ベンツA180のレンタカーを借りた1の続き
前ドア。Bピラーに沿って大きく傾斜している。
インナーハンドル前の集中ドアロックボタンと別に、懐かしい感じの
ピン式ドアロックもついている。
ウィンドウは4つともワンタッチ付きで、車速感応式のオートドアロックが
作動していた。ドアポケットは小さく、地図は入らない。
パナソニックの懐中電灯が入っていた。
四角いスポンジのホルダーに入ってる。
この電灯は自分も持っているが、非常灯代わりにもなってよい。
電池は、少し値は張るが
エナジャイザーリチウム乾電池がおすすめ。
液漏れしないし、20年保存できるので、非常時のみに使うのであれば、
ほぼ廃車まで電池交換しなくてもいい。
低温と高温に強く、重量も軽いという車内保管には持ってこいの電池だ。
普通の電池だと液漏れしたり、いざ使おうとすると電池切れという
ケースも多々あるが、これなら大丈夫であろう。
ドアヒンジ部分。
リアドアは、上のラインがルーフに沿ってかなり下がっている。
意外なことに、リア窓は全開することができた。
前ドア足元の立派なプレート。これも夜は透過照明で文字が光る。
リヤハッチを開けたところ。開口部は小さい。
質感が高い両側出しマフラー。
ハッチ裏側のハンドル。右側にある。
奥行きはあるが、リヤハッチガラスの傾斜が強いので背の高いものは
入れにくい。
左側のサイドポケットには、遮音材のフェルトと救急セットポーチが
入っていた。
6ヶ国語で表記がある。
ビニールで梱包されていたので中身は出せなかったが、ガーゼや
布っぽいものが多い。ハサミも見える。
右側ポケットにもフェルトがいっぱい詰まっている。
トランクは二重底になっており、三角表示板とアイボルトがあった。
プラケースの中にパンク修理キットがあるはずなんだが、
取説を読むとランフラットタイヤ装着車にはついてないそうだ。
トランクの中フタにはバンドがついており、吊るせるようになっていた。
中フタの取っ手は収納式。
トノカバーを吊るすヒモとストッパーは普通の形だった。
リアシートを倒したところ。分割式で倒れる。
ダブルフォールディング式ではなく、単にシートバックを倒すだけの方式。
シートバックの留め金がゴツい。
視界。屋根が低いので、スポーツカーに乗り込んだような印象。
ルームミラーの取付部が低いので視界の邪魔になる。
Bピラーもかなり太い。
斜め後ろ/後方視界は悪い。屋根が後ろに下がってるし、リヤハッチ窓も
小さい。後方カメラは必須。
後ろを見ると、薄暗くてなんとなく洞窟っぽい。
後部中央席にも大型のヘッドレストがついていることは良いことだが、
それを上げるとさらに後ろが見えなくなる。
右斜め後ろも、太いBピラーが傾斜しているので合流の目視が
やりにくい。
ドアミラーの見え具合。
さてやっと走った感想であるが、エンジンをかけてアクセルを踏むと、
走り始めはやや遅め。アクセルは適度な反力があるが、ブレーキペダル
は少し軽めか。
天井が低く、ウィンドウの天地も狭いので、室内は薄暗く、スポーツカー
のような印象。Aクラスは実用ハッチバックかと思ってたので意外だった。
45偏平のランフラットタイヤということで、乗り心地がかなり固いかと
思っていたが、案外そうでもなかった。
全長(4290mm)に対して長いホイールベース(2700mm)と重い車重(1430kg)の
せいか、どっしりとしたピッチングの少ない感じで、固めだが乗り心地は
よかった。
ロードノイズはやや大きいが、エンジンはしっかり遮音されている。
特筆すべきはDCTで、アイスト復帰からのショックや振動がない。
非常に滑らかな変速をする。
VWやルノーのDCTにも乗ったが、アイスト復帰から一呼吸間を開けて
やらないと、ショックがあるのが普通だった。
しかしA180は、エンジンがかかった瞬間アクセルを踏み込んでも
ガツンと来るショックがない。
この制御はすばらしく、ショックを嫌う日本人好みだと思う。
減速のときは、さすがにカコンカコンというシフトダウンの音がわずかに
聞こえる。
7速DCTなのだが、大体66km/hで7速に入っていた。
Sモードでも、単純にシフトを引っ張り気味にする制御ではないようで、
アクセルの踏み具合が同じなら、66km/hで7速に入った。
パドルもついていたが、あまりAT車でパドルを積極的に使う気には
ならない。変速の楽しみというのは、クラッチペダル操作と一体に
なったものだと思う。
Mモードでも2速発進はできなかった。ギヤを固定してレッドゾーンまで
引っ張ると、強制的にシフトアップされる。
ブレーキペダルをぐっと踏むと自動でパーキングブレーキがかかり、
アクセルを踏むと自動で外れるのは便利だが、エンジンを切って駐車
するとき、降りようとするとパーキングブレーキが十分にかかってない
ことが何度かあった。
燃費は、12~15km/Lぐらいだった。
朝から借りたのだが、午後になってふとメーターを見ると、エンジンチェックランプが点灯しっぱなしになっていた。
エンジンを何度か再始動したり、もしかしたら出発前に空気圧を足したのか
原因かと思って、タイヤ空気圧警告システム再始動というのも
取説を見ながらやってみたのだが消えない。
(ランフラットタイヤなので、空気圧が常にモニターされている)。
一応レンタカー屋に電話してみると、ヤナセに問い合わせてみるとのこと。
しばらくすると連絡があって、「他に異常ないようならそのまま乗って
ください」「外車ですから」とのことだった。
チェックランプは結局返却まで消えず、走りに異常もなかったのだが、
全行程の半分ほどが、不安をかかえながらのドライブになってしまったのが
残念だった。