8月13日am8:46 念願の槍ヶ岳に登頂しました。天候は最悪の暴風雨、唯一の救いは雷がないこと。360度真っ白なパノラマ…。
一昨年、肩の小屋にて雷の中、撤退してから約2年。絶景はありませんが、達成感を味わうことができました。
むしろ、登頂だけ行ってきました…的な、悪天候な2泊3日でした。
雨風が吹き続ける中、iPhoneを防水袋に入れての撮影…
三点支持という基礎的なことがありまして、岩場は両手両足の4点のうち、3点は確実に固定し、どこか1つのみ動かしながら登ったり降りたりします。
無理をしたり、手足2つを同時に動かすと転落等の事故になります。ハシゴも慎重にゆっくり確実に三点支持を維持して登ります。
なによりも、落石や転落で下にいる方を巻き込まないことが大切です。
万が一、落石をしてしまった場合、「らく!」「ホール!」と叫んで下の方に知らせるのがルールだそうです。
同僚の息子さん(一昨年の撤退メンバー)

大学時代のワンダーフォーゲル部の同期
山頂は貸し切りでしたが、たまたま次の方がひとり上がって来て、3人揃っての撮影をしていただきました。
1日目(8月12日)

6:00前だというのに、この混み合い
上高地〜槍沢キャンプ場(ババ平) 約17km
am6:00上高地発
pm1:30ババ平着
上高地から2時間、徳沢のソフトクリームで水分と糖質を補給♪

ババ平に着いたらとりあえずテントを張って…
槍沢ロッジにて購入し、30分担ぎあげたビールで乾杯
おつまみは、下界から持ち込んだ、ナッツとポテチ
2日目(8月13日)
ババ平〜槍ヶ岳〜ババ平〜横尾 約16km
ババ平にテントを張って荷物を置いて…
それでも10kgくらい
am2:30起床
am3:30ババ平発
am8:00槍ヶ岳山荘着
am8:46槍ヶ岳登頂
am9:30槍ヶ岳山荘着
am10:00槍ヶ岳山荘発
pm12:30ババ平着
pm2:00ババ平発
pm4:30横尾着
槍沢ロッジから横尾までノンストップで80分、しんどかった…。
槍ヶ岳登頂を祝し乾杯
お代わりして横尾山荘の閉店まで、各自4本ずつ飲んでしまう♪
3日目(8月14日)
横尾〜上高地 約11km
am6:00横尾発
am9:00嘉門次小屋着
am10:00上高地着
嘉門次小屋名物の岩魚の塩焼きが美味でございました。
荷物をまとめて、NIKEの青いバックは、上高地に預けておいた入浴セット。
お風呂に行くが受付時間外で入れず…。
カッパ橋近くでプレミアム上高地ソフトとかいうものを食して、家族と職場にお土産を購入。
臭いままタクシーで沢渡温泉駐車場へ。
駐車場向かいの立ち寄り入浴。
雨と汗にまみれた体にはお風呂最高♪
経費的には、
沢渡温泉駐車場 600円×3日
沢渡温泉〜上高地の定額タクシー 4,200円×2
テント設営料 700円×3人×2日
上高地の荷預け料 400円×3日(3人分の入浴セット着替えを1つにまとめて預ける)
ソフトクリーム、ビール、つまみ、岩魚の塩焼きといった飲食から入浴まで、あらかじめ集めておいた共益費で支出。
お風呂の後、昼食に蕎麦を食べたところで残金精算。ひとり13,000円程度でした。
こうやって書き上げると、半分以上が現地での飲食と判明…。頑張ったからいいんです。
家に帰るまでが遠足とはよく言われたもので、大人の遠足は、8/14 21時過ぎに無事帰宅。
トランクから、雨と汗に汚れた荷物を出して、苦楽を共にした道具たちをとりあえず乾かす。
道具をカゴに分類
この後、水で流すもの、そのまま収納するものに分けて積み上げ。
浴室は、換気扇を回したまま、陰干しするものが並んでおり、とても写真など撮れません…。
洗濯機は、いつも以上に洗剤を入れて、時間たっぷり、すすぎもたくさんに設定して回っています。
脚はパンパン…2〜3日は苦しい日々が続きそうです。
ドMと言われようが…
ストイックと言われようが…
バカと言われようが…
すでに、次は奥穂高岳に挑戦したいと思っています。
もちろんチャンスがあれば、槍ヶ岳にリベンジ行きます。
自分がこんなに山にハマるとは…
苦しい思いをしても、
苦しさの中に達成感があり
いい景色があり
行き交う人と挨拶を交わし、情報を交換して、励ましあう。
電車を降りて目の前にある低山に日帰りするもよし
百名山に挑戦するもよし
カメラと三脚を担いで登るもよし
終わった後のビールを楽しむもよし
十人十色な山の楽しみ方があります。
山登りに競争相手はいません。
周りにいる人たちはみんな同志です。
運動神経が多少鈍かろうと、体力的に劣っていても、みんながみんな達成感を味わうことができる…山登りの魅力だと思います。
最近は、欧米の方々以外にもアジア系の方々を目にするようになりました。
欧米の方々は「こんにちは」と挨拶をすれば、片言に「コンニチハ」とほとんどの方が返してくれます。気持ちいいものです。
今回、前から老夫婦が登ってきましたので、道を譲るために端に寄って待っていると、明らかにアジア系の顔をした外国人の方が、勢いよく下ってきて、ちょうどすれ違う私たちの間を無言で通り抜けて行きました。
しかも、ストックをご婦人のストックに当てて…挨拶もなしに。思わず、私とご婦人は目を合わせて「信じられない…」という表情。
日本人の譲り合いと助け合いの精神があるからこそ、みんなが気持ちよく山に登りことができるのに…何様のつもりなんだと思いました。
挨拶すらできない外国人には、山に来て欲しくはありません。
やっぱり日本人の道徳教育はすばらしいと思います。
「行きたい山」と「行ける山」
近年の登山ブームの中、どうしても気になる事故のニュースには、「行きたい山」と「行ける山」の見極めが不足しているのではないかと思います。
個人的な解釈に、山登りをトレッキングと言うか登山と言うか…
トレッキングは、山歩きの過程に山頂に行く「レジャー」です
登山は、○月○日に○○山の山頂に行くために照準を合わせて、トレーニングを含めて、心身の調整も行う「スポーツ」です
私は、このように解釈しています。
気持ちがついてこないとなかなか山頂まで行けませんから。
気持ちよく送り出してくれるそれぞれの家族がいて、仲間とともに山頂に行けたことに、無事帰宅できたことに感謝です。