
ジャンボ宝くじの当たりって、どのくらいの確率なの?!
今年も12月21日まで発売されている「年末ジャンボ宝くじ」。1年の運試しとともに、「1等の7億円が当たったら何に使おうか…」と夢を膨らませている人も多いだろう。
現実にはジャンボ宝くじの1等当せん確率は限りなく低いが、いったい何年買い続けたら当せん確率は上がっていくのか。
現在、ジャンボ宝くじは、年に5回行われている。3月に「バレンタインジャンボ」、5月に「ドリームジャンボ」、8月に「サマージャンボ」、10月に「ハロウィンジャンボ」、そして12月に「年末ジャンボ」がある。
1等と前後賞を合わせた当せん金の金額は、それぞれ異なる。「バレンタイン」は3億円。「ドリーム」と「ハロウィン」は5億円。「サマー」は7億円。そして、「年末」は10億円だ。
どの宝くじも、100000~199999の10万通りの番号が1組となる。「年末」は、01組~200組までの2000万枚が1ユニットと呼ばれる。
それ以外のジャンボ宝くじは、01組~100組までの1000万枚が1ユニットとなる。この1ユニットの中から、1等が1枚当せんする仕組みだ。
つまり、1等の当せん確率は、「年末」は2000万分の1で、それ以外は1000万分の1となる。
今回は、「年末」は6万円出して200枚。それ以外は毎回3万円出して100枚ずつ買うことにしよう。
これだと、年間で18万円の出費となり、購入者平均の約7倍に相当する。くじは、連番で買って1等が当せんしたときに前後賞ももらえるようにしよう。
厳密には、200枚や100枚のくじを連番で買って、いちばん端の2枚のどちらかに1等の当せんが出たら、前後賞は半分しかもらえない。
ただ、話が複雑になるので、そういう細かいことは、この際無視する。
この買い方だと、1等の当せん確率は、どれぐらいだろうか。「年末」は2000万枚のうち1枚が1等で、くじを200枚買っているから、2000万分の200、約分して10万分の1。それ以外は、1000万枚のうち1枚が1等で、くじを100枚買っているから、1000万分の100で、やはり10万分の1。つまり、いずれも10万分の1の確率となる。
それではあらかじめ購入期間を決めて、その間、ジャンボ宝くじを買い続けることを考えてみよう。中には、購入期間中に2回も3回も1等に当せんする、という極めて幸運なケースもありえる。1等に当せんしたら、その時点で宝くじの継続購入はやめてしまうこともあるだろうが、今回は、最初に決めた購入期間中は、宝くじを買い続けるものとして考えてみる。
【1年間】
年間5回のジャンボ宝くじで、累積で1等に当せんする確率は、10万分の5。
もし1等に当せんすれば、18万円のくじの購入代金が、3億円~10億円の受け取りにつながることになる。まさに、一攫千金だ。
【10年間】
10年間買い続けることにしたらどうか。
「10年ひと昔」という言葉のとおり、通常は、何かの取り組みを10年間続けたら、かなり長い期間継続したといえるだろう。
ジャンボ宝くじの場合は、10年間に1回でも1等が当せんする累積の確率は0.05%となる。一方、この10年間で、180万円のお金を宝くじの購入に費やしている。
それでも、1等は、ほとんど当たらないことになる。
【100年間】
購入期間を1世紀100年間にしたらどうか。こうなると、ひとりの人の一生では、購入継続が難しいタイムスケールになってきた。そこで、親から子、子から孫などと世代をつなぎつつ、ジャンボ宝くじを買い続けることとなる。累積の1等当せん確率は、0.5%。
【1000年間】
購入期間が1000年の場合はどうか。日本史では1000年前といえば、平安時代。
藤原道長が権勢を振るって、「この世をばわが世とぞ思ふ望月の かけたることもなしと思へば」などと詠んだ時期だ。
その頃からいままでの間、ずっと宝くじを買い続ける感じになる。
そこまでしても、累積の1等の当せん確率は4.9%ほどだ。1000年間で、くじの購入につかったお金は、1億8000万円。この金額を眺めると1等に当せんしてもおかしくないという気がしてくるだろう。
【1万年間】
購入期間が1万年の場合はどうなるか。1万年前といえば、日本史では縄文時代に相当する。その頃から現代までと同じ時間の長さに渡って、ジャンボ宝くじを買い続けることとなる。「そもそもいまから1万年もジャンボ宝くじは販売され続けるのだろうか?」などと考えるのは、意味がないのでやめよう。
累積の1等の当せん確率は39.3%となる。このうち、1等に1回当たる確率は30.3%。2回当たる確率は7.6%。3回以上当たる確率も1.4%ある。問題は、1万年の間に支払う費用だ。
なんと18億円にも及ぶ。1等に1回当せんして3億円~10億円を受け取っても、収支は赤字だ。何回も1等に当せんしないかぎり、収支が合わない。
もはや、夢を買う、といった感じではなくなってくる。
【9万2103年間】
1等に当せんする累積の確率が99%を超えるためには、購入期間を何年間に設定すればよいだろうか。計算してみると、9万2103年となった。
9万2103年前といえば、日本では阿蘇山が噴火して阿蘇カルデラができた頃だ。その頃から、現代までの年数に渡って買い続けることで、1等当せんの感動を味わえる可能性が99%以上に高まる。収支は度外視して、ただひたすらに1等に当せんすることだけを目指すのであれば、「継続は力なり」といえるのかもしれない。
宝くじの継続購入で、1等に当せんすることの奥深さが確認できたのではないだろうか。毎回くじを100枚や、200枚こつこつ購入したとしても、10年や20年といった期間では、累積の1等当せんの確率は小さいままだ。
「ジャンボ宝くじを買い続けよ」と家訓に残して、遠い子孫たちに不思議がられるようなことはやめて、素朴に一攫千金を夢みるような楽しみ方がふさわしいように思われるが、いかがだろうか。
ということで、発表までの適度なワクワク感を買おう!
当たった人が抜けていくなら確率は上がるんだけどね(笑)
Posted at 2018/12/18 18:44:00 | |
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