の「ボルボ V40 T4 SE」「ボルボ V40クロスカントリー T5 AWD」に引き続き…、今日はメルセデス3本!試乗コースは六本木にある「メルセデスベンツコネクション」周辺の都内です。
メルセデス・ベンツ GL63AMG
免許証を取ってから約10年間で270車種ほど試乗したようですが、僕の記憶の限り今回のクルマが今まででもっとも大きいクルマだろうと思います。メルセデスの最上級SUV、「GL」の中でも、AMG仕様の「GL63AMG」に試乗しました。
1,750万円に、北欧高級オーディオメーカー「バング&オルフセン」のオーディオシステムがオプションで装備されていたので+70万円で1,820万円と、これまた価格も今まで乗ったクルマで一番高かったものを更新しました。
全長は5,145mm、全幅1,980mm、全高1,850mmという日本には全くそぐわないサイズに、V型8気筒5.5Lエンジンにツインターボで過給をして、最高出力557馬力、最大トルク77.5kgmを発生するという、日本のどこでどうすればこのクルマを気持ちよく乗れるのか…、とりあえず乗せてもらいました。それもこのクルマは左ハンドルです。駆動方式はもちろん4輪駆動です。
まず何よりの第一印象は、とにかく大きすぎること。全長が5mを超えて、全幅がほぼ2mというサイズに左ハンドル。都内では乗りにくいこの上ありません。
しかし、走り始めると感心するのはどんな大きなクルマであろうと、走りはやっぱり「メルセデス」であること。ごく普通のセダンのメルセデスに乗っている印象と共通の味を味わえるのは本当に感心させられます。
乗り味は本当にしなやかで、疲れ知らず。実に気持ちよく走り抜けます。
それもコーナーでは油圧制御されるスタビライザーがセンサーをもとに働きを変えて、ロールを低減させるそうです。なるほど、こんな背の高いクルマでもコーナーでロールが少ないわけです。
557馬力のモンスターエンジンですが、このサイズです。2.62トンも車重があります。ですから、スポーツカーのようにカッ飛びはしないかと思いましたが、どうしてどうしてカッ飛びました。
557馬力で、2,000回転から77.5kgmものトルクを発生するのですから当たり前ですか…。
しかしこんなやつにもかかわらずアイドリングストップが採用されており、信号待ちからの再始動は大変スムーズにかかりました。
また、ディストロニックプラスという今話題の自動ブレーキも試してみましたが、追従モードにしておけば、日本の自動車メーカーのもの同様にスムーズに自動で停止をしました。
ブレーキは一度停止してから、ブレーキを再度強く踏むことでホールド機能が作動し、ブレーキペダルから足を離しても止まりっぱなしになっています。再発進する場合は再度アクセルペダルを踏むだけ。どんどん人間は怠けてしまっていいのだろうかという疑問がわかなくはないですが、しかし確かに便利なものではあります。
メルセデスのエアサスペンションは本当に快適で気持ちよく、いつも乗るたびに感心します。
とても都内でこのパワーを使い切る、場面も場所もありませんでしたが、アクセルを強く踏んでやるとV8らしい独特のエンジン音が響き、すっ飛んで行ってしまいます。踏めば音を聞かせ、静かに乗れば静かに走れるクルマでした。
スライディングルーフは前後についていて、大きく開口しますし、2,000万円もするのですから、乗っていて快適なのは当たり前と言ってもイイでしょう。クルマとしての性能は文句をつけるところがあるわけがありません。
でも、何度も言いますがこのクルマをどこで、どんなふうに乗るのでしょう。ハンドル位置も左しか用意されていません。北海道のような広大な敷地で、高速道路をクルージングするくらいでしょうか。といっても、日本の道路では法律上100km/hしか出せないわけですから、どうしようもありませんが…。
メルセデス・ベンツ A250シュポルト
日本でも話題になっている、新型Aクラスですが、今回乗ったのは最上級モデルで420万円のクルマです。スポーティなグレードで少し、ノーマルとは性格が違うのは前提条件として思っていてください。
Aクラスは何度か触れたり、乗っかったりしたことはありましたが試乗したのは初めてです。
まず乗り込んでみて感じるのは、インテリア、特にインパネのデザインがどうももう一つな印象で、ちょっと上質感に欠けます。それにモニターも後付したようなレイアウトで、どうもゴチャゴチャしているようなところが気になります。
それで走り始めてみると、また頭の中に「?」マークがよぎります。サスペンションの味付けが、ゴツゴツさを感じさせる硬さなのです。メルセデスならば、もっと硬さの中にもしなやかさを感じられるあの気持ちよさがありません。街をタウンスピードで走っていると少し、ゴツゴツ感が気になります。
トランスミッションは7速のデュアルクラッチトランスミッションで、この変速の滑らかさはさすが。さらに、低いギアへ入れたときにはちゃんと空ぶかしをし、滑らかにつなぐところもなかなかです。
エンジンは2.0Lの直4。それにターボで過給したエンジンです。
最近のヨーロッパのターボ車同様、低回転から太いトルクが出ており(なんと最大トルク1,200回転~4,000回転で、35.7kgm)、大変乗りやすいです。そして、スポーティに走ろうと思えば、210馬力という出力を発生するエンジンですから問題なく楽しめます。
アイドリングストップはこのクルマも滑らかに再始動しますし、良くできています。こんなコンパクトカーなのに、ブレーキのホールド機能(ブレーキペダルを離しても、止まり続ける機能)も装備されていました。
またGL同様、これもオプションの自動ブレーキ&追従機能がついており、非常に便利に乗ることができました。
しかし初代や2代目のような、広々とした室内空間でもなくなり、むしろ狭隘ささえ感じるようになってしまったのも残念ですし、乗り味ももっとメルセデスらしくしなやかな足が欲しいです。
これに420万円。マークにいくらお金を払っているのかなぁとそんなことさえ、感じてしまって、強豪がひしめくプレミアムコンパクト市場の中では個人的にはもっと別の選択肢を考えるだろうなと率直に思います。
メルセデス・ベンツ CLS550ブルーエフィシェンシー
実は先月ここを訪れたときにも乗ったのですが、その時はお友達の■aki■さんがドライバーだったため僕はパッセンジャーでした。パッセンジャーでも大変快適で気持ちのいいクルマと思いましたので、ドライバーとして運転するのが楽しみでした。
価格は11,900,000円。
乗りだして感心するのはやはり、ほとんど道路の凹凸を感じないところ。エアサスペンションの味付けがメルセデスは本当にいい。
エンジンは4.7LのV8にターボで過給をし、408馬力を発生させます。トルクは1,600回転から4,750回転で61.2kgmも発生させるのですから、パワーがあるなしの話はしなくてもわかるかとおもいます。
こんなハイパワーのクルマにもアイドリングストップ装置がついており、GLやA同様滑らかな再始動をします。もっとも静かなエンジンなので、アイドリングストップをしたのかしていないのかはタコメーターを見て初めて気づくほどでした。
コーナーなど遠心力がはたらく場合には、シートのサイドサポートが自動で張り出してくる仕掛けがついていました。慣れていないと、誰かに腰をつかまれているようで最初は奇妙ですが、仕掛けとしては面白い。さらにこれにはマッサージ機能も付いていて、これがまた気持ちのいい感じ。
とにかく装備は至れり尽くせり。
Sクラスでは少しフォーマルすぎるという人にはなるほどCLSというのは面白いターゲットのクルマだということがよくわかりました。
ただ、やはりこれも都内で使うのには大きすぎます。試乗車も左ハンドルでしたが、やはりオススメは右ハンドルです。
でも、やはりこのクルマが数年後中古車になって買える値段になったら、欲しいなと思わせるクルマでした。
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2013/05/17 22:12:15