欧州自動車博物館巡りの旅。いよいよ1つ目の博物館ポルシェミュージアム編です!(長編です・・・お時間に余裕をもってどうぞ^^;)
ポルシェミュージアムは、シュトゥットガルト中央駅から北へ車で15分ほど行ったところにあるツッフェンハウゼンという街にあります。ポルシェパラノイアには言わずと知れた聖地ですね^^;
メガーヌを駆ってポルシェミュージアムの地下駐車場に到着しました。
早速911の50周年記念車が止まっていますね!これに気を取られて、この画像を編集するまでレストラン利用客専用の駐車スペースだったことに気づきませんでした・・・あちゃ~(_ _;)
でも、この991はたぶんポルシェ所有の個体でしょう。シュトゥットガルトの登録ナンバーに、一応隠しましたが右の4桁が911のデビューイヤーになってました^^;
この駐車場、よくポルシェ所有の車が何気なく置かれているので要チェックです。
このポルシェミュージアム。ポルシェが保有しているコレクションをとっかえひっかえ展示しているので、台数は多いは入れ替えも頻繁にあるはで膨大なので2回に分けます。前編は戦前のフェルディナント ポルシェ博士の功績と356から続くロードカーの歴史をレポート!
地下駐車場からは、そのままエレベーターで受付まで行けますが、とりあえず入口はこんな感じ↓
ミュージアムでチケットを買って長いエスカレータで展示スペースへ出ると、まず目に入ってくるのがこのPorsche typ64です。
1939年にドイツ・イタリアの国威発揚で企画されたベルリン‐ローマ間の長距離レース用に3台製作された車両です。結局レース自体はドイツのポーランド侵攻で中止になってしまいましたが、その後のポルシェ製スポーツカーのトレンドを打ち出したクルマと言われています。また、ポルシェの名を冠した最初のクルマでもあります。こうした時代背景も影響してか、ここに飾られているのは後に復元されたレプリカだと言われています。
そんなtyp 64は、製作された3台のうち1台はクラッシュにより失われ、もう1台は終戦間際に米兵にコンバーチブルに改造されたうえにノーメンテで乗り潰されるなど不遇な扱いを受け、現存するのはハンブルグのProto typ Museumにある1台のみとなっています。(※近年、Proto typ Museumで黒のtyp 64が1台復刻されました。出所はちょっと解りませんが・・・)
当時の空力トレンドの最先端であった雨滴型の空力処理が施されていて、既に356の面影が見て取れますね!
こちら↓はポルシェ博士がアウストロ ダイムラー社に所属していた1922年にタルガフローリオに向けて設計したレースカー「サッシャ(Sascha)」。
4台が製作され、それぞれにトランプのスペード、クローバー、ハート、ダイヤが描かれたそうです。ちなみにサッシャとは、このコンセプトに共感し、金銭面のみならずポルシェ博士をバックアップしたボヘミア地方出身のアレクサンダー "サッシャ" コロヴワートに由来しています。
このリヤアクスルより手前でボデーが終わっている潔い設計もポルシェ博士がこだわった小型・軽量化の現れでしょうか。
356 No.1ロードスター(Nr.1 Roadster)
1948年ポルシェ設計事務所の戦時中の疎開先オーストリア グミュントで製作された最初のポルシェ車として知られています。興味深いのは、この最初の356はミッドシップレイアウトだということです。
以降はポルシェ社 ロードカー進化の歴史なのでテンポ良くレポートしたいと思います!
1948年 356 グミュント クーペ
生産はNo.1ロードスターと同じオーストリアのグミュントです。
1950年 356 クーペ “フェルディナント”
生産をここシュトゥットガルト ツッフェンハウゼンの地に移した356です。この個体はフェルディナンド ポルシェ博士の75歳の誕生記念に贈られた車両になります。
ちなみにボクの550のホイールカラーコーディネートのインスピレーションは、この“フェルディナント”から頂きました^^;
1953年 356 アメリカ ロードスター(America Roadster)
北米マーケット向けに製作された356の軽量仕様。車両解説によると車重は605kgとのこと。
1954年 356 スピードスター プロトタイプ(Speedster Prototyp)
市販型スピードスターにみられる前後フェンダー上部にまたがるモールが見られませんね。これはこれでスリークでカッコ良いと思います。
1962年 356B カレラ2 カブリオレ(Carrera 2 Cabriolet)
2リッター フラット4 DOHCのレーシングユニット通称“フールマンエンジン”を積んだカレラモデル。
そしてフールマンエンジンのカム駆動方式の展示。通常のタイミングベルトやタイミングチェーンではなく、スパイラルべべルギアとシャフトによる伝達方式を採用。
フールマンエンジン単体の展示。
1964年 911 2.0クーペ
いよいよ911シリーズの登場です!
1967?(年式失念) 912 クーペ
近頃のささやかな912人気からかポルシェミュージアムにも912が登場!
ナローボディに356 Super90のフラット4の組み合わせは一度乗ってみたいクルマです!
1969年 914/8
914/6の間違いではありません!914/8。2台のみ製作された3リッターフラット8のレーシングユニットを積んだ914です。よ~く見るとリトラクタブルヘッドライトのフタが大きいです。そこが見分けるポイントでしょう。
1970年 911S 2.2 タルガ(Targa)
ポルシェミュージアムのナロータルガは2.2のSだったんですね。
このアングル、タルガ独特のボデーラインがとても綺麗ですね。
1973年 911 カレラRS(Carrera RS)
1974年 911 ターボNo.1(Turbo Nr.1)
このターボ、後の市販モデルと違いカレラボデー(ターボフェンダーでない)ですね。車両解説によるとフェリー・ポルシェの姉ルイーズ・ピエヒの70歳のバースディに贈られたクルマだそうです。
内装とストライプがおそろいのチェック柄でお洒落ですね♪
1977年 911S 2.7 クーペ
サーフボードは1976年からボデーに亜鉛メッキ鋼板を採用したため錆びに強くなったことのアピールですかね^^;
博物館内を歩いていると何やらイベントが始まりました~
993を使って館内のオーディエンスに空冷フラット6の爆音サウンドを聞かせるというイベント。993の後に排煙装置を繋いで盛大にレーシングしてました♪
ここはエンジン展示エリア
1964年 typ 771
解説によると904や907,910に搭載された2.2リッター空冷フラット8ユニットのようです。上向きのファンが個人的にお気に入りです!フラット4に上向きファン付けちゃおっかな~なんちゃって。爆
1963年 typ 901/01
デビュー当時の911 2.0に搭載の空冷フラット6ユニット。
1977年 typ 930/60
'77年の930ターボに搭載の3.3リッター空冷フラット6ターボユニット。
そして、こんなエンジンまで↓展示してあります。
1985年 typ928(M28/70)
ジャッキー・イクスがレーシングボート用にオーダーした928用V8をターボ化したユニット。
再び展示車に戻って、1981年 924 Carrera GTS
1987年 928 スタディ H50(Studie H50)
928をベースにロングホイールベース化、4ドア化したフルサイズ4シーターカー。
もしポルシェが主力モデルを911から928へ移行することに成功していたらこんなバリエーションの市販車もありえたかもしれませんね。まぁ水冷V型ユニット搭載の4シーターカーというと、ほぼ後のパナメーラですね^^;
(年式失念・・)911 カレラ スピードスター(Carrera Speedster)
このスピードスター3年前に来た時は、カレラボデーのグレーのスピードスターと一緒に地下駐車場に放置されていました。(画像右下)
ポルシェは一体ビックバンパー系スピードスターを何台持っているのやら^^;
1992年 ボクスター スタディ(Studie Boxter)
だいぶ新しくなってきました。市販型986ボクスターと比べるとアグレッシブなデザインですね。気のせいか市販型より718RS60あたりを強く意識しているように感じられます^^;
1997年 911 GT1 ストリートヴァージョン(Straßenversion)
1996年のルマン用に、既に衝突テストをクリアしていた993のフロントセクションを流用して短期間で製作されたレースカー911GT1のホモロゲーション用市販版。911のモデルチェンジに先駆けて996型の顔つきに変更されています。
2010年 911 SportsClassic
また、昨年に引き続き今年前半までは911生誕50周年イヤーということで、歴代911の展示もありました。
そして、みんカラポルシェオーナー(特にナローオーナー)の方には馴染みの深い「911生誕50周年記念ワールドツアー」の展示コーナーです♪
日本 / 東京のパネルもちゃんとありましたよ~
最後のロケーションはもちろんシュトゥットガルト。
あぁ~、いました♪
ここは入口付近のカフェの奥のガレージです。ボクはWEC 6時間耐久レースでの展示以来2か月半振りの再会です。
ここで、ちょうど音声ガイドの充電も少なくなったので受付で交換してもらいました。
余談ですが、この音声ガイドもちろん日本語が用意されていることにも感謝ですが、機器がドイツの音響メーカー ゼンハイザー(SENNHEISER)製なんですよ^^;
ポルシェ本家のミュージアムだけに、ロードカーのみでもボリュームたっぷりになりましたが、最後まで読んでいただきありがとうございますm(_ _)m
次回は、いよいよポルシェミュージアム レンシュポルト編です。
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