
自分は笠岡人なのだが、実は北木島へ行ったことが一度もない。
自転車も整備したことだし、一度ぐらいは行ってみることにした。
行きは伏越(ふしごえ)港から大福丸フェリーに乗った。
駐車場は、港近くにいくつか観光用の無料駐車場がある。
北木島まで大人1人520円+自転車180円の700円だった。
料金は、船内へ乗り込んでから船員さんが回収に来た。
自転車は、特にどこに止めろという指定もなかったので、
端のほうに寝かしておいた。
笠岡から白石島・北木島方面へ向かう場合、2つ港があるので注意が必要だ。
フェリーは伏越港から、高速船・普通船は住吉(すみよし)港から出る。
高速船・普通船にも、自転車やバイクなら大体乗せられるようだ。
大福丸の船内には、このようなゲームコーナーもあった。
船員さんが北木島の案内地図をくれたのだが、これがとても役に立った。
50分ぐらいで北木島の豊浦港に到着。
とりあえず島を大きく時計回りに一周してみることにする。
案内地図の太い線で描かれた道路は、大体2車線で信号もなく、
自動車もほとんど走ってないのでとても走りやすい。
島の最北端部、グルメ北木島がある付近から見える縦島(たてじま・タテバエ)は、
昔は海上火葬場のあったいわくつきの島らしい。
明治や昭和の始め、コレラが大流行したときは、ここで大勢の人を
焼いたそうだ。島付近の海底には、墓石が大量に投げ込まれているという
噂もある。
怖い島・いわくつきの村・総合
島民が近づかない禁断の島「タテ」「ヨコ」
中央やや左の小島が縦島。
島北東部、楠付近の布越遺跡がある半島の入り口。
シユウチ?
スナック真生子の塀には猫が数匹くつろいでいた。
スマホのカメラをズームにしたら、画像が粗くなってしまった。
島南端、野島鼻付近のカーブミラー下に、傘をさしたぬいぐるみがいた。
カーブミラーの支柱が傘を貫通しているな。
島南部、丸岩バス停前の立派な廃屋。
北木島は廃屋や廃工場の宝庫で、そこら中で見かけた。
丸岩バス停付近から、案内地図の細い線で描かれた金風呂(かなぶろ)へ
至る「チャリ・バイク通行可」の道があるはずなのだが、入り口がなかなか
発見できず、何度か前を往復してしまった。
上の立派な廃屋のすぐ横に入り口があった。
廃屋の左である。これは気づきにくい。
よく見ると看板が出てた。
このような道。最初は坂がきついが、すぐ緩やかになる。
丸岩から入ってすぐ、大浦方面と下浦・金風呂方面への分岐点がある。
案内地図上で「屋根に石」とあるところ。
確かに屋根に石がある家があった。
この辺りから、道両脇の草がかなり伸びており、ススキのトンネルを
くぐって走るような感じになる。道幅は狭いが、路面は最後まで舗装されて
いた。
大きなスズメバチに何度か遭遇した。
ずっと絶景が広がるというわけでもないが、ところどころで美しい瀬戸内海の島々が見える。
下浦へ着くまでにあった、88ヶ所のお寺の一つ。
庭園っぽいのがあったが、スクリューを飾りに使ってるのが
おもしろい。
下浦付近の大浦方面への分岐点。ここも間違えて大浦へ行きそうになった。
下浦海水浴場へ降りる分岐点にあった廃車。
下浦海水浴場へ降りる道はものすごく急だった。
草のトンネルになっている。
下浦海水浴場。もちろん誰もいない。
島のあちこちで見かけたこの三角形のマークはなんだろうか?
海のほうを向いている。
*調べてみると、「白色三角標識板」と呼ぶそうで、海底ケーブルや
海底パイプがあるから、船のアンカーを降ろすなという意味だそうだ。
地面の黄色いのは草かと思ったら、網だった。
下浦海水浴場の端にあった石の積み出し倉庫?の廃墟。
四角いものがあったので何かと思ったら、水のタンクらしかった。
静寂の中で、ブーンと低いノイズを出し続けていた電柱。
下浦海水浴場から金風呂へ向かう途中の「水道タンク」横。
眺めが良い。
金風呂から西方面にも、かつての石切り場(丁場)跡がいくつかある。
水が溜まっていた。
現在も石の切り出しを行っている丁場もある。
別の丁場跡。こういうのは、ロッククライミングが好きな人なら
飛びつくんじゃないだろうか。
ロッククライミングで島起こしすればいいのに。
金風呂港のモアイ。笠岡のほうを向いている。
なんだか腹が出ているな。口もへの字。
ちなみにイースターの本物のモアイは、建造当時はパッチリとした目が
ついていたそうな。
豊浦の崩壊が進んでいる廃屋。
豊浦の山中へ向かう道(バイク通行可)を登っていると、
トンギリ山方面に人の顔みたいな岩が見えた。
画像中央。
拡大。アニメチックな顔をした岩だ。
根元まで行ってみたかったけど、道がわからなかった。
島中央部の丁場跡(豊浦から大浦へ抜けるバイク通行可の山道から
「レ」の字に折れて入る)にも行ってみようと思ったんだが、
道を曲がるとすぐ通行止になっていた。
バリケードに有刺鉄線まで巻かれ、入ってくるなという強い意思を
感じる。
島を一周すると大体20キロぐらいだった。
坂も大したことはなく、のんびり走っても2時間あれば回れる。
自分はあちこち寄り道したり、縦断したりしたので35キロほど走った。
帰りは高速船で帰ろうと思ったんだが、豊浦港や金風呂港の
待合室を見ても高速船の案内がない。
調べてみると、北木島に港は豊浦、金風呂、楠、大浦の4つあって、
高速船は大浦から出るのであった。
距離がかなり省略された北木島略図。
大浦港のゲート。
高速船の運賃は、北木島~笠岡で大人1枚1410円、自転車560円の
1970円だった。結構高い。大浦港乗り場でチケットを買った。
自転車は船員さんが乗降口に近い場所に縛り付けてくれた。
風のない穏やかな日であったが、航行中は波しぶきが立っていた。
波の高い日だと、自転車が海水をかぶると思う。
雑巾がぶら下がってたが、拭けということなんだろうな。
高速船ニューかさおか。最後尾のデッキにも椅子があるが、
航行中はエンジン音がものすごくうるさい。
風のない日でもけっこう揺れていた。
高速船の運賃なのだが、HPでは自転車料金が270円(0km~20km未満)に
なっていた。大浦から住吉港までは、白石島を経由したとしても20kmない
んじゃないだろうか。仮に20km以上だとしても、HPでは360円である。
乗り場では560円だったので、高速船運行会社に問い合わせてみた。
本社に電話すると、驚いたことに「運賃のことはわからない」と言う。
乗り場へ電話すればわかると言うので、そちらでも聞いてみた。
乗り場へ電話すると、おそらく年配の方だと思うのだが、
自転車は560円もらってると言い、HPと料金が違うと説明しても
まったく話が通じない。
そのうち怒りだしてしまったので電話を切る。
現在は、ネットで下調べしてからお出かけというケースも一般的だし、
料金が安くなるならともかく、倍以上になるのは騙された気分になるし、
観光客だからボラれたのかもという無用な疑心暗鬼を引き起こすことにも
なるので、できれば実際の料金をHPに反映しといてもらいたいものだ。