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2017年09月10日

欧州自動車博物館巡りの旅 2014⇒2015 ポルシェミュージアムⅡ part 7

欧州自動車博物館巡りの旅 2014⇒2015 ポルシェミュージアムⅡ part 7










こんにちは!

今年は長雨で冷夏といいつつも、やっぱり暑い夏の間はモチベーションゼロで書く気が全く起きず(笑)、だいぶ時間が開いてしまいましたが、やっと涼しくなってきたので欧州自動車博物館巡りの旅シリーズを更新したいと思います!

前回は'60年代までの珠玉のレンシュポルト(Rennsport)の歴史についてレポートしてきましたが、今回はいよいよ'70年代から近年までのレンシュポルトをレポートしていきます。(今回も、もれなく長編となっていますので・・・お時間のある時にご覧くださいm(_ _)m)

前回をご覧になりたい方は↓
https://minkara.carview.co.jp/userid/1499353/blog/40105354/

欧州自動車博物館巡りの旅 2014⇒2015を最初からご覧になりたい方は↓
https://minkara.carview.co.jp/userid/1499353/blog/35064111/

では、70年代まで遡って珠玉のレンシュポルトを見ていきましょう~

1971年 ポルシェ 917/20 クーペ(Porsche 917/20 Coupe)

このロングテール仕様とショートテール仕様をミックスした“917/20”は、1971年に一大センセーションを起こしました。空力特性の再設計により、群を抜いて幅広になったスタイリングは、多くの人々にとって“普通じゃない!”という感覚を呼び覚ましました。

そして、このスタイリングが“太った豚”に見えたことから、この“917”はピンク色にカラーリングされ、“肉の部位”を示すレタリングが施されました。

結果的に、この“豚(The hog)”はレースを完走することは出来ませんでしたが、最も写真を撮られたレースカーの1台となりました。


パワーユニットは4,907cc,600馬力の空冷180°V型12気筒DOHCエンジンを搭載して、最高速度360km/hを実現しました。

ポルシェマニアの間では“ピンクピッグ(Pink Pig)”として有名な個体ですが、ポルシェミュージアムの車両解説には“pig”でなく、食肉用の豚を表す“hog”が使われていました・・・まぁ、部位まで書いたら食用か^^;


1971年 ポルシェ 917 LH クーペ(Porsche 917 LH Coupe)

ロングテール仕様の“ポルシェ 917”は、ルマン24時間レースのために特別に製作されたクルマで、ルマン史上最速のレースカーの1台です。

ショートテール仕様と比較して約64cmテールエンドを延長したことで、0.30未満の空気抵抗係数(Drag coefficient)を実現していました。

その圧倒的に優れた空力特性のおかげで、1971年には長いミュルサンヌ(Mulsanne)のストレート(=ユノディエール)で387km/hを達成しました。
しかし、その優れた空力性能をもってしても、総合優勝を成し遂げることは出来ませんでした。


パワーユニットは前述の“917/20”と同様の、4,907cc,600馬力の空冷180°V型12気筒DOHCエンジンを搭載して、最高速度387km/hを達成させました。

1969年デビューの“917”シリーズですが、ルマン仕様と称して持ち込んだロングテール仕様はついぞ勝利を手にすることが出来ず、結局ルマンで勝利を挙げた'70年の#23ザルツブルクも'71年の#22マルティニ(マグネシウム合金フレーム)も、ショートテール仕様の“917K”だったというのは、ルマンの難しさを物語っていますね^^;


1973年 ポルシェ 917/30 スパイダー(Porsche 917/30 Spyder)

当時、“ズバ抜けて強いレーシングカーの1台”とも呼ばれたこのクルマは、12気筒エンジンの優位性を武器にレースを支配しました。

マーク・ダナヒュー(Mark Donohue)のドライブによる“917/30”は、CamAmシリーズにおいて、2位のマクラーレンを長きに渡ってリードし打ち負かしました。

これにより、多くのコーナーで構成されたサーキットレースにおいても、ターボチャージャーによる加給が優位であることを、ポルシェは証明しました。

1974年、ポルシェの圧倒的な優位に飽き飽きしていたアメリカ人は、レースレギュレーションを変更し、“917”を排除することでポルシェはCamAmシリーズを去ることになりました。

パワーユニットは、5,374cc,1200馬力!!の空冷180°V型12気筒DOHCツインターボチャージドエンジンを搭載して、最高速度385km/hを実現しました。


1973年 ポルシェ 911 カレラ RSR(Porsche 911 Carrera RSR)

1973年、世界選手権タイトルが掛けられた最後の“タルガ・フローリオ(Targa Florio)”で、ヘルベルト・ミューラー(Herbert Müller)/ジース・ファンレネップ(Gijs Van Lennep)組の“RSR”は、歴史的な総合優勝を成し遂げました。

この年に“RSR”は、3つの世界選手権レースと7つの国内選手権レースで勝利し、更にデイトナの24時間レースでも勝利を収めました。

“RSRモデル”は、ポルシェのサーキットレースにおける大黒柱となり、その後の“カスタマー向けスポーツカーレース”という1つの新しい時代が切り開かれたようです。

パワーユニットは、2,992cc,330馬力の空冷水平対向6気筒SOHCエンジンを搭載して、最高速度280km/hに達しました。

満を持して登場の“'73 カレラ RSR”です。ナローオーナーはディテールも気になると思いますので、ディテールに迫ってみましょう。


まずは、コックピットから

現役でヒストリックカーレースなどに出場している個体なのか、結構モダンな装備が追加されていました。

フロントのタイヤ&ホイール↓


リヤのタイヤ&ホイール↓

放熱フィン付きキャリパーとドリルドブレーキローターは917からの流用でしょうか。

続いて、フロントのオイルライン廻り↓

右フロントのロッカーからフェンダー内に立ち上がったオイルラインが、

フェンダー内前方のオイルクーラーを通ってフロントバンパーへ、

フロントのバンパー内に設置されたオイルクーラーに繋がっています。オイルクーラーにもドレンが付いているので、オイルライン内のオイルもある程度ここから抜けるのでしょう。

そして、左フェンダー内にもオイルクーラーが付いていました。ひょっとしたら、バンパー内のオイルクーラーよりも、こちらの方が順序が先かもしれません。

“911”のボデーシェル内の空間を有効に利用した徹底したオイル冷却ラインが引かれていますね♪

最後はエンジン下部のエキゾースト廻りです↓

ナローオーナーにはお馴染み?の3本だしエキゾーストが付いています。

ドライサンプのオイルタンクとエキゾーストの間の遮熱版やブラケットは新しそうなので、ヒストリックレース用に追加されたモダン装備のように思えます。


1974年 ポルシェ 911 カレラ RSR 3.0(Porsche 911 Carrera RSR 3.0)

ポルシェは1974年シーズンに向けて、“911 カレラ RSR 2.8”の後継車として、この“911 カレラ RSR 3.0”を開発しました。空気取り入れ口が開けられ大型化したリヤウイングは、前車と大きく異なる特徴になっています。

エンジンは3リッターに拡大され、パワーも330馬力に増強されました。“カスタマー向けスポーツカーレース”という全く新しい時代は、このクルマによって切り開かれました。また、このクルマはグループ4(Group 4)カテゴリーで最も成功したレーシングカーの1台でもあります。


パワーユニットは、2,993cc,330馬力の空冷水平対向6気筒SOHCエンジンを搭載して、最高速度280km/hを実現しました。

前述の“73 カレラ RSR”と比較して、この個体のオイルラインは

右フロントのロッカーからフェンダー内に立ち上がると、

フェンダー内にはオイルクーラーを設けずに、一目散にバンパーへ向かっています。

大型化されたバンパー内のオイルクーラーのみで十分冷却できるということなのでしょう。


1977年 ポルシェ 935(Porsche 935)

この市販車ベースのレースカー“935”は、特に耐久レースで強さを発揮し、ポルシェは1976年に5年ぶりに世界選手権のメイクスタイトルを獲得しました。

1976年シーズン初戦のムジェロ(Mugello)に現れた平べったいフロントノーズと調整式のリヤウイングが特徴的なこのクーペは、ジャッキー・イクス(Jacky Ickx)/ヨッヘン・マス(Jochen Mass)のドライブで、そのまま総合優勝をもぎ取りました。展示車両は1977年仕様の“935/77”になります。

パワーユニットは、2,857cc,630馬力の空冷水平対向6気筒SOHCターボチャージドエンジンを搭載して、最高速度340km/hを実現しました。


1977年 ポルシェ 936/77 スパイダー(Porsche 936/77 Spyder)

世界スポーツカー選手権(World Sportscar Championship:WSC)のために特別に開発され、3度のルマン優勝という功績を残した“936”は、最も成功したポルシェのレーシングカーといえます。

1976年は、ルマンでターボエンジンを搭載して総合優勝した最初のポルシェとなりました。つづく1976年、ジャッキー・イクス/ユルゲン・バルト(Jürgen Barth)/ハーレイ・ヘイウッド(Hueley Haywood)組が、6台体制で大量エントリーしたルノー艦隊(アルピーヌ,ミラージュ)を破って総合優勝しています。また1981年にも、もう一度ルマンで総合勝利を挙げて、センセーショナルなカムバックを演出しました。

パワーユニットは、2,142cc,540馬力の空冷水平対向6気筒SOHCターボチャージドエンジンを搭載して、最高速度360km/hを実現しました。

“936”はポルシェのプロトタイプスポーツカーとしては、偉大なる“917”シリーズと“956/962”シリーズの間に挟まれて、若干影の薄いイメージがありますが、栄華を極めた“956/962”へと続くターボチャージドプロトタイプスポーツカーの先駆けとして、極めて重要なクルマです。

また、グループCの黎明期には有力プライベーターである“ヨースト(Joest)”や“クレマー(Kremer)”が、この“936”をベースに製作したCカーを走らせるなど、なかなかマニアックなクルマでもあります^^;


1981年 ポルシェ 924 GTP(Porsche 924 GTP)

この“924 GTP”は、その後に発売された“944”の試作モデルをカモフラージュしたものでした。1981年、ポルシェの技術者はレースに勝つことは第一目標とせずに、ターボエンジンを搭載したこのレースカーをルマンに送り込みました。

しかし、この新しいクルマはワルター・ロール(Walter Röhrl)/ユルゲン・バルト組のドライブにより、平均速度184km/hで4,401kmを走り切り、見事にクラス優勝(総合7位)を勝ち取ったのみでなく、最小ピットストップ時間特別賞(24時間中にピットにいた時間が最も少なかった賞)も獲得し、高い信頼性を証明して見せました。

同年、秋のフランクフルトモーターショウにおいて、“944”は公式に発表されました。

パワーユニットは、2,479cc,410馬力の水冷直列4気筒SOHCターボチャージドエンジンを搭載して、最高速度300km/hを達成しました。


1983年 ポルシェ 911 SC RS(Porsche 911 SC RS)

1984年、ポルシェは3リッターの自然吸気エンジンとコンベンショナルな後輪駆動を採用した、軽量かつハイパワーなスペシャルモデル“911 SC RS”を20台製作しました。

このクルマは、主にラリー競技で使用されることを前提に開発され、エンジン出力は“935”エンジン用シリンダーヘッドの採用によるバルブストローク量の増加で、250馬力(市販モデルの“SC”は204馬力)まで高められたようです。

“911 SC RS”は、プライベーターがスポンサーカラーを施すことを前提にしているため、ボデーカラーは白のみが供給されました。


パワーユニットは前述の通り、2,994cc,250馬力の空冷水平対向6気筒SOHCエンジンを搭載して、最高速度230km/hに達しました。


1987年 ポルシェ 944 ターボ カップ “ピンキー”(Porsche 944 Turbo Cup "Pinky")

自動車メーカー主導によるワンメイクレース(Cup)は、この“944 ターボ カップ”と共に始まりました。

この“Cup”には、“三元触媒を備えた市販生産車に限りなく近いクルマで、無鉛ガソリンを使用してレースを行う”というポルシェの新しいアプローチによって生まれました。このアプローチは、様々なアイデアをテストすることを目的としていて、アンチロックブレーキシステム(ABS)も装着されました。

ポルシェの市販車は、このレースの経験から非常に多くの恩恵を受けています。

パワーユニットは、2,479cc,250馬力の水冷直列4気筒SOHCターボチャージドエンジンを搭載して、最高速度260km/hを実現しました。


1990年 ポルシェ 911 カレラ 2 カップ(Porsche 911 Carrera 2 Cup)

1990年、40台の全く同じ“911”がポルシェ カレラ カップ(Porsche Carrera Cup)で激しい戦いを繰り広げました。

“911 カレラ 2”をベースにしたカップ仕様車(カップカー)は1989年秋に開発され、ドライバーの安全を保証するためのロールケージが装着されたほか、助手席や遮音材などのインテリア及び、アンダープロテクションパネルなどが取り外されました。

エンジンは主に市販モデルと同様にデュアルイグニッション仕様、265馬力の3.6リッターエンジンが採用されています。このカップ仕様車の車高は、市販モデルより55mm低く設定されました。

パワーユニットは前述の通り、3,600cc,265馬力の空冷水平対向6気筒SOHCエンジンを搭載して、最高速度265km/hを達成しました。


1993年 ポルシェ 911 スーパーカップ(Porsche 911 Supercup)

ポルシェ カレラ カップが開催されてから2年後、ヴァイザッハのポルシェ レース部門は若干の修正を加えました。

1992年シーズンには、技術的なモディファイにより275馬力の出力と18インチホイールを手に入れたカップカーが、スタートラインに並びました。

1993年には、アルトフリート・ヘーガー(Altfried Heeger)がポルシェ カレラ カップ(現スーパー カップ)のタイトルを獲得しました。

パワーユニットは、3,600cc,275馬力の空冷水平対向6気筒SOHCエンジンを搭載して、最高速度270km/hを実現しました。


1994年 ポルシェ 962 ダウアー ルマン GT(Porsche 962 Dauer Le Mans GT)

“962”は基本的に“956”をベースにして、新しいペダルユニットの設置、フロントアクスルの12cm前方への移設などが施された発展型になります。

このクルマは、ニュルンベルクに本拠地を置く“ダウアー(Dauer)”社が開発したスーパースポーツカー“962 ダウアー”をベースにして、ポルシェが製作したクルマです。

展示車両は、1994年新たに創設された“GT1”カテゴリーに、ハンス・ヨアヒム・シュトゥック(Hans-Joachim Stuck)/ティエリー・ブーツェン(Thierry Boutsen)/ダニー・サリヴァン(Danny Sullivan)組のドライブで参戦して、センセーショナルな総合3位に入賞しました。

そして、もう1台のヤニック・ダルマス(Yannick Dalmas)/ハーレイ・ヘイウッド/マウロ・バルディ(Mauro Baldi)組の“962 ダウアー”による総合優勝を最後に、ルマン7勝の輝かしい956/962サクセスストーリーは幕を閉じました。

パワーユニットは、2,994cc,600馬力の水冷水平対向6気筒DOHCツインターボチャージドエンジンを搭載して、最高速度365km/hを実現しました。

ポルシェが度々レギュレーションの隙を突いたセンセーショナルなマシンを造ることは有名ですが、このクルマが登場した時はホントに度肝を抜かれました^^;

それはこのカッコからも判る通り、数年前まで“グループCカー”としてルマンで勝ちまくっていた“962C”が、しれっと「私、今日から“GT”なの♡」と言わんばかりに参戦してきたら、そりゃ驚かない方が難しいでしょう(笑)

ポルシェ自身も車両解説で“このクルマは~ポルシェが製作したクルマです。”と、公言しているので、やはり確信犯だったということですね。

ちなみに“ダウアー 962”ロードカーでは、ダウアーオリジナルのクレストが付くフロントノーズにも、ポルシェのクレスト↓が装着されています。

レンシュポルト用のデカールではなく、“ロードカー用”のクレストが鎮座しているところが、ニクイですねぇ~^^;


ちょうど、スタッフが来てドアを開けていたので、車内も撮影することが出来ました。


1997年 ポルシェ 911 GT1 97(Porsche 911 GT1 97)

1990年代半ば、“GTカー”によって行われるモータースポーツが人気を集めていました。ポルシェはこれを受けて、1996年シーズン中に“GT1”を開発することで応えました。

'96年から'97年にかけてのウインターシーズンに、ヴァイザッハのモータースポーツ部門は'96年シーズンで培った経験を基に更なる開発を行いました。

この“GT1 Evo”として知られる'97年モデルは、“996”の特徴的なヘッドライトを備えることが、視覚上の大きな違いといえます。メカニズム面では、ハンドリング性能を大幅に向上させるため、ワイドトレッド化された新しいフロントアクスルが採用されたようです。この“Evo”は、ルマンの初日にワールドプレミアを迎えました。

パワーユニットは、3,163cc,544馬力の水冷水平対向6気筒DOHCツインターボチャージドエンジンを搭載して、最高速度310km/hを実現しました。

さすがに“962 ダウアー”方式をやられては、せっかく新しく造った“GT1”カテゴリー自体が崩壊しかねない(笑)ということで、“規定生産台数25台以上”のレギュレーションが追加されたことを受けて、ポルシェが本格的に開発したGT1カーですね^^;

“MADE IN FLACHT”は、ポルシェのモータースポーツ部門があるヴァイザッハ フラハト(Weissach Flacht)生まれの証です。


2008年 ポルシェ RS スパイダー(Porsche RS Spyder)

プロトタイプカーレースにおけるポルシェの成功に続いて、ポルシェのパートナーであるロジャー・ペンスキー(Roger Penske)の依頼で開発されたこの“RS スパイダー”は、2005年末のデビューレースでいきなり優勝を飾りました。

その後の3年間、このオープントップスポーツカーは“アメリカ ルマン シリーズ(ALMS)”のLMP2クラスにおいて、ドライバー、チーム、シャシコンストラクター、エンジンコンストラクターの4つすべてのチャンピオンシップタイトルを獲得しました。

また、2008年にはヨーロッパにおける同レギュレーションのレースである“ルマン シリーズ(LMS)”にもデビューし、成功を収めました。

パワーユニットは、3,397cc,503馬力の水冷V型8気筒DOHCエンジンを搭載して、最高速度290km/hに達しました。


2008年 ポルシェ カイエン S トランスシベリア(Porsche Cayenne S Transsyberia)

2006年、及び2007年にプライベートチームが成し遂げた“トランシベリア ラリー”での2つの勝利を目の当たりにしたポルシェは、これに影響を受けて2007年に25台限定の特別な“カイエン S トランスシベリア”を生産しました。

2007年8月3日にスタートした“トランスシベリア ラリー”は、モスクワ(Moscow)から内モンゴル(Inner Mongolia)までの約7,000kmを2週間かけて走破し、3台の“カイエン”が表彰台を独占し、更に5台がトップ10以内に入りました。

特別な“トランスシベリア”モデルは2008年にも参戦し、これらのクルマはトップ6を死守することになりました。

パワーユニットは、4,806cc,385馬力の水冷V型8気筒DOHCエンジンを搭載して、最高速度170km/hを実現しました。


2010年 ポルシェ 911 GT3 R ハイブリッド(Porsche 911 GT3 R Hybrid)

レースのために特別に開発された革新的なハイブリッドシステムが、この“911 GT3 R ハイブリッド”の特徴であり、従来のハイブリッドシステムと比較しても、このシステムの部品構成や機構は大きく異なっていました。

この“911 GT3 R ハイブリッド”は、フロントアクスルに配置されたそれぞれ60kW出力の電気モータ2基により前輪を駆動し、リヤエンドに搭載した480馬力のフラット6エンジンのパワーを補っています。

更に重要な点は、一般的なハイブリッド方式の市販車でいうバッテリの代わりに、車室内に配置された“エレクトリック フライホイール ジェネレータ”から、電気モータにエネルギーを供給する方式であることです。

パワーユニットは前述の通り、3,996cc,480馬力の水冷水平対向6気筒DOHCエンジンと60kWの電気モータ2基を搭載して、最高速度290km/hを達成しました。

こちら↓が、車両解説にもあった“エレクトリック フライホイール ジェネレータ”です。

もう少し詳しく説明すると、本来であれば減速時に電気モータから回収したエネルギーは、そのままバッテリに電圧として蓄積されるところを、このシステムは回収したエネルギーを使って(モータの原理で)フライホイールを回転させます。

するとフライホイール=“はずみ車”なので、そのまま回転し続けます。つまり、回収したエネルギーを電圧で蓄積するのではなく、運動エネルギーとして蓄積するという仕組みになっています。車両解説には記述がありませんでしたが、この技術はF1チームとして有名な“ウィリアムズ(Williams)”社が主導的に開発したようです。


今回は珠玉のレンシュポルト第2弾として、'70年代から近代までのポルシェの栄光の歴史を、ポルシェミュージアムの展示車両と共に振り返ったところで区切りとなります。

70年代以降ということで、今ではすっかり“ポルシェ”と同義語のように語られる“911”シリーズをベースとしたレンシュポルトも登場するなど、やはり超大作になってしまいましたが、最後までお付き合いいただきありがとうございますm(_ _)m

次回は、決して表に出ることのなかったポルシェの試作車を特集した“Special exhibition(企画展)”について、レポートしていきたいと思います♪
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Posted at 2017/09/10 16:55:45

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この記事へのコメント

2017年9月10日 21:19
こんばんは^^

一番目につくのがカレラ RSR 3.0で
しょうか。

ホンモノは無理でも、予備のボディが
あれば作ってみたいです。
コメントへの返答
2017年9月10日 23:01
こんばんは!

これだけレンシュポルトが並ぶと目移りしますが、やはり911ベースのクルマは市販車ありきのレースカーなので、ドンガラから造ってみたくなりますよね♪

自分も、やはりビッグバンパーのドンガラからアルメラスのSC Gr.4を作ってみたいです^^;
2017年9月13日 11:45
こんにちは!
もう、そちらは朝晩寒いかな?(笑)

やはり73RSRと74RSRに目がいってしまいます。

RSRのステアリングはリブロで買えるので興味のあるところです。  
リアのショックの取付部が市販車とは違うようなので改造されたのか?もはやこいつらもコイルオーバーになってたりして。(笑)

2号ちゃんをドンガラにしてRSR化?なんて考えなくもないですが、僕の技量では振り回せなくなるのでこのまま行こうと思います。(^_^;)

貴重な細部の写真、ありがとうございます!
コメントへの返答
2017年9月16日 2:40
こんばんは!
こちらはもう朝晩は半袖では寒いですね^^;

やはり、ジェフさんもRSRでしたか!
RSRのステアリング、カッコイイですね♪

>リアのショックの取付部が~
流石、ナローオーナーならではの着眼点ですね!
でも、ポルシェミュージアムのナローやGモデルくらいは、トーションバーであって欲しいです(笑)

どういたしまして!
ナローなヒトは気になるだろうなぁ~と思って、撮影してきました^^;

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