2012年02月03日
日本では屈指の極猫一家、「ラウダ一家。」
その親分、「クロ」の死は、一家だけでなく、
この裏社会に衝撃を与えた。
そのカリスマ性で全国組員1万数数千人を一枚岩のごとく結束させ、他の一家につけ入る隙を与えず、勢力を伸ばし続け、
「極猫界にクロ親分あり。」
とまで言わしめたクロ。
通常、一家の親分が逝去した場合、「組葬」が習わしであったが、クロは「密葬」を望み、近親者だけでの葬儀となった。
それが皮肉にもクロ親分の大きさを返って世間に知らしめることになった。
組員は喪に服したが、初七日を終え、マリア若頭は一家の頭集を招集し「緊急幹部会」を開催した。
その目的は当然、「二代目親分」の選出である。
この時点で、にゃんこ警察は「二代目はマリア」とにらんでいたが、いざ幹部会が開かれると、一枚岩であったラウダ一家に不穏な空気が流れたのであった。
最有力であったのはマリア若頭であるが、クロ親分の死を契機に、それまでパシリだったラウダが、「マリアでは役不足。」と異議を唱えると、クロ親分の下で一家の会計を一手に握っていたちゃぶを推薦する「ちゃぶ派」が猛抗議。
一家は「マリア派」「ちゃぶ派」に分裂。そしてラウダは推薦なしにも関わらず二代目に立候補。ラウダ一家は3つのひびが入る事態となった。
しかし、抗争になることを懸念した「ちゃぶ」は、現状のまま「裏方」に回ることを表明。「ちゃぶ派」の推薦を固辞した。
「二代目は厳正な入れ札(選挙)によって、選出されるべき。」
と幹部会での選挙に一任する立場をとった。
ところが、「入れ札」では勝ち目がない、と感じたラウダは、
就寝中のマリアを襲撃、「こねくりまわす」という暴挙に出た。
この事件をきっかけにマリアとラウダの対立は明確な物となった。
そして、「厳正中立」であった「ちゃぶ」はこの事件に激怒。
中立の立場を変え、マリア派に加担し、抗争の勃発を予感させることになった。
にゃんこ警察、マスコミは抗争によって一般市民に犠牲が出ることを憂慮し、厳戒態勢を敷いた。
が、マリアは冷静であった。
「入れ札」で相当数の票が勝ち取れるとにらみ、
「クロ親分の下での抗争は親分の顔に泥を塗るのと同じ。今回のラウダの行動は不問とする。」
と世間に宣言。「抗争回避」の姿勢を取った。
当然、この宣言でラウダは一気に劣勢となったこともあり、「ラウダ一家、抗争回避!」という記事により、世間の緊張は緩むことになった。
そして、2月の定例幹部会。
いよいよ「二代目選出」の場となったが、ここでもマリアは一歩引いた。
「たとえ、私が100対1で勝ったとしても、クロ親分の偉大さには到底及ばない。どうだろう、諸君。二代目が不在であっても、ラウダ一家はクロ親分あっての一家。クロ親分を一家の『象徴』として奉り、象徴『クロ』の下、皆で一家をより一層、繁栄させては?」
と声高らかに発言。幹部会にどよめきが走ったが、そのどよめきは、次第に大きな拍手となって、会場に響いた。
そして、「賛成!」「賛成!」との声に変わって行ったのであった。
定例幹部会はこれにて終了。
ラウダ一家はクロ親分を「象徴」とし、「二代目」を据えることなく、抗争も回避させたマリア若頭の力に、全国から「イイね!」の言葉が送られ、マリアは事実上「二代目」を引き継いだものと同然であった。
ただし、世間が認めてもマリアは自身の事を「二代目」、「親分」と呼ぶことを一切禁止した。
それは「クロ親分」への敬意でもあったからだ・・・。
ヤ○ザ映画の見過ぎですな・・・。(苦笑)
ちなみに僕はやっぱり「パシリ」です・・・。(悲)
Posted at 2012/02/03 20:19:50 | |
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